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http://373news.com/2000syasetu/2006/sya060426.htm
在日米軍再編の柱の一つである在沖縄米海兵隊のグアム移転経費問題で日米が合意した。米側が示した総額102億7000万ドル(約1兆2000億円)のうち、日本は59%の60億9000万ドル(約7100億円)を負担する。
負担割合をめぐって難航していた交渉が、額賀福志郎防衛庁長官とラムズフェルド米国防長官の会談で急転直下、決着した背景には、在日米軍再編の最終報告の取りまとめが来週初めに迫っているうえ、6月の小泉純一郎首相の公式訪米までに再編問題を解決しておきたい政府の思惑が透けてみえる。
在沖縄米海兵隊員1万数千人のうち約8000人の隊員とその家族をグアムに移すためには、隊舎以外に家族の住宅や学校建設、道路や下水道整備などにも膨大(ぼうだい)な費用がかかるというのが米の主張だ。
在日米軍基地の75%が集中する沖縄の負担を軽くするのは、沖縄県民のみならず日本全体の願いでもある。負担軽減のためには応分の負担はやむを得まい。
そうだとしても、米領土内に新たに設ける基地の建設費や関連経費の半分以上を日本が受け持つという例はこれまでにない。米側にとっても海外駐留米軍の米国内への移転費用を駐留先の国に負担させたことはないはずだ。
今回のグアム移転に際して、果たしてこれだけ巨額の負担をする必要があるのか、不当な金額を押しつけられたのではとの疑問が残る。そもそも102億7000万ドルの総額の根拠が一切示されていないのでは国民の理解は得られまい。
在日米軍の再編はもともと、全世界的な米軍再編の一環として計画されているものだ。在沖縄海兵隊のグアム移転も、在欧米軍や在韓米軍の一部撤退と同様に世界的再編の中で米側にとって必要な措置の一つとみるべきだろう。
グアム移転要求が日本側だけの理由でないとすれば、普天間飛行場移設、岩国基地への米空母艦載機移転など、すべてをワンセットで受け入れることを条件に移転をしぶしぶ容認したとの米側の主張は筋が通らない。巨額の移転経費を要求する根拠も薄れてくる。
ただでさえ日本は安全保障を米軍に委ねる代わりに、巨額の「思いやり予算」を負担している。政府は、60億9000万ドルというさらなる負担の必要性と妥当性を国民に説明する義務がある。
今後、基地の負担軽減と引き換えに経費の「6割負担」という流れが定着する恐れもある。国会で、米への負担のあり方を徹底的に論議しなければならない。
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