星子&宙太yyy

ファンの集う癒しの小部屋です。

新星子一人旅「長崎恋旅は魔女特急

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(28日分につづく)


「だめだ、連れてはいけないよ」
「「どうして?」
「しつこいな。君には関係のないことだ」
 乙女、いらだったようにいった。
 とうとう、怒らせてしまったみたい。
「……ごめんなさい……」
 星子、ちょっと気まずい顔で謝ると、仕方なく車から降りた。
 その背中に、乙女が、
「星子さん……」
 と、すまなさそうに声をかけた。
「え?……」
「ごめん、こんなふうに君と……ほんとうは、もっと、ずっと、君と一緒にいたかった……」
「乙女さん……」
 乙女、もっと、何かいいたそうだったけど、そのまま、車をダッシュさせた。
 そんな乙女の横顔を見送ったあとで、ふいに、強い不安感が突き上げてきた。中身は分からないけど、怖いことが起きそうな気がする。
 乙女をいかせてはいけない。止めたほうがいい。早く、止めないと!
 そう思ったところへ、丁度、一台の真っ赤なスポーツカーがあらわれた。
「ストップ! 停まって!」
 星子、夢中でスポーツカーの前に飛び出した。
 キキーッ、と、急ブレーキをかけたスポーツカーから、
「おっと! キッスはクルマよりボクチャンにどうぞ!」
 そういいながら、ドライバーが顔を突き出した。
 ニッカと笑ったタレ目顔、といえば、
「ちゅ、宙太さんっ」
 そう、ドライバーは宙太だった。

                   5

「あ、あなた……」
 たしか、熊本駅で、
「そ、ブルトレの中でオネンネしてたけどさ、いとしい姫をほっておけず、あとを追ってきたってわけ。ハイ!」
 宙太、軽くウインクした。
 ったくぅ、キザっぽいったらありゃしない。でも、これぞ宙太。思わずホッとなったけど、星子には、自分のことを知らない今の宙太は、宙太モドキにしか思えない。
 とにかく、早く、乙女を追わないと。
 星子、素早く、助手席に乗り込んだ。
「乗せてね」
「どうぞどうぞ。バッテン長崎の恋ガイドなら、おまかせを」
「それなら、あなたなんかに頼まないから」
「アブナイ、アブナイ王子だもんな」
「そういうこと。さ、早くあの車を追いかけてちょいうだい!」
「それなら、ボクチャンのお友達におまかせを」
「え?」
 宙太がクラクションを軽く鳴らすと、一台のオートバイが背後の木陰からあらわれた。
 ヘルメットをかぶっているけど、ライダーの顔は……よく似ている……マサルさんに……。
「マ、マサルさんっ?」
「ん、よく知ってるな、カレの名前を」
 宙太、たれ目をパチクリ。
 じゃ、やっぱり、マサルさん!
 星子が思わず声をかけようとしたその瞬間、マサル、ヘルメットの風防を降ろして、猛然とオートバイをダッシュさせた。
「!……」
 乙女の車を追っていくオートバイを、星子、茫然と見送ったあと、宙太にキッと視線を向けた。
「ね、どういうこと! どうして、マサルさんが乙女さんを追っていったわけ?」
「その前に、なぜ、姫がマサル君を知っているのか、聞きたいね」
「当たり前じゃん、マサルさんは宙太さんの部下の刑事だし、わたしにとっても大事な人よっ」
「大事なヒト?」
「!……」
「それに、なぜ、カレが僕の部下で刑事だってこと、知っているわけ?」
「!……」
 そうか、つい、カッとなっていっちゃったけど、今の宙太さんもマサルさんも、まったく、時空が違う世界に生きているんだ。
「だ、だって、わたし、カンがいいの!」
「ふーん、じゃ、マサルくんが大事な人っていうのは? マサルくんとの付き合いは長いけど、星子さんの話を聞いたことは一度もないぜ。君のようなカワイイ子と知り合いなら、いくら、口のかたいカレでも、きっと、こういっていぜ。
『警部、オレ、めっちゃほれた子がいるんだ!命を賭けても守ってやりたいんだ!』ってね」
「!……」
 ああ、もし、ほんとにそういわれていたら、わたしの人生は変わっていたのかも……でも、マサルさんは、そこまではっきりとはいってくれなかった……。
「おっと、今いったセリフ、この僕の本心かもね、なんちゃって」
 宙太、照れたように笑うと、
「とにかく、お答えいただきましょうか」
「わ、わからないわ……」
「わからない?」
「わ、わたしのカン違いかも……」
「あれ? さっき、わたしはカンがいいっていったんじゃなかったけ?」
「う、う、う……うるさぁーい!」
 星子、進退きわまって大爆発だっ。
「ガタガタいってないで、早く、乙女さんのあとを追いかけて! 早くなさい!」
「いんや、他のことなら姫のいうとおりにするけど、こればっかりはダメ」
「どうしてよっ」
「……」
「いいなさいよ! いわないと、ゴンベエにお仕置きさせるから!」
「そ、そんなぁ」
 宙太、リュックからむっくりと顔を出したゴンベエを怯えた顔で見た。
「しょうがない、じゃ、本当のことをいうよ……じつはね、あの男は……殺し屋なんだ」
「こ、殺し屋?」
 星子、いきなり、殴られたように、頭の中が真っ白になった。


                       (第三章へつづく)





追記1  ごめんなさい! 転送ミスで原稿の一部が抜けていました。補充しておきます。ほんとに、すいませんでした!


追記2  さぁ、えらいことになってきましけど、このあと、どうなりますやら。この後の展開は、第三章以降になります。体調とにらめっこしながら書いていきますので、時間がかかるかもしれないけど、よろしく。それはそうと、3万5千回のキリ番がだんだん近づいてまいりましたですね。いい出しておいてなんだけど、ま、お手柔らかに。
 

閉じる コメント(7)

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28日の続きですよね?なにか話が飛んでるような気がするのですが?
いきなり宙太さんが現れてますよね??あれ?

2007/9/29(土) 午後 7:11 [ tomi ]

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山浦弘靖です。ごめんなさい! 原稿の一部が欠落していました。訂正しておきましたので、読み直して下さい。

2007/9/29(土) 午後 7:42 [ 星子&宙太yyy ]

どきどきの急展開で、マサルさんも登場! 続きが気になります〜^^ ゆっくり楽しみに待っていますネ〜♪

2007/9/29(土) 午後 11:07 くにざわゆう

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賑やかになってきましたね♪
イキナリ秋が来ましたね。こんなに寒くて雨続きではあの夏太陽が懐かしいです。先生、時間がかかってもこちらは気長に待っていますのでごゆっくり♪

2007/9/30(日) 午前 6:31 [ のりぷこ ]

うまく設定が出来たようで、良かったです〜^^

2007/9/30(日) 午前 9:09 くにざわゆう

センセー、待っとったよぉ〜(^O^) 笑
いいタイミングで登場の宙太さん&マサル君コンビ・・・
う〜〜んどれも懐かしい(^▽^)続きが楽しみです♪
毎回ドキドキワクワクの毎日です。
多くの方々にセンセーの作品を読んでもらいたいなぁ…
改めて、星子シリースのキャラを紹介しようとしたら
マサル君の苗字を思い出すのに5分もかかってしましました・(^^ゞ これってヤバイですかぁ???

2007/9/30(日) 午後 1:34 かおりん

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訂正ありがとうございました。いつも楽しく読ませて頂いております。続きも楽しみです、寒くなってきましたのでお体大切になさって下さい。

2007/9/30(日) 午後 8:51 [ tomi ]


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