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橋本元首相 ヤミ献金 語らぬまま
「僕自身、問題抱えている」http://www.yomiuri.co.jp/election2005/news2/el_ne_050812_44.htm
事務所を出て、車に乗る橋本元首相(午後0時50分、東京・虎ノ門で) 橋本元首相(68)が政界引退に追い込まれることになった。日本歯科医師会(日歯)側から自民党旧橋本派への1億円ヤミ献金事件の発覚を受け、昨年7月、「小選挙区から出馬しない」と宣言して1年余り。比例選出馬には意欲を見せていたが、党本部の方針でそのもくろみは崩れた。大物政治家は事件の真相を語らないまま、「退場」を余儀なくされる。〈本文記事1面〉
橋本元首相は12日午後0時50分ごろ、東京・虎ノ門の事務所を出た際、比例選出馬が困難な状況について質問されると、苦笑いして「分かりません」とだけ答え、車に乗り込んだ。
関係者によると、元首相は地元・岡山の支援者から数回、岡山4区からの不出馬撤回を要請されたが、「政治家として発言を曲げることはできない」と言い続けた。11日午後、支援者と都内のホテルで会った際は、「僕自身、問題を抱え、(小選挙区で)出馬しても難しい」と話したという。
元首相は昨年7月、日歯側から同派政治団体「平成研究会」(平成研)への1億円小切手提供が発覚した後も再三、「記憶がない」と繰り返し、記者団に「何か私に責任がありますか」と言い放つ場面もあった。
こうした姿勢に派閥内外から批判が強まり、同月末の同派総会で、同派の会長を辞任して退会、次期衆院選で小選挙区から出馬しないと表明したが、「有権者が『比例でもう少し働かせてやろう』と思ってくれるなら光栄」と、引退はしない考えを示していた。
同時に「(地盤を)家族、親族に継がせるつもりはない」とも話したが、同党岡山県連が久美子夫人を代わりに擁立しようとしていることに、橋本事務所は12日、「この時期の解散は予想できず、昨年とは状況が異なる。緊急性もあり、後援会や県連の意見を聞いて対応する」と釈明した。
元首相は昨年11月末、ヤミ献金授受について、衆院政治倫理審査会で「事実だろうと思う」とひとごとのような言い方でようやく認めたが、平成研の収支報告書から1億円を除外した経緯については「知らなかった」と話すだけだった。
ヤミ献金事件で政治資金規正法違反の罪に問われ、公判中の同派元会長代理、村岡兼造元官房長官(73)は、「自分で出ないと言っていたので、その通りにしたのかなというだけ。1億円をもらって忘れたなどということはあり得ず、私の裁判で、証人として何を話してくれるか注目したい」と話した。
事件を追及してきた民主党の永田寿康・前衆院議員は「政治家を辞めれば良いという問題ではない。証人喚問に応じ、真相を説明してほしい」と語った。
元首相の地元・岡山県倉敷市では後援会関係者らが落胆の色を隠せない。支援してきた倉敷市議は、「体調が思わしくないと聞いていたので、いつかはこうなると思っていたが、早すぎる」と肩を落とした。
(2005年8月12日 読売新聞)
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