星子&宙太yyy

ファンの集う癒しの小部屋です。

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萌え! スィーツバトル(前編)

「ちょっと、ね、静かにしてぇ」
 春之介が、上目づかいで哀願するようにいった。
 でも、わいわいがやがや、おしゃべりは止まらない。
「て、てめぇら!」
 一転、春之介の顔が般若になった。
「静かにしろといってんだ! いうとおりにしないと、ぶっ殺すぜ!」
 ドスのきいた春之介の男声に、おしゃべりが吹っ飛んだ。
 舞台は大きなクッキングルーム、居並ぶパテシェ・ファッションの面々は、赤いストライブの入ったユニフォーム姿の宙太とゲンジロウ、青いストライブの右京と左京、黄色のストライブのマサルとタケル、そして、春之介とペアを組むピンクのストライブの小次郎だ。
 皆がおしゃべりをやめたあと、いつもの女顔に戻った春之介が、
「じゃ、今から星子web化記念のデコレーションケーキ・コンテストを開催します!」
 一同、盛大な拍手だ。
「参加チームはそれぞれ兄弟関係のあるペアが四組……」
「ちょっと、さぁ」
 小次郎が、口をとがらせた。
「オレ、春ちゃんと組むのはおもしろくないな。血縁関係は、まるでないしさ」
 すると、タケルが、
「ほら、諺にもいうじゃん、シリあう仲も他生の縁って、フフフッ」
「て、てめぇ!」
 小次郎、キッと睨みつけた。
「シリあうじゃなくて、袖触れ合うだろ! それに、オレ、春ちゃんとは……」
「いいからいいから、もう一つ諺を、蓼食う虫も好き好き、ってね」
「コノヤロウ!」
 猛然と殴りかかる小次郎を、「ストップ!」と、宙太が素早く背後から抱きとめた。
「決着は、スィーツで。オーケー?」
「でもよ!」
「はい、オーケーです!」
 勝手に決めて、ニコリとウインクの宙太だ。
「で、春ちゃん、ジャッジは誰が?」
「もちろん、パリは本場のスィーツ店でパトシェの資格を頂いたこのわたくしが……っていいたいけど、今回はカワイイ小次郎クンとコンビを組むことだしィ……」
「カワイイは、余計だっ」と、小次郎。
「でもって、星子ちゃんに決めて貰うことにしました。はーい、星子ちゃんアンド、エンジェルちゃんたちの登場でーす!」
 春之介がフライパンを叩くと、パテシェ・ファッションの星子に手を引かれた幼い星丸と宙美がはにかみながらあらわれた。
「かわいい!」
「ちょー、かわーっ!」
「ビューティフル!」
 宙太達が歓声を上げたのも無理はない。ママにはとても見えない若い星子にはパテシェ姿がすごくカワいくてお似合いだが、まるでハローウインの仮装のような星丸と宙美のパテシェ姿は、まさにエンジェルそのものだった。
「そして、さらに、ゲストの皆様の登場でーす!」
 フライパンの合図で、奥のカーテンが開くとゲストたちがにっこり笑いながら手を振った。
 ナンシーにリツ子、早苗、亜里抄、圭一、早乙女医師、星子の従姉妹の光子、染香師匠、愛剛と守、グルメ探偵拓也、宙太の初恋の人小百合、その他……みんな、web化記念に集まってくれたわけ。
「ありがと! みんな、きてくれたのね!」
 星子、涙目で頭を下げた。
 宙太も、目をうるませ鼻をすすった。
 いろいろとあったゲストたちだ。でも、今はにこやかに見守っていてくれている。
「では、星子ちゃんと星丸くん、宙美チャンの合図でコンテストを始めまーす! 時間は、90分です!」
 春之介の合図で、星子と星丸、宙美は正面の席についた。そして、卓上に飾られた鐘を小槌で叩いた。
 さぁ、スタートだ。と思った瞬間、
「ちょい、待ちいな!」
 ゲンジロウが、へんな関西弁で叫んだ。
「優勝したら、なにくれるねん?」
「カネかい? それとも、海外旅行?」と、左京。
「いんや、ゲンちゃんのことだし、宙太兄ぃの代わりに主役やらせろ、とか」と、小次郎。
「それとも、出来たケーキを全部、喰わせろとか」と、タケル。
 すると、ゲンジロウ、「やかましい! そんなもん、いらん。わいが欲しいのは、ただ一つしかないで。それはな……星子ちゃんの熱いキスや!」
「なに!」
「星子ちゃんのキス!」
 宙太たち、口をあんぐり。
「当たり前や、それくらい」
 ゲンジロウ、にんまりと笑った。「勝利者には、女神の祝福を! それこそ、最高の栄誉なり! ま、ドラマチックにいえば、そういうことや。で、わてらの女神といえば、星子ちゃんしかおらん。つまり、星子ちゃんにキスってことや」
「こいつ、いわせておけば!」
 宙太、たれ目をつり上げてゲンジロウの胸倉を掴んだ。
「星子さんは、俺の最愛の妻だ! その星子さんにキスするなんて、絶対に許さん!」
「カンケイない! お前の奥さんである前に、女神サマや!」
「なに!」
「ほな、ペアを解消すか? 上等や、望むところやで!」
「こっちもさ!」
「まぁまぁ、お二人さん」
 右京が二人の間の割って入った。
「なにも、君らのペアが優勝するとは限らないさ」
「そ、本命はこっちだぜ」と、左京。
「ふん、俺達さ!」と、タケル。
「いんや、俺たちなの!」と、小次郎。
 またもや、大騒ぎになったところで、星子がいった。
「じゃ、こうしない? 優勝者には、星丸くんと宙美ちゃんからのキスってことで」
「え? 双子ちゃん達の?」
「キス?」
 目をぱちくりさせた宙太達に、星丸と宙美、にこっと頷いて見せた。
 その可愛い笑顔に、宙太たちもにっこり。
「よし、きまりや!」
「試合開始!」
 各チーム、それぞれ、割り当てられたコーナーに散ると、早速、ケーキ作りの作業に取りかかった。
 宙太とゲンジロウチームは、フルーツをメインに地中海をイメージしたデコレーション・ケーキを。
 右京と左京チームは、リキュールとブラディ系のシロップを使った上品で粋な英国風のデコレーション・ケーキを。
 マサルとタケルは、夜のマンハッタン・スクウェアをイメージしたビターでジンジャーのきいた大人のデコレーション・ケーキを。・ケーキを。
 そして、春之介と小次郎チームは、なんと、あの新宿二丁目をイメージした、甘美で妖しいデコレーション・ケーキを。
 どちらのチームも、星子web化記念にふさわしいスィーツを作ろうと一生懸命だ。その光景は、星子web化の前夜祭にふさわしいものだった。

                           (つづく)



追記1 星子web化、いよいよ明日になりましたね。どういうことになるのか、不安でもあり楽しみでもあります。その前夜祭というか、スィーツバトルをはじめてみました。はたして、どこのチームが勝つのか、乞うご期待です!


追記2 さくらさん、ゆうきさん、ゆうさん、僕のケータイのことで、ご心配頂いて有難うございました。仕方ありません、PCかソニーリーダーで読めるまで我慢します。

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