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象徴天皇制と中国共産党一党独裁制
2010年12月21日 このことは以前から思っていたが、上手く書かないと本意に反して誤解を招きかねないので、筆を走らせることを躊躇っていた。だが、書くことにした。
戦後日本は、日本の文化として歴史として天皇制を享受し、駐留米軍統治下に於いても、そのことは日本国民を一つにし統制するために必要不可欠として認められていた。これを崩壊させることは、日本の歴史を否定してしまうことであり、日本の存在意味さえも無くしてしまうことになる。何よりも、天皇家は、他の何処の国の貴族や王家とは比較にならないほど、従順で謙虚であり、この国と国民の存続のみを思い、戦後の厳しい環境を受け入れた。理由は、言わずと知れたこの国を守り、国民を一つにする目的のみであり、それ以外の如何なる思惑もなかった。そのことが、アメリカ占領軍にも伝わり、象徴天皇制が現在に至るまで受け入れられ、日本を安定した平和国家へと導いた。
中国共産党一党独裁制は、ある意味この日本の象徴天皇制を参考にしているように私には思える。実質的に、中国は共産主義国であるにも関わらず、資本主義国のような自由経済が広まりつつある。それは、やはり13億人という中国の巨大マーケットが多くの可能性を含んでいるからにほかならない。孫子にあるような人海戦術なのだ。この13億人を纏めて置く限り、諸外国の企業等も、中国に平身低頭ある程度の許容範囲を示してくる。何故なら、これほどの巨大マーケットは地球上にインドを除いてないからだ。
中国政府や中国人も、そのことをよく知っている。多くの中国人が、共産党政権のやり方には辟易としている。にもかかわらず、彼らは共産党の一党独裁は必要不可欠ともいう。極めて矛盾しており、理解に苦しむ。だが、これこそが、中国的合理主義であると私は思う。共産党一党独裁を崩壊させれば、間違いなく途端に少数民族による独立運動が起こり、中国は崩壊する。いや、崩壊はしないが分裂する。そうなれば、13億人というマーケット自体が崩壊することになる。そのことは、命より金を価値基準におく中国国民にとって最大のデメリットなのだ。よって、思想的には共感しなくなっても、共産党一党独裁を享受するという結論に達しているということだ。彼らに訊ねると、彼らは間髪を入れずに答える。「共産党以外に、この国の13億人を纏められる力はない」と。いうなれば象徴共産主義とでもいえるのではないか。
形や意味は違うが、この辺に日本の象徴天皇制と中国の象徴共産主義制に、大いなる類似点を私は感じる。日本の場合は、歴史であり文化であるので、大いにこの方式は享受され違和感もない。だが、中国の場合は、歴史でも文化でもなく、ある意味ご都合主義的中国風合理主義なので、多くの危険をはらんでいるような気がいしてならない。しかし、中国人の底力は、そんなことをも乗り越える強かさかもしれない。思想では食えないが、金では食えるという中国的合理主義とは、そういう強さかもしれない。そんなことを思った。
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