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1日遅れのサンタさんへ。
宙太さんの危篤状態は、まだ、続いています。お医者様の話では、宙太さんが助かるかどうか、わからない、それなりに心構えをして下さい、とのこと。
春ちゃん達は、わたしに、「大丈夫、絶対に助かるから」と、いってくれるけど、ほんとは、みんな、もう、宙太さんは助からない、と、思っているみたい。その証拠に、わたしには目に触れないようにして、涙を押さえたり、慰めあったり、じっと、物思いにふけったりしている。
わたしにダイヤの指輪をくれた宙太さんは、きっと、死をまじかにして、幽体離脱したんじゃないか。わたしへの強い思いが、そうさせたんだろうか。
やだ、そんなふうには思いたくない。あれは、宙太さんのわたしへの愛が、強い愛が起こした奇蹟なんだ。
その奇蹟を叶えてくれたのは、サンタさん。
サンタさんは、世界中の人たちに「愛」をプレゼントしてくれる。だから、愛の奇蹟を叶えてくれたんだ。
そうよ、きっと!
サンタさん。あなたはもう、トナカイの橇に乗って、サンタの国へ帰ってしまわれたんですか。でも、まだ、1日遅れのサンタさんがいるのなら、わたしにどうか、プレゼントを下さい。
わたしが欲しいのは、宙太さんの……笑顔です。
お茶目で、明るくて、お調子者で、人なつこい、そして、なによりも、わたしの心を暖かくしてくれる、宙太さんの笑顔。
あの笑顔を、もう一度、見たい!
「ハーイ、ハニィ! おまっとうさん!」
そういいながら、ニッコリと笑う宙太さんに、逢いたい。
逢いたい!
お願いします、1日遅れのサンタさん、どうか、わたしの願いを叶えて下さい。
お願いします!
お願いします!
(おわり)
追記 ……というカタチで、終りましたが、あえて、解決しなくても、1日遅れのサンタさんが、きっと、愛の奇蹟をプレゼントしてくれるはずです。
ついでに、僕にも、プレゼントしてよ、1日遅れのサンタさん。
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