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五二 石臼の静かに廻る新蕎麦屋
ネット記事というのは有り難いもので、詩人の清水昶の行きつけの蕎麦屋さんのものを目にすることができる。吉祥寺の「手打 中清」とのことである。掲出の句もおそらくその蕎麦屋さんのものなのであろう。
そのネット記事には、「新そばをすする親子は水入らず」という昶作の句の写真も出て来る。「新そば」の句としては、掲出の句よりも、その写真に出て来る句の方が面白い感じでなくもない。掲出の句は、下五の「新蕎麦屋」の「屋」というのが、やや付け足しの感じを受けるのである。四音の「新蕎麦」には、五音の「走り蕎麦」や「新蕎麦粉」も用意されており、この掲出句のような場合、歳時記に慣れ親しんでいる方は、「新蕎麦屋」というのは敬遠するのではなかろうか。
石臼で新蕎麦挽くを客寄せに 星佳子(濱)
一茶忌や清水哲氏の新蕎麦粉 松崎鉄之介(濱)
石臼で新蕎麦碾くに母恋へり 安藤孝助(濱)
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