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自民、早くも再来年度予算“要求” 統一選、参院選へ財政出動論http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060308-00000004-san-pol
主導権奪還狙う
来年度予算案の審議が行われる参院予算委員会で、早くも自民党議員から再来年度予算に向けた“要求”が続いている。「堀江メール」問題の後遺症から元気のない民主党を尻目に、七日の質疑では、昔ながらの公共事業の拡充による景気回復論まで飛び出した。「ポスト小泉」で戦う来年の統一地方選や参院選をにらんだ「地方対策」の側面もあるようだ。首相官邸に奪われた予算編成の実権を党に奪還しようとの思惑も見え隠れする。
「いざというときには財政出動して、公共事業を立てて需要を作り出さなければならない」
自民党の木村仁氏は同日の予算委でこう主張した。与謝野馨金融・経済財政担当相は「今日的(な手法)ではない」と否定的見解を示したが、木村氏は「今、2%の名目成長率を達成し、(日銀の)量的緩和も、もう解除されるというターニングポイントだ」と食い下がった。
片山虎之助参院幹事長は地方交付税の維持を求めた。財務相の諮問機関である財政制度等審議会の合同部会が六日、国が徴収している税金の一定割合を地方交付税にあてる現行制度を見直す方針で一致したことを受け、「交付税だけを一律に切るという発想はやめていただかなきゃならん」と声を荒らげた。
公共事業費などの財政出動による景気対策や地方対策は、かつての自民党の「専売特許」ともいえ、選挙での集票力の源泉でもあった。しかし、小泉純一郎首相の登場以降、公共事業費削減は規定路線となり、ばらまき型の自民党システムは事実上、崩壊した。
だが、青木幹雄参院議員会長は先月の党選対会議で、来年は十二年ぶりに統一地方選と参院選が同じ年に行われると指摘して、危機感を示した。「市町村合併が進み、四月の統一地方選が終わった時点で市町村長の数が全国で一万七千五百人減る。その地方選で疲れ切った後に参院選を戦わないといけない」。こうした切迫感が自民党内の財政出動論を後押しする。
一方、首相周辺はもう一つの思惑を嗅(か)ぎ取る。「(平成十九年度)予算の概算要求基準(シーリング)策定に向け『ポスト小泉』の動きが激しくなる。反小泉勢力は再来年度の予算を、九月に辞める首相に縛られたくないと思っているはずだ」
小泉首相が就任して以降、毎年の予算編成は首相の諮問機関である経済財政諮問会議が主導してきた。霞が関の中央省庁を通じて予算配分をコントロールしてきた自民党は、その権力を奪われた。
今年も六月に「骨太の方針」、七月に「予算の全体像」を同諮問会議が取りまとめ、十九年度予算案の大枠が固まる。
九月の「ポスト小泉」選びの行方によっては、予算編成におよぼす諮問会議の影響力に変化が生じる可能性もある。
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