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くどいかもしれないけれど、もうちょっとだけ列車の想い出話をさせて下さい。
まだ僕が大学生だった頃の夏休み、博多に住む親戚の所へ遊びいった帰りに、当時出来たばかりの九州夜行特急「あさかぜ」に乗ったんです。まだ、ブルトレなんてシャレた列車じゃなくて、窮屈でクッションの悪い座席に、四人の乗客が向かいあって一晩過ごすという、今から思えばぞっとするような、でも、当時はごく当たり前の旅でした。二等寝台車とか一等寝台車があったようだけど、そんな贅沢する予算はありません。ちなみに、当時の同級生は実家の北海道から普通列車でなんと三十八時間もかけて帰省していました。ほんとに、貧しかったんです。でも、夢だけはいっぱいあったっけ。
それはともかく、「あさかぜ」の博多と東京の間の所要時間は確か十八時間ぐらいだったかな、それでも、当時は早いなと感じたものです。それ以前は、一日がかりの旅でしたからね。
勿論、クーラーなんてあるわけがなくて、真夏の夜の満員列車は物凄く蒸し暑く、当然のように窓は開けっ放しです。しかも、まだ、電化区間は完成前で……ちなみに、全線電化は1964年とか……蒸気機関車が引っ張るので、あけっぱなしの窓からばい煙が飛び込むやら、虫が飛び込むやら、時には垂れ流しのトイレから何かの飛沫らしいものが……特に、トンネルに列車が突入した時なんか最悪で、皆さん、大慌てで窓を閉めたものです。
そんなわけで、熟睡ってわけにもいかず、また、向かい合わせの座席ということもあって、乗客同士、和気あいあい、とくに、僕が乗った「あさかぜ」は、新学期間近で帰京する学生たちが大勢乗っていて、まるで、学生専用列車のよう。
こういう時は、素敵な女子学生なんかと合い席になりたいな、と、思うのが自然ですよね。で、その思いが通じたんですね、向かいの席には二人の女子大生が……。
この続きは、また、あとで。
乞う、ご期待! なんちゃって。
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