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断言型リーダー台頭
住民と議会信頼構築を(愛媛新聞1月13日付けより)
北海道大学中島岳志准教授は、愛媛新聞で今の政治を次のように語っている。政権交代から1年半がたとうとする今、国民は民主政権に背を向け始めている。一方で自民党が政権に戻ることへの期待も薄い。その結果、2011年は日本政治の分岐点になる可能性が高い。
冷笑主義(シニシズム)
このような状況下では、国民の間に政治への冷笑主義が蔓延する。国民は民主党政権に対してではなく、政治そのものに背を向けようとしている。極めて危険な状況である。
既存の政治家たちへのもどかしさと苛立ちが「議論なんてすっ飛ばして、一気に変えてくれるカリスマ的リーダー」への期待につながる。
ここで気をつけなければ成らないのは、独断的なポピュリズム政治家の登場である。彼らは単純化された二者択一の議論を提示し、抵抗勢力を作り上げてパッシングする。
その主張に中身など必要ない。重要なのは強い言葉と単純な図式。「スッキリしたい」願望は、どうしても独断的なリーダーを招き寄せてしまう。
ヒーロー登場
大阪の橋下知事、名古屋の河村市長の人気は、その一端である。彼らは役所や議会を抵抗勢力に仕立て上げ、「大阪都構想」「減税」といった単純化されたテーゼを繰り返す。
綿密な計画や将来の財政ビジョンなどは、極めて不鮮明。シンプルな言葉を主張し続け、いつの間にか「ヒーロー」のように見えてくる。
その結果、冷静な議論と思考は排除され、現状への不満を原動力とする熱狂とパッシングが巻き起こる。極めて危険な状況下にある。
彼らが台頭する要因は、地方議会が住民から信頼されていない現状がある。地方議員の普段の活動は見えづらく、どのような政治活動・政治主張をしているのか、全く分からない。
そんな議員が高い給料をもらっていると聞くと、ムカッとするのは当然である。断言的リーダーを抑え、冷静で闊達な議論を確立するためにも、地方議会改革は必須である。
チャンス
地方議会議員には、住民への議会報告を義務付けるべきである。一部の支持者としか向き合わない現状では、政治活動が惰性化する。自分の支持基盤以外での議会報告は、議員活動に緊張感を与える。
議会では一問一答方式や首長の反問権などを導入して、議論の活性化を促すべきである。議会改革によって、住民と議会の信頼関係が構築されることこそが重要である。
今年は4月に統一地方選がある。絶好のチャンスだ。絶対に逃してはならない。日本政治の分岐点を乗り越え、信頼社会を構築できるかどうかは、私たち国民にかかっている。まずは統一地方選。すぐに正念場がやってくる。
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自由発言
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