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今日は少しいい陽気になりましたね。家に閉じこもりがちな家内をなんとか外へ連れ出そうと、車に乗せて鎌倉へ。逗子海岸から由比ヶ浜、稲村ケ崎、江の島へと続く鎌倉海岸道路はステキなドライブウエイだ。今日は陽気もいいし、波は穏やか、車窓の前方には、江の島が、そして、背後には白雪をかぶった富士山が箱根連山の上に雄大な姿を見せている。
鎌倉高校駅近くの海岸駐車場に車を入れて、一休み。持参したパックコーヒーにポットのお湯をそそいで、潮の香りをブレンドしたモカコーヒーを飲む。
すぐ真下の砂浜には青みがかった波が打ち寄せ、吸い込まれそうな気分だ。近くでは、サーファーたちがオットセイのように浮かんでいる。もう、早春の海って景色だ。
と、まぁ、そこまではよかったけど、ふと、不安が……もし、今、映像で何度も見たような大津波が押し寄せたらどうなるんだろう。
今から約五百十数年前の大地震で鎌倉には十数メートルもの大津波が襲いかかり、大仏殿も流されたという。
それと同じような大津波が押し寄せたら、どうする。海岸道路は車で渋滞しているし、とても車では逃げられない。すぐわきを通る江ノ電も使えないだろうし、踏切を渡って高台にある鎌倉高校へ逃げるしかない。でも、当然、大勢のドライバー達が高台へ逃げようとするだろうし、大変なパニックになると思う。その中を、足の不自由な家内を連れて逃げられるだろうか。まず、絶対に無理だ。
「その時は、私を見捨てて逃げて」と、家内はぎこちなく笑いながらいうけど、そんなことが出来るわけがない。
どうする、どうするんだ。
なんてことを、結構、真面目というか、真剣に考えてしまって、ドライブ気分も帳消し。早々に、我が家へと引き返すはめに。
いや、今回だけじゃない。都心へ出かける時も、常に大地震や帰宅困難のイメージがトラウマのように心の奥底に潜んでいる。なんとも、やりきれない。
僕でさえそうなんだから、ましてや大震災に会われた人達の心の内は、どんなだろう。思っただけでつらくなる。
そういえば、近頃、子供の頃の恐ろしい「空襲体験」が脳裏に浮かぶことがよくある。トラウマという共通の糸で結ばれているのだろうか。
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