星子&宙太yyy

ファンの集う癒しの小部屋です。

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 今稽古中の『わが町しんゆり』の第二幕で、産褥で死んだ女主人公二人(原作のエミリー、脚色の恵美子)が、死を受け入れられずに、過去の世界を垣間見ようと現世へ戻るシーンがあります。
 その現生は、自分の人生で一番幸せだった日ではなく、一番何でもなかった日、それでも、死者には十分意味のある日、そこで、彼女達は十二歳の誕生日の一日を選んで戻っていく。
 そこで二人が見たのは、若くてきれいな母と溌剌とした父、可愛い自分、そして、元気な弟。でも、母親も弟も、じつは十数年後には急病で死んでいる。でも、ご本人達はそんな不幸が訪れることをまったく知らずに、また、知ろうともせずに、今の平凡だが小さな幸せに満ちた時間を過ごしている。その姿を見ていることは、とてもつらい。
 二人は、居たたまれずに、死者達のいる墓地へ戻ってくる。その墓地には、二人の母達や弟、それに、僕の役の伍三郎、サイモン達が永遠の世界へ旅立てる日を待っている。二人もすべてを受け入れて、その永遠の世界へ導いてくれる星を見上げる。
 なんとも、悲しい、でも、感動的なラストシーンです。あらためて、台本を読んでみると、第一幕の平凡で穏やかな日常の描写、第二幕のしみじみとした結婚式当日の描写。そして、唯一、はぐれ者というか場違い的に登場する伍三郎、サイモン。それらは、すべて、ラストシーンへ向けて組み立てられていることがわかってきます。
 伍三郎とサイモンについては、なぜ、こんなすね者を登場させたのか。劇の穏やかなやさしい雰囲気とはかなり異質です。僕なりの解釈でいえば、きっと、平和な市民社会で暮らす人達には見えない人生の負の部分を体験したり、見つめたりしているからでしょう。
 さらに、冒頭から進行役の舞台監督が登場人物の死を予告したり、日本版にはあの有名な地元の詩人・まどみつおさんが登場したり、セットがまるでなかったり、原作者ワイルダー、そして、脚色のふじた先生の意図というか哲学というか、深遠な世界観が次第に見えてきます。
 『わが町』という劇の素晴らしさはそこにあるんだなという気がします。
 翻って、僕が過去を垣間見たいとしたら、いつだろう。あなたは、いつの日を選びますか。いつの日に戻りたいですか。
 『わが町しんゆり』は、そんな思いを抱かせてくれる劇です。

 星子、君はいつの頃に戻りたいのかな。やっぱり、ブルトレで長崎に着いた時なんだろうか。
 

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先生の話を聞けば聞くほど、舞台見に行きたくなりますねえ

いつの時代に。。。
ん〜

学生の華やかな時代もそうですが、いろいろ考えた結果

幼稚園時代に手術で入院していたころに戻りたいです。
そのころ、姉も妹もいたので、ばあちゃんがずっと付き添ってくれて。いつも大事にしてもらっていたのにそのときの記憶がないのです。

ですので、その日に。


先生。まだ寒い日が続きます。お体ご自愛ください

2013/2/21(木) 午前 10:57 [ まりも ]

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先生、ご無沙汰しております。

私は、星子シリーズ発売日を毎回心待ちにしていた高校時代にもう一度戻って、青春やりなおしたいでーす(^-^)/~~

あの頃は、もっと一日が長かったように思います。(笑)

星子さんは、私の憧れでした。大学で状況して、真っ先に下北沢に行ったことを、いまでも鮮明に覚えていますよ(^^;)

娘が、大きくなったら、星子シリーズ、大事に、とってあるのを、渡すのが楽しみです。

2013/3/7(木) 午後 11:27 [ スカイ8 ]


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