政財界倶楽部(恩田将葉見聞録)

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社会・文化

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現代社会の七不思議:ペットの鳴き声今何処?
2010年3月25日
 
 ペット・ブームと言われて久しい。畜犬登録頭数を見てみると、約50年前の1960年が191万頭、2005年が648万頭なので、この50年間で3倍以上に膨れ上がっている。だがこれは、あくまでちゃんと畜犬登録されている頭数である。ペットフード工業会の調査では、国内犬猫飼育数は現在約2,168万頭だといわれている。15歳未満の子供の人口は、現在約1,860万人なので、これらの数字を比較してみると、少子化に比例してペット数が増加していることが見て取れる。非常に興味深い数字だ。
 
 ただ、不思議なことが1つある。私は、この疑問を常々感じている。それは、犬の鳴き声だ。現在50歳の私が子供の頃には、夕方近くになると、犬たちは競って遠吠えをしていたものだ。町中に犬の鳴き声が響き渡っていた。その犬の鳴き声を合図に、夕日は沈みだす。それが、毎日繰り返された当たり前の情景であった。ところが昨今、夕方になっても、犬の鳴き声はまったく聞こえない。不思議だ。犬口密度は50年前よりも格段に高いのに、犬の鳴き声を聞いたことがない。犬の鳴き声を聞くことは、昨今滅多にない。別に犬たちが、無口になったわけではなかろう。
 
 多分、集合住宅や街中で犬たちを飼育すると、近所から鳴き声に関しての苦情がくることもあるので、人間の勝手なエゴで、彼らから声を奪ってしまっているのであろう。悲しいことだ。彼らにも、私たちと同じように命がある。生きているのだ。にもかかわらず、去勢したり、声を奪ったり、自分たちの自我を満足させるために、他の命をお金で支配する。これほどのエゴが、この世にあるであろうか。「畜生だから仕方がない」といわれる方もいるかもしれない。だが、その畜生にもちゃんと私たちと同じ命があるのだ。
 
 歴史を振り返って頂きたい。徳川幕府時代にも、今の日本と非常によく似た時代があった。犬公方と呼ばれた徳川綱吉の時代だ。徳川綱吉が犬好きで、庶民にも犬好きが強要されたという一面もあるが、社会情勢を見てみると現在の日本と類似している。社会が荒廃し、経済が落ち込むと、人はペットに拠り所を求めるのだ。結局、関係のない動物たちに皺寄せがいく。可哀そうなことだ。そして、必要なくなれば、まるでゴミのように捨てられる。捨てられた動物たちは、不本意ながらサバイバルのために生態系を崩してしまう。結局のところ、エコだ、何だと偉そうに大騒ぎしても、地球の環境を破壊している張本人は、人間であるということだ。エコのためのリサイクルだと騒いでいるが、人間のエゴのサイクルが地球の生態系を破壊しているということだ。

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