星子&宙太yyy

ファンの集う癒しの小部屋です。

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 目下稽古中の舞台「わが町しんゆり」は、ほぼ二週間後に試演を迎えますが、この時期、どこか特別な意味がある様な気がします。というのも、三月十日はB29の大空襲で約十万人もの市民が亡くなった日だし、僕も翌月の蒲田の大空襲で危うく死ぬところでした。今でも、猛火に追われて母や弟と逃げ回った記憶が鮮烈に残っています。そして、三月十一日はあの大津波や大地震で約二万人もの方々が亡くなられた日です。
 3.10は戦時下、3.11は平時下という違いはあっても、ほとんどの人々はごく普通の日常生活を過ごしていた最中に、突然、理不尽で残酷な死に襲われたのです。
 ところで、「わが町しんゆり」では、20世紀はじめの日米の小さな町の日常生活と死が描かれ、「生と死、そして、永遠なるもの」がテーマとなっています。
 大勢の方が一度に空襲や震災で命を奪われた3.10や3.11とは違って、「わが町」の住民の死は、病死や自殺、事故死、戦死など時期も死因も違います。とはいえ、大事な日常生活を、愛おしい家族や恋人、友人たちを失うことには変わりはありません。
 残された者たちの悲しみ、口惜しさ、喪失感はいかばかりか。どんなに月日がたとうと、薄れていくとはいえ、決して消えないものです。その一方で、日常生活から引き離された死者たちは、どんな思いでいることでしょうか。
 死因には関係なく、「生」への未練、「生」への憧れは大なり小なりあるはずです。「わが町」の原作者ワイルダーも脚色のふじたあさや先生も、劇中、産褥で死んだ二人の日米の若い母親たちを、一度、過去の世界へ戻してやります。
 映画やテレビなどでよくある設定では、死者は生きたままの姿で現実世界へ戻り、人々と係わります。でも、「わが町しんゆり」は、死者は過去の世界を見えない姿で垣間見るだけです。母や父、兄弟、近所の人達をまじかに見ても、抱くことも話すことも出来ません。いくら、懸命に訴えても伝わらないのです。かえって、辛さと虚しさ、絶望感に打ちひしがれてしまいます。作者達は、冷徹な視点で真実を描くのです。
 再び、死者の世界へ戻った二人は、他の死者達と同じように死を受け入れて、永遠なる世界へ星の導きで旅立つ日を待つことになるのでしょう。
 何とも、辛くて悲しい人の一生の旅路、でも、それが運命というものなのかもしれません。
 いや、そんな言葉でくくっては不遜なのかもしれない。重々承知ですが、それでも、永遠なる世界へ旅立てると思えば、少しは気持ちが和むのではないでしょうか。そうでも思わないと、やりきれません。不条理への怒りはどうすればいいのでしょうか。
 僕自身、もう死を身近に感じる年齢でもあることだし、そんな思いでこの劇を拙いながら演じていくつもりです。そして、この時期に「わが町しんゆり」を上演できる意義を、自分なりに重く受け止めようと思います。


追記 星子FCの皆様、試演の観劇予定、お忙しいのに本当に有難うございます。あらためて、お礼を申し上げます。


 

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おはようございます。先生東日本大震災にも触れていただき感謝いたします。
今月より石巻市で働き始め、先日は大川小学校を通りました。

あの時はみんな必死だった。
亡くなっていい命はひとつもなかった。
どんなに苦しかっただろうかとか
思うと
涙が止まりませんでした

3.11みなさまどうか静かに手を合わせていただきたいと願います。

2013/3/8(金) 午前 8:22 [ まりも ]


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