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(はじめに、口上を申し上げます。前後賞に当たった「ゆう」さんは、ご自分のブログでいくつも小説を発表していらして、かなりの人気です。なんせ、イラストがいい。ブログのアクセスも、僕よりはるかに多いんです。今回は、せっかくの機会ですし、その「ゆう」さんの作品のメインキャラの一人と勝手にコラボレーション、つまり、ゲスト出演して貰いました。キャラのイメージが違うって、「ゆう」さんやファンの人達から叱られそうだけど、そこはそれ、オトナのオアソビだと思って、どうか、ごカンベン下さい。)
星子シリーズ番外編
「別れのキッスはハート色」
1
おかしい。
なんか、ヘン。
だって、三日前から、まったく、音沙汰なし。
姿は見せないし、メールも、電話も、全然、なしだ。
え? 誰がって?
きまってるじゃん、宙太さんよ。
え? 宙太のこと、気にするなんて、それこそ、おかしい?
いつも、図々しくつきまとって、調子のいいこといったり、余計なおせっかいやいたり、とにかく、星子のいい恋さがしの旅を邪魔してばかりいる。
いいかげん、アタマにきていたんじゃないの、え、星子さん?
そうよ、だから、かえって、急に姿を消されて気になるってわけ。
な、ゴンベエ、あんたもそうでしょ?
「おい、こら、ゴンベエ、聞こえんのかい!」
ハイハイ、ダンナサマ。リュックの中でハンバーガーを平らげていたゴンベエ、うるさいね、まったく、と、顔をしかめながらうなずいた。
ま、いいか、どうでも。
いい恋さがしの旅のおともは、恋のカミサマ、ミューズさまだけでたくさんだ。宙太のことなんか、知ったことじゃない。
さ、いこいこ、タイム イズ ラブですよ。
星子、リュックを背負い直すと、東京駅のコンコースを歩き出した。
今回の旅の目的地は、京都。
恋の都、京都をもう一度、旅してみようと……何事も、初心に帰れっていうじゃないですか。今度こそ、ホントの恋が見つかるかもね。
でもって、いざ、新幹線ホームのエスカレーターを上がろうとした時だ。
「星子ちゃーん! 待ってーっ」
と、背後から金切り声が……。
ん? あの声は、もしかして、春ちゃん?
振り向くと、やっぱり、春之助だった。
ハァハァと息を切らし、巨乳?を、大きくゆすっている。
「どうしたの、春ちゃん?」
「どうもこうも、宙太さんの手紙よっ」
「手紙? 宙太さんから?」
「そうよ、あたし、ことづかってきたの、星子ちゃんに渡してくれって」
「え?」
星子、けげんそうに、春之助が握った手紙を見つめた。
(つづく)
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