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「折々に思うこと」32
つづき
国会運営が健全でないと思うその一つが、今国会で政府がきめた避難指示解除準備区域の、年間20ミリ
シーベルトという高い基準値がそれである。年間被ばく量20ミリシーベルトといのうは、放射能を専門
に研究する学者などの、ごく限られた人間の被ばく限界値なのに、それを一般の生活者に押し付けようと
しているものだ。
野党民主党は、明らかに高いその基準値に対し、間違いを指摘することすらできないのである。その基準
値はまさに、民主党政権下の2011年に、すでに安全基準として出しているからだ。それも、放射線被
ばくに感受しやすい子供が利用する、学校校庭においての基準値だったのである。だから民主党は間違っ
ていると反論できない。
まだ多くの人の記憶に残っていると思うが、当時、原子力ムラ側の住人で、内閣参与であった小佐古参事
が、そのあまりに高い放射線被ばく基準に対し、「私のヒューマニズムから受け入れがたい」と、記者会
見場で涙を流して、辞任発表した姿を今でも憶えておられるだろう。
その場面を見た多くの国民は『民主党よ、おまえもか』と、怒り心頭した方もあったのではないだろう
か、私もその一人で、何というバカなことをするものだと思ったものである。
本来の国会という場は、一方に偏るような政策に対し、野党が政府与党に真剣に論戦に臨み、厳しく追及
することでブレーキをかけ、少しでも健全で調和のとれた国会運営ができると思うのだが、中でもとくに
原発災害に関するものは、民主党内ではまるでかん口令がしかれ、タブー視されていているようである。
前にも述べたが、野党民主党が国会で問題点を厳しく追及しようとすれば、自分たちの失政をほじくり返
されるジレンマがあるから、何事においても迫力不足で、論戦じたいパフォーマンス程度のものでお茶を
濁して終わっている感がする。
一事が万事、自分たちのやってきた失政がトラウマとなり、国会の場で、わざわざ自らの首をしめるよう
な、論戦や追及が出来なくなってしまっているのだろう。もしそうだとすると国民の声は国会に届かない
ことになる。民主党よ!政権当時の失政を深い反省と懺悔をし、一からやり直す覚悟して出直さなくて
は、もうこの次はないだろう。 おわり
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