星子&宙太yyy

ファンの集う癒しの小部屋です。

星子番外編

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 もしかして、宙太さん……。
 ううん、そんなこと考えたくない。でも、やっぱり、もしかして……。
 こわい! 考えたくない!
 で、でも、宙太さん……死んだ? 
 バ、バカッ!
 どうして、そんなこというの! 絶対にいってはいけない、言葉だよっ。
 だって、そんなことあるわけが……ないっ! ありっこ、ない!
 宙太さんはね、どんなことがあっても死ぬような男の子じゃないんだ。
 殺されたって、死ぬような……死ぬような……。
 星子、懸命になって、自分にいい聞かせた。でも、気持ちとは反対に、体の中で、積み木が崩れるように……。
 マサルさんのメールが、何よりの証拠かも……電話でなくてメールで、それも、くわしいことはなにも……。
 そういえば、宙太さん、昨日、ケータイでこんなこといってた。
「ハニィとクリスマス・パーティやる前に、ちょいと、ヤバい仕事を片付けてくるぜ」
「ヤバい仕事って、なに?」
「ダイハードの宙太版かな。ま、ヒーローは絶対に死なないから、ご安心を。シシシッ」
 なんて、笑っていたっけ。
 わたしも、宙太さんが死神なんかと縁がない、と、思い込んでいた。
 でも、そうじゃなかったんだ。
 ああ、宙太さん、どうしてよ!
 どうして、死んじゃったのよ!
 星子、一気に涙が噴きだして、ワァッと街燈に取りすがって、泣き出した。
 宙太さんのいない人生なんて、考えられない。いい男さがしの一人旅が出来るのも、宙太さんがいてくれればこそだ。
 いつか、宙太さんの胸に飛び込むかもしれないけど、それまでは、自由気ままに、いい恋さがしの旅をしてみたい。
 でも、それも、もう、終わり。
 わたしも、死にたい。
 宙太さんのところへ、いきたい!
 星子、泣きながら肩をふるわせた。
 と、その時だった。
「はーい、ハニィ、おまっとうさん!」
 耳もとに、あったかい息が吹きかかった。
「!……」


                         (つづく)



追記  みんな、ほんとにやさしいよね。「甘えてもいい」だなんて。こんな僕に。ほんとに、いいのかな。その気になっちゃうぜ。
 僕は、前にも書いたけど、これまで、ほとんど、人に甘えたことがない。だから、どう甘えていいのかわからないけど、強いて言うなら、僕の理想の甘えは、惚れた彼女の湯上り直後のしっとりと暖かい膝を枕に、昼寝をすること。「夫婦善哉」の森繁サンのようにね。
 ま、とても、叶わぬ夢ですかね。
 クスン。
 、  

 そんな!
 そんなことって、ありなの?
 宙太さんが、ここにはこないなんて……もう、二度とあのキュートな笑顔には会えないなんて……。
 二人だけのクリスマス。わたしと宙太さん、二人だけで祝うつもりだったクリスマス。
 美しいイルミネーションに、舞い落ちる粉雪が星のかけらのようにキラキラと光り、近くの教会から賛美歌が聞こえてくる、聖なる夜。
 今宵だけは、わたし、宙太さんの前で素直な女の子になって、宙太さんに寄り添い、天使の愛の歌を聞くつもりだった。
 でも、その願いは、叶わなかった。
 マサルさんから届いた一通のメールが、わたしを地の底へ突き落とした。
「星子さん、電話では、とても、いえない。だから、メールで君に伝える。美空警部は、君に逢いに行けない。二度と……」
「どういうこと? なぜなの?」
 わたしがいくらリメールしても、マサルさんからの答えは返ってこなかった。
 まさか!
 わたしの体の芯から、氷のように冷たいものが、一気に突き上げてきた。
 宙太さん、もしかして……。
 もしかして!
 宙太さーん!

                       (つづく)


追記  春ちゃんのことを書くつもりだったのに、なんか、突拍子もないことが、宙太クンの身に起きたようです。こんなクリスマスになるなんて、僕も、まったく、想像もしていなかった。いったい、どういうことなのか、そして、この先、どうなるのか。
 ……。

「……宙太さん……」
 頭の中がボーっとしていて、宙太の顔がはっきりとしない。シュガーのようないいオトコを見たからか、宙太のタレ目顔がいつもより一段とヒョーキンに見えてしまう。
「なによっ、なんの用よっ」
 星子、不機嫌そうに口をとがらせた。
 すかさず、宙太、ニカッと、
「おっ、ふくれた顔も、また、チャーミングだな」
「んもぅ、さっさと消えて!」
「そうとんがらないの。キミのことが心配で、わざわざ、きてあげたんだぜ」
「わたしのことが?」
「今日、キミのパパとママ、残業で帰りが遅いんだろう」
「どうして知っているわけ?」
「当然だろ、ボディガードとしては、キミのことは、すべて、わかっていないとね」
「わたし、ボディガードなんか頼んだ覚えはないもん」
「じゃ、ミューズ、つまり、愛の女神の頼みかな、シシシッ」
 宙太、調子よく笑うと、
「でも、きてみて良かったぜ。こんなところで、居眠りなんかしちゃってさ」
「居眠り?」
 星子、キョトンとなった。
 そういえば、急に頭の中がボーッとなってきて……確か、シュガーから招き猫を貰って頬ずりをしたあとだった。
 いったい、どうしたんだろ。
 星子がけげん顔で招き猫を見つめた時だ。
 いきなり、宙太、招き猫をひったくった。
「なにすんの!」
「これ、どうしたんだ?」
 宙太、真面目な顔でいった。
「どうしたって、貰ったのよ」
「誰から?」
「恋の占い師シュガー・猫田ってひと」
「なに! いつ、どこで?」
 んもう、まるで、刑事さんに尋問されているみたい。あ、宙太さん、本物の刑事だけど。
「今さっきよ。あそこに停まっているクルマからシュガーさんが降りてきて、わたしに……」
「!……」
 一瞬、宙太、手に持った招き猫をパッと街路樹めがけて投げつけた。
 その直後、サーッと風音がして、無数の金色の蝶が襲いかかってきた。
 かわした宙太、体を一回転させると、トランプが一斉に舞い上がって、金色の蝶をはじき飛ばした。すると、蝶はタロットカードに変わって、ひらひらと地面に落ちた。
「ふっ、さすがだな、美空警部」
 含み笑う声が聞こえて、街路樹の陰からシュガーがあらわれた。
「やっぱり、おたくか」
 宙太、身構えながら、シュガーと向かい合った。
 これには、星子、びっくり。
「知っているの、この人を?」
「モチロン。恋占い師シュガー猫田とは、世をあざむく仮の姿。本当は、平成のネズミ小僧か、はたまた、21世紀のルパンか。猫のように音もなく忍び込み、猫のように素早く宝石を盗み出す、世界を股にかけた天下の宝石泥棒、本名は一条冬樹さ!」
「!……」
「カレの一番の特技は、女心を巧みに利用することさ。さっきの招き猫もその小道具でね、催眠術を使うときに使うわけ」
「催眠術を?」
 そうか、だから、招き猫を貰って間もなく、急に眠くなったんだ。
「でも、なぜ、わたしに催眠術なんか……」
 すると、シュガー、あらため、冬樹、チラッと微笑んだ。
「この世で最高の宝石を盗むためさ」
「え?」
「それは、女のハート」
「!……」
「たしかに、いえてるな」
 宙太、うなずいた。
「女のハートこそ、最高の宝石だ。僕はとっくに見つけたけどね」
「俺もだ」
「ふーん、どこで?」
「ほら、ここにいるさ」
冬樹、星子をサッと指差した。
「な、なに!」
「!……」
「俺は、はじめ、そこの宝石店の女店員たちに催眠をかけ、金庫を開けさせるつもりだった。ところが、そこへ、この星子さんがあらわれてね。俺は、一目でピンときたんだ。星子さんこそ、俺が探し求めていた最高の宝石を持った女の子だって」
冬樹、燃え上がるような熱い目で星子を見つめた。
もう、目がくらみそう。星子、なんとか、視線をはずした。
 すると、宙太、
「おっと! そのセリフ、すべて、僕と同じだな。でも、おたくのような宝石泥棒には渡さないぜ」
「ふっ、せっかくだが、俺は欲しいと思った宝石は、どんなことをしてでも、手に入れる男なんだ。あしからず」
「そのセリフも、同じ」
 冬樹、宙太、キッとにらみ合った。
 わっ、また、戦いがはじまるのか。そう思ったけど、冬樹、
「この勝負、あずけるぜ」
 と、いった。
「逃げるのか?」
「いや、ゆっくり楽しみたいからな」
 と、せせら笑ったあと、星子に、
「星子さん、俺、さっき、こう占ったよな、じきに、ステキな恋に出逢えるって……それは、この俺かもしれないぜ」
「!……」
「キミのハート、きっと、盗んで見せるからな。いいな」
 冬樹、微笑みながら、投げキッスをして、ミニバンへ戻った。
 ミニバン、ダッシュすると、街の雑踏の中に消え去った。
「くそっ」
 宙太、いまいましそうに舌打ちした。
「逮捕状があれば、とっ捕まえられるんだけどね。ヤツは、証拠を残さないんだ」
「そう……」
「しかし、まいったね。ボクチャンのセリフを先取りするようなこといって。星子さん、ぐらっときたんじゃないのかい?」
「まさか! そんなわけないでしょ!」
 そう強く否定したけど、ほんとは、頭の中がボーッとしたまんまだ。
  ……キミのハート、きっと、盗んでみせる……。
 そういった冬樹の声が、耳にこびりついてはなれない。
 なんだか、コワイ。冬樹も恐いけど、それ以上に、自分がこわい。とんでもないことになりそうな気が……恋には理性を失うヒトだから、わたし……。
 こんなことになったのも、みんな、ゴンベエのせいだ。ゴンベエが招き猫に誘惑されなかったら、わたし、冬樹さんと逢うこともなかった。
 みんな、ゴンベエのせいよ!
 ゴンベエ! と、勝手な理屈を並べながら睨みつけたけど、肝心のゴンベエ、招き猫とじゃれあいの真っ最中だ。
 ダメだ、こりゃ。
 肩をすくめる星子だった。

                           (おわり)


追記  野暮用で二度中断、すんません、なんとか、エンディングまでもってこれました。冬樹クン、この先、星子にどんなちょっかいを出すんだろう。宙太も気が気じゃないよね。ま、楽しみにしますか。
 次回作まで、しばらく開きますが、よろしくです。


                            


                      

……ほんと、いいオトコ……。
 星子、あらためて、実感。今までたくさんのいいオトコに会ったけど、この人、もうワンランク上かも……ま、ほんとはわからないけど、何事も鮮度がいいほうがお得ってこともあるしね。
とにかく、うっとり見とれていると、金髪美形さん、いつの間にか星子の前に……と思うと、星子の肩を掴み、引き寄せて、ぐっと顔を……。
わわっ、キスされる!
……一瞬、そう思った。
でも、カレ、そのままの状態で、星子の耳もとに、
「近いうちに、ステキな恋にめぐり会えるよ」
 そう、ささやいた。
「えっ」
 いきなり、いわれてびっくりだ。それも、甘いけど、説得力のある声でね。
「ど、どうして、そんなことが?……」
 もつれる声で聞いた星子に、
「猫ちゃんのおつげさ」
「ネコチャン?」
すかさず、星子の前に突きつけられたのは、携帯電話ほどの大きさの招き猫だった。ミニバンのフロントガラスに飾られているピンクの招き猫の小型版といったところだ。
「失礼」
 金髪美形、星子から離れると、
「自己紹介がまだだったね。僕は、恋占い師のシュガー・猫田。あ、シュガーって呼んでくれ」
 軽くウインクしながら、「よろしく」と、招き猫にちょこんと挨拶させた。
かわいい!
星子、シュガーの人なつこい仕草に、ほんわか、あったかい気持ちになった。シュガーさんって、名前も顔もハートも甘いんだ。
「で、キミの名前は?」
「あ、流星子です」
「星子さんか。いい名前だ。ステキな恋にめぐりあうこと、疑いなし。この猫ちゃんをあげるから、お守り代わりに可愛がるんだね」
 シュガー、招き猫を星子に手渡した。
「ありがとう」
 星子、思わず招き猫にほほずりした。
 この猫ちゃんがステキな恋を招いてくれるんだ。役立たずのタダメシ食いのゴンベエに爪の垢でも……飲ませて……。
 ん? どうして、急に眠くなってきたんだろう。
 シュガーの顔がぼやけて、そのうち、幕がかかったようになって……星子、もやの中にスーッと吸い込まれていった。
 どれくらいたったか、
「ハニィ……星子さん、しっかりしろ! ハニィったら!」
 と、遠くから呼ぶ声が聞こえ、次第に大きくなって、星子、やっとのことで。、目を開けた
 ん! 目の前に、宙太の顔が……心配そうに、覗きこんでいた。


                      (つづく)



追記  今夜は、地震があったり、激しい雷雨になったり、もう、メチャメチャなお天気でしたね。ま、星子にはこういうお天気の方がお似合いかも。なんせ、波乱万丈の恋人生ですから。今回の番外編でも、とんでもないことになりそうで……あと、一回だけお付き合い下さい。
 ところで、長崎恋歌編の第十二回と第十三回の間が、少し抜けているとのご指摘をCさんから頂きました。確かに、その通りですね。この前も気がついて、修復したつもりでしたが、直っていなかったようです。あとで、修復しておきます。ご指摘有難うございました。
 

 ゴ、ゴンベエが死んだぁ!
 星子、半泣きで非常階段を駆け下りた。エレベーターなんか待っている余裕はゼロだ。
 ああ、ゴンベエ! なんで、死んじゃったのよ!
 もちろん、まだ、死んだかどうか確認はしていませんけどね、あの高さからデブのドラネコが墜ちて、助かるわけがない。絶対にない!
 すっかりそう思い込んだまま、というより、もともと、思い込みの激しい性格だからして……とくに、恋が、それが一番問題なんだけど……ま、ともかく、星子、つんのめるようにして、マンションのエントランスから外へ飛び出した。
 ゴンベエの墜ちたのは、確か、このあたりだ。ツツジの植込みを調べると、枝がバサッと無惨に折れていて、そこに、ゴンベエの姿が……ん?……。
いない?
 違ったのかな、と、思って、あたりを探したけど、やっぱり、見当たらない。
まさか、アタマにワッカを光らせて天国へ旅立ったんじゃ……なんてこと、あるわけないよネ。 
おかしいな、と、首をひねった時、遠くで、フニャーゴ……まさか、ゴンベエの鳴き声? じゃ、生きてる? そんな、まさか!
星子、ふたたびダッシュして鳴き声のあとを追いかけた。
公園を突っ切って、オシャレな駅前タウン通りへでたところで、
あっ、いたっ!
ハンバーガーショップの脇で、ゴンベエがどっかりと坐りこんでいるじゃないですか。
「ゴンベエ! よかった、無事だったのね!」
 駆け寄った星子、もう、涙ウルウルでゴンベエをヨッコラショと抱き上げた。
 どこも怪我していないようだ。まさに、奇跡ネコじゃん。
 それにしても、こんなところにいたなんて。さっき、マンションの八階のベランダから飛び降りたのも、ハンバーガーの誘惑に負けたからなんだ。いかにも、ゴンベエだよね。
 星子、クスッと笑うと、
「しょうがない、ちょっとお待ち」
 ゴンベエを地面に降ろしてハンバーガーショップへ入り、ダブルバーガーを買って戻ると、「ハイ、お食べ」。
 ところがですよ、ゴンベエ、見向きもしない。ん、ゴンベエの大好物なのに。どうしたんだろう。
 相変わらず、せつなさそうな鳴き声をあげ、熱っぽい目でじっと一点を見つめている。
 ボケたのか、それとも、どこか具合でも悪いのかな、と、思いながら、ゴンベエの目線の先を追うと、あららっ。
 招き猫チャンじゃないですか。
 ハンバーガーショップの隣りに一台のミニバンが、駐車していて、そのフロントガラスの内側に、ピンク色の招き猫が、ちょこんと坐り、右手で「おいで、おいで」している。
大きさは普通のネコぐらいかな、まんまるオメメのカワイイ顔だ。
そう、わたしに似てるかも、なんちゃって、ふふふっ。
 あっ!
一瞬、ひらめいた。そうか、ゴンベエ、この招き猫チャンにラブラブしているんだ。
「そうなんだね、ゴンベエ?」
 星子がひやかすようにいうと、ゴンベエ、真っ赤になった……なんてことあるわけないか。毛むくじゃらのミケドラじゃ、真っ赤になってもわかりません。でも、自慢のヒゲをデレッと下げた顔が何よりの証拠だ。
 そうか、招き猫チャンに恋しちゃったのか。普段のゴンベエ、およそ、メス猫には興味がない、いや、ほんとはキョウミがあるけど、相手してくれない、つまり、まったく、モテない、哀しいロンリーキャットなんだよね。
 そのゴンベエが、本気で恋しちゃったのが、あのピンクの招き猫だったなんて。
 星子、プッと吹き出しかけたけど、ふと、ゴンベエがいじらしくなってきた。
そういえば、ピンクの招き猫は恋を招くとか。まさに、ゴンベエに恋を招いてくれたわけ。
 ちなみに、白色の招き猫は幸せを招き、金色の招き猫は金運を招く、赤色の招き猫は健康を、そして、黒色の招き猫は強運を招く、とか。
 わたしは、何色の招き猫がいいかな。一々、いうまでもありません。ピンク色にきまってるでしょ。
 だけど、このミニバン、どうして、招き猫なんかフロントに飾っているんだろう。ドライバーは、縁起かつぎの好きな人かな。
そう思いながら見ていると、ん、サイドドアに張り紙が、「恋占いの小部屋」って書いてある。
 どうやら、占い師さんがこのミニバンで移動占いをやっているらしい。
でも、恋は占いなんかじゃきまらないよ。やっぱり、自分の手と足と頭でキャッチしなきゃ。
 星子が、自分にいって聞かせた時だ。
 ミニバンのスライドドアが開くと、中から若い女の人が降りてきた。黒いスーツの制服姿で、夢見るようなトロンとした顔だ。恋占いをして貰ったのかな。女の人、そのまま、近くの宝石店へ入ると、お店の人に挨拶して、ショーケースの向こうに立った。
なんだ、宝石店の店員さんだったのか。仕事中に恋占いを見てもらうなんて、あまり、感心出来ないよね。
 星子、やれやれという顔で歩きかけた。
 すると、一羽の金色の蝶がヒラリと星子の鼻先を舞い、じきの、一枚のカードに変わって、地面に落ちた。
 ん、タロットカードじゃないですか。
 どこからこんなものが、と、思った星子の背後から、
「キミも、恋占いしてあげようか?」
 まろやかな若い男の声が、聞こえてきた。
「あ、ケッコウですから」
そういおうと、星子、振り向いた。
「わわっ」
 ミニバンの車内からタキシード姿の若い男が降りると、笑顔を星子に向けた。それも、ただの笑顔じゃない。
 ほら、とろけるような笑顔っていいかたがあるでしょ。まさに、あれよ。
 ……んもぅ、なんていいオトコなの……シ、シビレル……。
 甘さと精悍さ、知性と感性、気品が程よくミックスされて、超美形の型枠にはめて出来上がった、トップモデルのような若者だ。金髪の長い髪が、エキゾチックな彫りの深い顔にかかり、その髪の間から、やさしそうな眼差しがやわらかな光りを放っていた。

                             (つづく)



追記  この展開じゃゴンベエがちょっと可哀想かな。カンニンな、ゴンベエ。超美形登場で、星子、とんだことになるかも……。このオトコ、この短編が終わった後も、星子や宙太を悩ます存在になりそうです。では、よい週末を!

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