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http://www.sankei.co.jp/news/morning/01pol002.htm
見送れば党の自己否定
自民党新憲法起草委員会の「前文」小委員会(委員長・中曽根康弘元首相)は二十八日、前文に盛り込むべき論点を整理した「中間集約案」を提示、大筋で了承された。前文の分量を五百−六百字程度とし、「わが国の歴史、伝統、文化」「国の独立と国民の安全の確保」などの明記を打ち出している。その一方で「愛国心」「天皇」の記入には大半が賛成しているものの、一部に慎重論が残り、集約には至らなかった。同小委は作業部会で前文の素案作りを進めるが、「愛国心」などの位置づけが最重要課題になりそうだ。
≪明記に異論も≫
中間集約案は「わが国の歴史、伝統、文化などを明確にする」の参考例として「祖国愛、郷土愛」と記述したものの、「愛国心」の明記について異論が出た。
基本的には「郷土愛や愛国心、愛するものを守るために戦う気概、精神が戦後日本では失われてしまっている。これを正すべきだ」という意見や、保利耕輔元文相が指摘した日本書紀の「国を愛(おも)う心」を支持する考え方が支持されているが「愛国心を強制するのかという批判がある。“復古調”と誤解される表現は避けた方がいい」との反論が数人から述べられた。自民党は、準憲法ともいえる教育基本法の改正をめぐって「愛国心」の盛り込みを主張している。にもかかわらず、憲法前文で「愛国心」の盛り込みを見送れば「矛盾もはなはだしく、党の自己否定となる」(党憲法調査会関係者)との厳しい見方もある。
≪「復古調警戒」≫
愛国心と並んで議論となったのが、国民統合、日本文化の象徴として天皇を前文に記述するかどうかだった。
中間集約案は参考例として「われらの祖先は、天皇を文化の象徴、国民統合の象徴として国家を形づくった」とする一方で「(天皇を)あえて前文に掲げる必要はない」という少数意見も付記した。
この日の討議でも「“復古調”は警戒すべきだ。天皇の記述は非常にデリケートであり、前文でなく現行憲法通り第一章でよい」との慎重論が出された。
日本の「国柄」を象徴する天皇について、世界平和研究所の憲法改正試案(中曽根試案)の前文は、書き出しで「天皇を国民統合の象徴としていただき…」と明記。
「国を愛することや天皇の存在について否定的な意味合いで“復古調”という言葉を使うのはいかがなものか」(閣僚経験者)という批判もあり、今後、作業部会で慎重に協議が進められそうだ。
≪「国民共感を」≫
新憲法起草委員会事務総長も務める与謝野馨政調会長はこの日、日本記者クラブで会見し、公明、民主両党との政党間協議も想定し、「自民党、自民党といっても、独りよがりのものを作っても相手にされない。なるべく多くの国民に受け入れられやすい、共感を持っていただけるような案を作りたいと思っている」と語った。
一方、中曽根氏は二月三日の同小委初会合で「長く流れてきた日本の生命力、生命体としての日本全体をあらわす前文を」と述べた。
委員長代理の安倍晋三幹事長代理も十五日の講演で憲法改正の目的を「戦後体制からの脱却」と断言し、全面改正を唱えている。
今後「自民党らしさ」か、憲法改正案発議に必要な衆参各院総議員の三分の二以上を重視するのか、難しい選択を迫られそうだ。
◇
【中間集約案】
≪前文で明確にすべき事項≫
・わが国の自然とそれに育まれた国民性
・わが国の歴史、伝統、文化など(国民統合の象徴、日本文化の象徴としての天皇)※
・わが国が目指すべき国家像
・わが国の政体、統治の基本原則
・国民主権および議会制民主主義の原則
・平和主義および国際協調主義の原則
・国の独立および国民の安全を確保すること
・国民の権利および義務の根本原理
・家族の尊重
・地方自治の原則※
・新憲法が国民の手になる自主憲法であること※
・愛国心※
≪前文の文体と分量≫
・美しく、正しい日本語で、明確で簡潔な表現が望ましい
・義務教育の段階でそらんじ、内容を理解し、親しむことができる※
・500字から600字が望ましい
※は一部に異論あり
自民党の古い体質の輩どもは、事あるごとに家族、愛国心、天皇をもちだしている。
たとえば徴兵制が復活したら、いかなる身分の者も徴兵されるのだろうか?必ず例外を作って、自分の子供を徴兵されないようにするであろう。
愛国心を唱えるひとの本音は、自分たちの犠牲になってくれる気持ちを植えつける教育、国のやることに素直に従う気持ちを養う事である。間違いない。政治家としての地位を血の通った子供に譲る、税金の財源を増やすときは取りやすい源泉徴収者からまず負担させる、官僚の天下りは形を変えて巧妙に残る、
高齢者の福祉財源を健康保険組合から拠出させるなどなど、具体的事例は無限だ。
天皇制度とは、言い換えれば、自分たちに都合の良い仕組みを考えるにあたっての一番トップの項目だけにすぎない。天皇という存在が大事なのではない。自分たちが大事なのである。それが今回の憲法改正論議の本質である。
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