林誠司 俳句オデッセイ

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仮の世にいろあらばこの桜貝   上田日差子(うえだ・ひざし)
 
(かりのよに いろあらば この さくらがい)
 
昭和36年静岡生まれ。
「ランブル」主宰。
最新句集『和音』を上梓。
 
ぼろ市の夕闇吊られゐるごとし
 
白鳥をのせ潟波のとどこほり
 
遠目には日に紛れゐる冬桜
 
雨降りて薔薇の微熱を昂らす
 
どの句も、女性らしい、彩り、華やかさがあるが、伝統俳句を継承する骨法の正しさ、格調の高さがあり、女性らしい観念が流されず、きっちりと17音に収まっている。
 
以前はお子さんを詠んだ句が多かったが、子育ても一段落したのか、『和音』では、自然や身近な景物を詠ったものが多い。
 
掲句も『和音』の中の一句。
この句も女性らしい観念に基づいた一句。
しかし、仮の世の色がどんな色だろう、などとは私は考えたこともなかった。
そこはやはり女性らしい感性と言っていいだろう。
そして、その世はこのほんのりと色づいた桜貝の淡い桜色であろう、という感性が素晴しい。
 
細かいことだが、「桜」ではなく「桜貝」としたのがいい。
私の考えでは、桜では色が濃すぎて、艶がありすぎる。
この淡い桜色が、「仮の世」とよく響きあっていて、納得させられる。
 
 

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仮の世にいろあらばこの桜貝

なにかほのかなエロスをこの句に感じるのは、私だけではないでしょう。ここに、言わないけれども、生きる力が漲って素晴らしい。
桜と桜貝との違いの素晴らしい鑑賞が、勉強になりました。

2010/10/15(金) 午後 8:26 大介 返信する

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大介さん ありがとうございます。

2012/10/7(日) 午後 11:16 セセエト 返信する

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