|
9
「アヤシイな、ふむ、やっぱり、あやしいぞ」
宙太、そういいながら、星子の顔をのぞきこんだ。
「な、なにがよっ」
「カワイ子チャンは、ウソがつけない。ハニィの顔が、ハイって答えてるよ」
「んもぅ、だから、なにが!」
「だからさ、知っているんだろ」
「だれを?」
「きまってるじゃん、この男をさ」
宙太に宮本竜也の顔写真をつきつけられて、星子、ギクッ。
「ほら、やっぱり」
宙太、にんまり。
「会ってるんだ、ここで」
「会ってなんかいないわよ」
これ、ホント。
でも、宙太、
「ごまかしても、ダメ。今年の春休み、星子さんはここを訪ねている。この想い出ノートに君の名前と住所がしっかりとメモってある。その時、ハニィは……」
「たしかに、わたしが書いたわ。だけど、この人には会っていないったらっ」
「じゃ、どうして、そんなうろたえた顔をするんだい?」
「どうしてって、つまり、もしかしたら、あの人のことかなって……」
「あのヒト?」
「わかっているのは、名前だけなんだ。それも、偽名なの……」
「偽名?」
「天川光……」
「アマノガワヒカル?」
宙太とマサル、顔を見合った。
「でも、星子さん、その男とどういうかかわりがあるんだ?」
マサル、星子を見据えながら聞いた。
甘さの中にも、クールで鋭いものを秘めた目だ。
そんな目で見られると、ウソつけなくなっちゃう。
「それがね……」
星子、ラブレターの一件を話そうとして、
ちょ、ちょっと、待ったぁ。
宙太の話だと、逃走中の宮本竜也は自暴自棄になって自殺する恐れがあるとか。でも、赤いリボンの帽子の女の子に恋したお陰で、今のところは手術を受ける気持ちになっている。
もし、星子があのラブレターのことを宙太とマサルに話したら、二人は逮捕に向かうだろう。そうなったら、きっと、ヤケになって自殺を……その恐れは、十分ある。
それを防ぐには、天川光サン、ううん、宮本竜也さんを追い詰めないこと。せめて、手術を受けるまでは、秘密にしておきたい。
ということで、星子、
「イタズラのメールの差出人、そいつの名前なの。もう、アタマきちゃう」
と、どうにか、ごまかした。
「そうか……」
マサル、半信半疑の顔だ。
宙太も、うさんくさそうな目で星子を見ると、
「で、ここへきたわけは? もしかして、そのイタズラメールのカレに会いたくて……」
「ちがうっ」
星子、顔を真っ赤にしていった。
「リピーターよっ。もう一度、蔵屋敷の町並みを見たかっただけ。それだけよ!」
「ふーん、そうですか。それはまた、シツレイしました。ハニィのことだし、てっきり、いいオトコの面影を探しにきたのかと……どうも、どうも」
「わかったんなら、さっさと、仕事したら!」
「わかりました、ハイ!」
宙太、おどけて敬礼すると、マサルをうながして立ち去った。
ふーっ、やれやれだ。
宙太さんやマサルさんの仕事を邪魔することになったけど、これも、竜也って人を助けるためだ。
ごめんなさい、宙太さん、マサルさん、カンニン。
さ、とにかく、早く、赤いリボンの帽子の女の子を見つけないと。
手がかりは、流し雛で有名な土地に住んでいること。そして、絵が上手なこと。
でも、それだけでは、足りない。もっと、決め手になるようなヒントが欲しい。
でもって、星子、さっきの管理人のオバサンに、もう一度、聞いてみた。
あまり、期待はしていなかったけど、オバサン、どうにか、一つだけ思い出してくれた。
「そうそう、こんなこといってましたっけ……今年の流し雛のお祭りで、お内裏様の役をやらせてもらったって……」
「お内裏様の役を……」
(つづく)
追記 今夜から、続きをスタートさせます。よろしくです。
ところで、昨日のブログで僕は甘えを知らないなんて書いたけど、なんのことはない、このブログで皆さんに甘えている。そいて、皆さんに甘えてもらいたがっている。ほんとに、喰えないオヤジだ。ごかんべんを。ま、仲良くやりましょうや。
すぐ、そうやって、ごまかす!
ワルイねこちゃんですね。あれ?
|
絶対宙太さん、星子さんの後を付けているだろうなぁ〜(笑)とか思いながらも、姫を守る騎士だものネ^^
星子さん、重要な手がかりをつかんだからには、早く赤いリボンの帽子の女の子を見つけに行かないと〜!
2008/5/8(木) 午後 9:35
こんにちはw
続きが公開されるのを心待ちにしておりました+. (*゚∀゚*)゚+.゚
バレバレなウソでごまかす星子さんが可愛すぎます(*´Д`)www
つ、続きがまた気になります〜(・ω・;)
2008/5/9(金) 午後 1:36 [ ゆうきあおい ]
★★願いが叶うかも★★
2008/5/12(月) 午前 1:12 [ こう ]