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そうか、「わが町しんゆり」は音楽劇だった。
今さら何ですが、そういうことだったんだ、と、納得したわけです。あ、もちろん、僕なりの解釈ですよ。この作品の演出家であり脚色家でもあるふじたあさや先生からは、そのようなオハナシはなかったし、台本を読んでも、ごく普通のお芝居だなと思っていた。
でも、稽古の途中から先生が「ここでギターの演奏欲しいですね。どなたか弾ける人いるかな」といわれて、ギターの弾けるヒゲのKさんが手を上げ、数日後には「ハモニカもいいかもね。誰か、吹ける人」と、またもや、先生からの注文があり、つい、図々しく同じくヒゲのワタクシが手を上げ、目立とうと、ハモニカの出番を勝手に増やしたりして。それでも、先生はニコニコ。いざとなればダメ出しするけど、あとは、劇団員のオリジナリティを尊重するのが、藤田先生の流儀なわけ。プラス、温厚だけど厳しい、厳しいけど温厚、これも先生の流儀です。
で、Kさんには散々迷惑をかけながらも、なんとか試演会を無事にこなして、うん、ギターもハモニカもそれなりに舞台を盛り上げていたな、と、控え目に自賛したりして。スンマセンです。
そして、今回、本公演を迎えるにあたって、バージョンアップに作曲家・藤原先生の音楽がついたわけだけど、ラストに天界を想像させる合唱曲をソロを含む全員で歌い上げることになり、ワタクシ、思わずポンと膝を叩いた。
そうか、『わが町しんゆり』は音楽劇だったんだ、と。
ふじた先生は、ミュージカルとかの作品は沢山書いたり演出なさたったりしているし、別に驚く程の事じゃないかも知れない。でも、正直、試演会と本公演の違いが掴めずに焦り悩んでいたワタクシとしては、うん、そういうことなんだ、音楽劇、これだよな、と、膝を叩いた。またかよっ。
原作『わが町』のミュージカル版は、今年の二月だったか、六本木の俳優座公演で観ているけど、さすがは俳優座、プロの役者さん達は歌も芝居も最高だし、とてもよく出来たミュージカルだなという作品でした。
でも、『わが町しんゆり』はミュージカルじゃない、作品自体はきちんとした舞台劇です。それでも、あえていいます、僕の解釈では音楽劇なんです。それもレクエムをドラマで観るような雰囲気が漂う音楽劇なんだと。
そう思うと、演じる僕としても、楽しさ倍増、気合いも倍増、やっとこさ、本公演に向けてのスタンスも固まったような気がします。
皆様もどうか音楽劇を楽しみ、感動し、癒されるというお気持ちでお越し下さい。
星子さん、そして、宙太くん、ファミリーのメンバーたち、お待ちしていますぞ。
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