ある内科医の嘆息

30代内科医-うつろいゆく医療行政の狭間に漂う

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間が空いた

だいぶ間が空きました。何とか元気です。
所属が少々変更になりましたが、これまでと同様のことを推し進めていきます。

今日、同僚と話しをしていて改めて気付いたのですが、今はまだ顕在化していないものの、今後間違いなく全国的に大問題になるであろう事態が少しずつ進行しています。

外科医の激減です。
今年もうちの大学では外科の入局者が一人だったと聞きました。
また、たったひとり小児外科を目指す若者がいるのですが、医局の惨状を見て、自分がこのままここに留まって大丈夫なのか?と心配しているそうです。

同僚から聞いた話でゾッとしたのは、十数年前に研修した病院に久しぶりに行ってみると、当時4人いた外科医が今は2人になっていた。しかも残っていた2人は十数年前には40代後半だったお二人で、今は60を目前にした医師だったとのこと。
その老外科医曰く、5年後、10年後にはもうこの病院に外科医はいないだろう、だったそうです。その時イタ若手は今は他の病院で40代となり、後援もないまま働いていることでしょう。

外科は医療の最前線です。
私たち内科医は外科医を始めとする他の科の医師と連携することで役割をようやく果たすことができます。内科医だけ増えても医療は成り立ちません。外科医の養成は時間を特に必要とします。また屋根瓦方式といってきっちりとした徒弟制度の中で技術が伝えられていくものだと思います。座学や、教科書からはとても学べないものがそこにはあります。

今、その教育基盤が静かに、そして確実に崩壊しようとしています。医者が足りなければ養成すればいいのですが、教育基盤の崩壊は、その養成にすら深刻な影を落とすでしょう。

今後10年、医療は外科領域に於いて、さらに崩壊の一途をたどるでしょう。
緊急手術はもとより、癌などで治るはずの段階でも手術を待たされていく中で亡くならざるを得ない方が出てくるでしょう。

今日、父の日、病院で一人、日直をしながら由無きことを考えていました。

閉じる コメント(6)

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お久しぶりです。

愚息ですが、小児外科に進みたいなんて、言い始めています。(親が大変だからよせっ!て言うことをしたがります(-_-;)
研修制度がコロコロ変わるので、どうなるのか予測もできませんが、小児外科自体少ないのに、その研修ができる病院も自ずと限られてくると思いますが、マッチングって、成績で決まるらしく(?)4年までの成績は見ないで欲しい・・なんて言っている息子・・。
最終的には、どこも受け入れてくれなかったら、うちの大学が見てくれるらしいよ♪と、甘えたことを言っています。
「かわいい子には旅させよ」で、他所の病院でもまれるのが良いのではと思うのですが、いいろいろな科を回る研修医時代に、専門的な科のことなど、身につくものでしょうか?
海外で研修をされる医師もいらっしゃるようですが、そうでない場合は、やはり外科は医局に所属し、一生教わるのでしょうか?
(いろいろ質問してスミマセン)

2009/6/14(日) 午後 2:15 [ みみ ]

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みみさん、頼もしい息子さんのお話を聞かせて頂き有り難うございます。
(^o^)
大変であってもそこに身を投じられるのは若さ故の特権です。そして若さで克服できるものがあると信じます。そこまでインフラは崩壊してはいないとも信じたいです。

研修病院は結局のところどこでも良いと思います。
どこででも研修になると思います。
大事なのは「どこで研修したか」ではなく「どう研修したか」だと思います。

2009/6/14(日) 午後 9:34 seita

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海外で研修される医師も確かにいます。私自身は海外の経験がないので何とも言えませんが…。海外で医師をする予定が無ければ国内で研修をした方がよいように思います。

国内にも、マスコミに取り上げられなくとも、きちんと役割を果たし、その地域で必要な医師となっている先生は山ほどいます。テレビなどで外国帰りの医師がもてはやされているきらいがありますが、私は「一隅を照らす」と申しましょうか、地域の医療現場で黙々と、きちんとした仕事ぶりを発揮される医師の方を遙かに尊敬いたします。

2009/6/14(日) 午後 9:39 seita

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医局は大学や県によってだいぶ雰囲気も違いますので何とも言えませんが、医師は一生を通じて勉強が必要ですし、経験値も上げていくべきだと思います。
医師にとって教えてくれる日値は先輩の医師であったり、時には患者さんであったりします。

それから研修医の二年間に学ぶべきものは小手先の技術だけではなく、患者さんや病気に対する姿勢、医師としての矜持みたいなものではないでしょうか。それを教えてくれる場所であれば、どこであってもよいと思います。

息子さんが、流行に流されず、良い研修先を見つけ、良き出会いの中で研鑽を積まれることをお祈りしております。

2009/6/14(日) 午後 9:44 seita

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seita先生、ご丁寧にありがとうございます。

帰省した時に、”マッチング”のノウハウ本を広げ、アドバイスを求められますが、何も答えることができません。
(アドバイスには決して従わないのですが・・・)
流行に流されず・・・そこが、一番怪しい息子なんです(-_-;)
周りが、”どこから見ても外科タイプだね”って、外科医にしたがっているだけなんですが・・・(-_-;)
(外科タイプって・・・いったい???)

一人の子でも大変なのに、先生は何十人も相手をしなくてはならないので大変ですよね(いろいろな生徒さんがいらっしゃるでしょうし・・)

外科医は少ないといわれますが、内科医も決して多くはないですよね。外来の患者はほとんど(?)内科ですし・・・、(整形は多いですが・・)
一生の問題ですから、科を決めるのは大変です。これが、強制配置になったら、どうなるんでしょう・・。

2009/6/15(月) 午前 7:11 [ みみ ]

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おはようございます。
外科タイプって難しいですね。なんだろう?見た目で体育会系は「外科向きだね」とか言われますが、余り関係ないように思います。腕のいい外科医は手術以上に術前術後の管理が上手なように感じます。

それから強制配置という単語はマスコミや制度に反対する人の造語です。試験を受けてできのいい方から定員の決まったところに行くのをそういうならば、大学受験も強制入学ということになりますよ(^o^)。会社内での配置も強制配置(^o^)。ものは言いようです。

2009/6/15(月) 午前 7:47 seita


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