政財界倶楽部(恩田将葉見聞録)

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自衛隊・防衛問題

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潜水艦と民間タンカー接触:浮上時機動力が低下し衝撃が大きい潜水艦の弱点
2006年11月22日

 昨日21日午前9時50分頃、宮崎県都井岬沖約60キロ付近の公海上で、海上自衛隊の練習用潜水艦「あさしお」が、航行中のパナマ船籍「スプリング・オースター号」に接触したという。「スプリング・オースター号」は、長さ86メートル、幅10メートル、高さ10・5メートルのケミカル・タンカーだそうだ。定員は約70名だが、接触時は17人だけが乗り組んでいたという。乗組員にケガはなかったらしいし、双方とも損傷はしているが航行に支障はないということであった。だが、「スプリング・オースター号」には、船底部に複数の穴が空き、寄港後修理が必要だという。一方、「あさしお」は、船体後部の舵が損傷しているという。

 海上自衛隊の記者発表によると、「あさしお」は、海中で深度変更を繰り返す訓練をしていたという。その訓練中、海面に向かって急浮上をしたところ、水中音波探知機(ソナー)に、船舶反応を確認し、急遽下降に転じたが間に合わなかったということだ。

 横須賀の基地に停泊している海上自衛隊の潜水艦をよく見るが、米軍の原潜に比べると、形はまったく同じでも小振りだ。小型な分機動力は高いのではと思っていた。しかし、あのようなお粗末な事故が起きてしまうということは、そうでもないようだ。あるいは、訓練が充実していないのか? やはり、車の運転でも、飛行機の操縦でもそうだが、運転時間や飛行時間が、操縦する人間のキャリアになるはずだ。経験が多ければ、危機を咄嗟に回避する危機管理能力も自然と向上するはずである。

 それとも、朝鮮半島の緊張状態にともない、日本近海の海底も海上も、ことのほか混み合っているということなのか? 先日、アメリカの航空母艦キティーホークに8キロまで接近した中国潜水艦といい、普段より日本近海には多くの潜水艦が航行しているのか? 通常、日米合わせて、常に10数隻の潜水艦が、日本の周囲の海中を隠密裏に航行しているとは聞き及んでいる。しかし、広い海、海上の船と接触する確率は、そんなに高くないはずだ。

 ただ、潜水艦というのは、浮上する時が、一番危険を伴い緊張するとも聞いた。実は、私も、一度、ハワイで米軍の原潜に搭乗させてもらったことがある。海底に潜れば静かで揺れもなく快適なのだが、浮上する時と沖合で海上に浮上停泊している時は、海上の気象の影響を非常に受ける。それこそ、身体が宙に浮くようなこともあった。つかまっていたパイプに頭をぶつかけ、掛けていたメガネのフレームがグンニャリと曲がってしまったことを思い出した。

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