星子&宙太yyy

ファンの集う癒しの小部屋です。

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「おっ」
 宙太、一瞬たじろいだが、相手が美少女系とわかってニタッとなった。
「いやぁ、ついてるな。ビユーティレディがもう一人、ボクチャンとデートしてくれるなんてさ。喜んで、お相手しますよ、ハイ!」
 そういいながら、ねじり上げられた手をもとへ戻そうとしたけど、ダメ。びくとも動かない。
「あれっ」
宙太、真顔になって美少女の手を払いのけようとした。ところが、やっぱり、びくとも動かない。
「どうなってんの、たくぅ! はなせよ、こらっ、はなせったら!」
 顔を真っ赤にしながらもがいたとたん、美少女の手が離れて、勢いあまった宙太、「わわわっ」と、つんのめり、そのまま、ホームの柱にガツン。
 オホシサマがいっぱい、ぐるぐる回って、宙太、そのまま、夢の世界へ旅立った。
 うーっ、カッコイイ!
 星子、うっとりとした目で美少女を見上げた。少し年上のようだけど、まるで、タカラジェンヌみたいな女の子だ。もう、まさに、一目惚れってわけ。
 あ、断っておきますけど、星子にそっちのシュミはございませんからね。ただ、純粋な気持ちでカッコよさに惚れたってこと。
 その美少女、素早く星子の腕を掴むと、足早に歩き出した。何もいわないけど、宙太が気絶しているうちに星子を引き離そうとしてくれているらしい。
 もちろん、星子も同じ考えだ。(宙太さん、ごめんね)と、心の中で詫びながら、ついていった。
 今度宙太に会う時は、宙太に星子と同じ次元に、つまり、以前の宙太に戻ってきて欲しい。だって、今の宙太は、宙太でありながら宙太ではない、なんか、コピーみたいだから。
 そう、コピーにしか思えないんだよね。
 宙太さんが、このわたしを知らないなんて、そんなはずがない。絶対に、ありえない!
 時空のいたずらで、わたしだけが宙太さんとの想い出を引きずって、今に時代に飛んできたわけだけど、気持ち的には、どうしても、納得できないっ!
 コピーなんだ、ゼッタイに、コピーだよ、この宙太そっくりのヤツは!
 ホンモノの宙太さんなら、きっと、こういってくれる。
「ハーイ、ハニィ! おまっとうさんっ!」って。
 ……うううっ、また、泣けてきそう。
 星子、気持ちをバッサリと払ってエスカレーターに乗った。
そうそう、タカラジェンヌさんに、まだ、助けて貰ったお礼をいってなかったっけ。
「あ、あのぅ、どうも……」
 と、お礼をいいかけた時だ。星子を掴んでいた手に、一瞬、グッと力が入った。
 ん? どうしたんだろう。美少女の顔を見上げると、サングラスをかけた目が、緊張した視線をエレベーターの先に向けている。
 そこには、どこかで見た顔の二人の男が……サングラスをかけた、KIのファイターのような男たち……そうか、昨夜、まぼろしの『さくら』の車内で出会った鉄道警察隊の私服のおまわりさん達じゃないですか。
 あの様子だと、エスカレーに乗った乗客達を、一人一人チェックしているみたい。そういえば、『さくら』の車内でも、誰かを探している感じだったっけ。
 ということは、あのおまわりさん達も、星子と同じように、時空を超えて、今の時間にいるってことになる。
 どういうこと? それに、誰を探しているわけ?
 星子が首をかしげたとたん、いきなり、美少女が星子の肩を抱き寄せて、頬を押しつけてきた。
「ちょ、ちょっとォ!……」
 これじゃ、まるで、ヘンなカンケイに見えるじゃないの。やめてよ、もう。
星子、顔を離そうともがいたけど、ダメ。美少女の腕の力は凄く強くて身動きできない。
 じきに、エスカレーターのはじに立つ私服のおまわりさん達の前にきた。おまわりさん達、薄笑いを浮かべて、星子と美少女を一瞥すると、あとからくる乗客の方へ鋭い視線を移した。
「んもぅ、離して! やめてよ! ……やめて……」
 なんとか美少女の腕を払いのけようとするうちに、美少女の頬のやわらかい感触と甘い香水のような薫りに、アタマの中がぼーっとなってきた。
 なんだか、恋人にでも抱かれているような、そんな気分だ。
 うっとりとなった時、ふいに、美少女の腕が星子の肩から離れた。
 もうしばらく、そのままでいて欲しかったのにィ。
 我に返ったように目を開けると、いつのまにか、改札口を通過して、駅の広場の雑踏の中にいるじゃないですか。
 切符もないのに、どうして、改札を通過できたわけ? 星子がポカンと立ちすくんでいると、美少女、星子を抱いた腕を静かに離して、頭を下げた。
「ごめん」
「なにが、ごめんよっ。いきなり、あんな……ん?……」
 ちょっと、待って。「ごめん」とあやまった声は、男の子の声のように聞こえたけど。まさか、そんな……きっと、聞き違いよ。耳がおかしいんだよ。
 そう納得しかけた時、
「ほんとに、すまなかった。謝るから……」
 再び聞こえてきたのは、間違いなく、男の子の声だった。




(追記) またもや、熱帯夜ですね。ほんと、いい加減にしてくれ! って、叫けんだところで、どうにもならん。ま、のんびり、まったり、まいりましょう。
 ところで、今回、登場した人物、かなり、星子とわけありになりそうだ。ご注目あれ!

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