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政府は五日、米軍の変革・再編(トランスフォーメーション)をめぐり、日本側が負担している在日米軍駐留経費(思いやり予算)のうち、光熱水料(平成十七年度予算で二百四十九億円)の全廃を米側に要求する方針を固めた。基地移転で隊舎などの施設整備費を日本が負担する見返りで、支出抑制を求める財務省の意向も強く、来年度からの新特別協定で決着を目指す。
特別協定に基づく思いやり予算は、基地で使う電気、ガス、水道の光熱水料のほか、基地で働く日本人従業員の賃金(十七年度=千百三十八億円)と、日本側の事情で訓練場所を変更してもらうための訓練移転費(同四億円)がある。
また、日米地位協定に基づき、隊舎や家族住宅などの提供施設の整備費(同六百八十九億円)も負担。十七年度の日本の負担総額は二千三百七十八億円にのぼる。
再編では、米陸軍第一軍団司令部(ワシントン州)のキャンプ座間(神奈川県)への移転や、普天間飛行場(沖縄県)の移設計画を見直し、基地機能の一部を九州の自衛隊基地に移設する案などが検討され、実現すれば施設の整備費は日本側負担となる。
政府は当初、光熱水料の三十億円程度の削減を求める方針だったが、「財政事情は厳しく、施設整備費の増加も予想され、光熱水料の負担は全額を廃止すべきだ」(政府筋)との対処方針に転換。光熱水料の全廃により、日本側負担総額の約一割を削減したい意向だ。
特別協定は五年ごとに締結し、現協定は十七年度で期限が切れ、十八年度以降の負担を定める新協定を締結する必要がある。予算編成にも影響するため、政府は今年八月の十八年度予算の概算要求までに米政府と合意し、秋の臨時国会で新協定の承認を得たい考え。
ただ、米側は「在日米軍は日本の抑止力に寄与している」として思いやり予算の大幅削減に難色を示しており、交渉は難航しそうだ。
これに関連、日米両政府は米軍再編をめぐる外務・防衛当局の審議官級協議を八日にハワイで開催。日本側から外務省の梅本和義北米局参事官、防衛庁の山内千里防衛局次長、米側からはローレス国防副次官らが出席する。
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