ある内科医の嘆息

30代内科医-うつろいゆく医療行政の狭間に漂う

全体表示

[ リスト ]

春の日が行く

イメージ 1

本学の前にたたずむ一本の桜。

この桜は私が入学したあの春にも咲いていた。
学生の頃、大きな被害をもたらした風台風が通過していったときに、その枝を一部、折ってしまったが、それでもその後もまた花を咲かせ続けている。

死んだクラブの後輩があの桜の木の根元でニッコリと笑う写真があった。
アイツは桜の花が大好きだった。

その後、周りの古い病棟が壊され、新しい建物に代わり、道路の区画が整理されて、桜の木を囲むように道路が走ることになって、桜から見る景色は大きく変わってしまっても、相変わらず桜だけはその立ち位置を変えることなく、そこにある。

温暖化で少し時期は早まったけれど、大きなビルに囲まれて日当たりが悪くなったけれど、冬には吹きすさぶビル風にその枝を大きく揺すられているけれど、毎年同じ時期に、この地に春が来たことを知らせてくれるかのように咲き誇る。

この桜の花が散り、葉桜に代わる頃、春が行ってしまうのをいつも感じる。
また来年も来てくれよ、そう思いながら、行く春を見送る。
でも…
来年は故郷で桜を見たい、いつもそう願っているが…私はまだここにいる。

閉じる コメント(2)

顔アイコン

最近、理系だ文系だというような記事を書いてたんですが・・・
こういう記事を読みますと、そういうわけかたって意味がないな〜って思います。

人生の後ろが垣間見えるお医者さんにふれますと、しみじみとあたたかみを感じます。

2009/4/19(日) 午後 7:02 [ kya*mr2*xan*ia ]

顔アイコン

kyazmr2exantiaさん、過分なお言葉有り難うございました。
人より多分、ちょっとだけですが余計にいろいろな経験をさせて頂きました。

内科医で良かった、と思うのはお年寄りの人生を感じさせる一言に触れることができたときです。小児科ではこうはいきません…。

どんな人であっても例えば70年生きてきた人はそれだけで価値ある人です。私の知らない経験をし、様々な思いを経て今に至っている、そう思います。

2009/4/19(日) 午後 10:29 seita


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事