政財界倶楽部(恩田将葉見聞録)

若者達がジャパニーズ・ドリームを夢みれる国を願い、「政治をもっと身近に!」というスローガンのもと、日本人に愛国心を喚起する。

北朝鮮問題

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緊迫する北朝鮮情勢

現代視点 20133月号(310日発行)

緊迫する朝鮮半島情勢

 

北朝鮮が、三度目の核実験を行い、その上、「アメリカが北朝鮮に対し核への導火線を点ければ、我々もアメリカ本土を攻撃するだろう」と金正恩は息巻いた。また、韓国との不可侵合意を全面的かつ一方的に破棄し無効にすると挑発してきた。これに対し、中国、ロシアも含め、朝鮮半島の非核化を求め、国連安保理に於いて制裁決議案が全会一致で可決された。このとこは、金正恩の存在自体が、首の皮一枚で繋がったとさえいえる。

確かに、過去にも北朝鮮のこのような挑発行為は数限りなくあった。しかし、実際に、実行されることはなかった、と多くの評論家は楽観的なコメントをしている。

だが、今回はちょっと状況が違うように思う。まず、核実験に先立って、事実上大陸間長距離弾道ミサイル実験を成功させている。このことによって、北朝鮮から発射されたミサイルが、遠くカリフォルニア、ロサンジェルスの辺りまで着弾する可能性が出た。そんな矢先に、三度目の核実験も成功させ、今回は核弾頭として使用可能な核実験に成功したと発表している。

このことは、直接的にアメリカ本土に危機を及ぼすことで、アメリカがなおざりにしておくとは思えない。危機が存在するならば、事前にその危機を排除する対応を為すことは、アメリカの危機管理という観点から、最優先課題と位置づけられている。ということは、裏を返せば、金正恩が虎の尾を踏んだことになる。いや、踏まされたのかもしれない。

今まで、故金正日は、ギリギリの線で一歩を踏み外すことはなかった。そのことで、アメリカは、北朝鮮に翻弄され続けてきた。

だが、今度の金正恩がやっていることは、明らかに見返りを得るのではなく、自分自身の首を絞めていることだ。その証拠に、国連安保理で制裁決議が、中国、ロシアにも受け入れられた。前代未聞であり、このとことは、裏を返せば、アメリカに危機回避のための軍事行動へ対しての大義名分を与えていることになる。そのことに気付いてないのだとすれば、金正恩は愚か者である。あるいは側近に陰謀を企てている者が複数存在するとしか思えない。そして、そのことの裏で糸を引いているのは、中国かもしれない。アメリカによる核施設及びミサイル基地へのピンポイント攻撃。そして、金正恩の暗殺掃討作戦。あり得ることだ。

どちらにしても、朝鮮半島情勢に新たなる動きが起こる予感がする。そして、そのことが、極東の平和維持バランスに大きな影響を及ぼすことは間違いない。それは、中国が日本海への道を確保するということなのだ。

金正恩の立場と本音

金正恩の立場と本音
2012年7月22日

 突然の朝鮮人民軍総参謀長リ・ヨンホの解任のニュースが、先週世界中を駆け巡った。北朝鮮内部で、大きな動きがあるのではないかという憶測が飛び交い、日本を含め多くの関係国が固唾を飲んだ。だた、実際には、真実を未だ読み取ることできずにいる。その直後、金正恩が元帥の称号をえられたというニュースが再び世界を駆け巡った。その他にも、金正恩の傍らに付き添う女性が妻なのか妹なのかという話が、同じ頃人々の興味をひいた。どれもこれも、憶測でしかない。だが、それらの目に見える事実を客観的に分析すると、自ずといくつかの答えが見てくるように思う。

 報道直後、短絡的に誰もが考えたことは、中国寄りの叔父チャン・ソンテクと軍部の権力者リ・ヨンホ氏の確執が形となり、結局リ・ヨンホが負け失脚することになり、一挙にチャン・ソンテクの勢力が政権内部の大きな力にとってかわったのではないか、ということだった。だが、冷静にこれらの動きを見聞しつつ、金正恩の経歴に思いを巡らし、彼の立場を鑑みれば、ある答えが自然と出てくるように私は思えてきた。それは、政治的でも、軍事的でもなく、金正日と金正恩という親子関係からの思いの違いということだ。子金正恩の親への反抗心ということであるように思える。正恩は正日を親として尊敬している。だが、その遣り方に関しては、必ずしも意見を同じくしていたのではないかということだ。存命中は、そういう風には言わなかったが、海外経験のある正恩としては、反発する気持ちもあったのではないかと思われる。

 普通この十代から二十代の時期、男は男親の遣り方を否定することから、全てが始まる。勿論、誰もがそうであるとはいわないが、その確率は高い。私の場合もそうであった。今は、亡父を尊敬し、あの頃の亡父の立場や遣り方も理解でき受け入れることも、いやそれどころか自分が間違っており、亡父が正しかったとさえ思えるようになった。だが、十代、二十代の頃は、一番身近なライバルとして馬鹿げてはいるが1から10まで否定してしまう傾向がある。特に、海外経験などをしてくると、その傾向が顕著であるように、自分の経験を踏まえ感じる。

 金正恩も、正にそのような心境にあるのではないか。それだけではない。彼の場合は、命懸けである。私のような俗人ではなく、一つ目の前の選択肢を誤ってしまえば、途端に命を落としかねない綱渡り的な状況に身を置いているのだ。笑いごとではなく真剣だ。少々、話が逸れてしまったが、そういう状況に彼は身を置いている。ここで、話を本題に戻す。

 金正恩は、海外で見聞を広げ教育を受けている。自由主義国家に身を置き、資本主義社会も、世界のことも彼自身の目と耳で見聞した経験がある。当然、北朝鮮という国が、世界で特異な国であることも、彼自身が一番理解しているはずだ。そのような、経験をした人間が、あの国の元首となったのだ。変革が起こって当たり前。だが、新しい動きへの反発は大きいはず。その反発を静かに回避しながら、現実のものにしていくことが、彼にとっての試練であり役目であるように感じる。その第一弾が、今回のリ・ヨンホの解任劇であったように私は感じている。当初、叔父チャン・ソンテク一派により為された権力闘争と思っていたが、自分の側近中の側近、軍部へのパイプ役であったリ・ヨンホを解任し、死に追いやったのは金正恩自身であったように思えてきた。何故なら、考えても、リ・ヨンホのような人間が、海外で見聞経験のある金正恩と思想信条を共有できるとは思えないからだ。リ・ヨンホは、金正恩の父親故金正日によって側近として側に着けられ親しくしていた。だが、どんなに親しくしていたとしても、心の根っこの部分では相容れないところがあったのではないか。だが、リ・ヨンホからしたら、「正恩同志の若気の至り」と一蹴していたのであろう。正恩の考えに耳を傾けるようなことはなかったはずだ。その結果、今回のような解任劇に発展したのではないかと思える。しかし、それは、衝動的な解任劇ではなく、金正恩としては、故金正日が亡くなった日以来、虎視眈々と時期を待っていたのではないか。何時かは、リ・ヨンホを遠ざけ、自分が海外で学んできたことを自由闊達に実現させたいと。そのためには、先軍政治を止め、比重を軍から党に移行しなければと思ったように思う。それは、ある意味尊敬する彼の祖父金日成への回帰でもあり、国民が望んでいることでもあるように正恩は思ったのではないか。

 現在の政権内部では、多分金正恩にとっては、中国とパイプが太く、北朝鮮外部の世界を間接的ではあるが知っているチャン・ソンテク叔父との方が、多分意見も考え方も合うのであろう。義理とはいえ叔父という立場であり、きっと親近感があるのであろう。ある意味、北朝鮮内部では、保守ではなく革新だ。外国経験のある金正恩も革新といっていいだろう。だとすれば、受け入れやすい立場であるに違いない。そのような状況下、諸々の環境が熟し、奇襲的にリ・ヨンホ解任劇が為されたのではないか。流血の事態になり、20名ほどの人間が命を落としたと聞いている。多分その犠牲者の中に、リ・ヨンホ自身がいたに違いない。後の反発、クーデターを懸念すれば、国の為に粛清して当然であろう。

 それでは、今回のリ・ヨンホ解任劇の理由は何であった? 答えは簡単だ。一番の理由は、リ・ヨンホが韓国砲撃事件の張本人であったということだ。世界的にも、故金正日的にも、金正恩の手柄づくりにあの砲撃事件が為された。だが、金正恩本人としては、非常に心外で望んでいなかったことであったのであろう。海外経験があり、自由主義国家で生活したことのある人間だ。そう考えて当然。彼からしたら、多分あの砲撃事件は、多くの罪なき人々の命を絶った不名誉な事件であったと感じていたのであろう。同時に、父親である故金正日が推し進めていた先軍政治自体に、大きな疑問を感じていた。自分が元首になった場合、亡父故金正日の推し進めた体制ではなく、尊敬する祖父である故金日成のような党主導の体制を推し進めたいと思ったのではないか。その証拠に、彼は風貌を祖父に似せるだけでなく、彼の立ち居振る舞いなども非常に故金日成を意識していることは見て取れる。チャン・ソンテクの後ろ盾になっている中国政府も、そんな金正恩を、故金正日よりも御し易いと思いだしているのではないか。そもそも、本来中国政府は、立場上、北朝鮮の世襲を快く思っていなかった。今までは、チャンスさえあれば、金正恩を排除して、チャン・ソンテクを押し上げ、傀儡政権をと模索していた。だが、チャン・ソンテクに国家をけん引する能力まではないと見ている中国は、ここにきて金正恩を上手くあやつり、傀儡政権を実現することも可能ではないかと思い出したのかもしれない。これは、まだ現段階ではかなり中国自体にとっても、将来的な掛けではあるであろうが。

金正恩にとっても、自らの命を守るためには、軍部リ・ヨンホに頼るよりも、チャン・ソンテクの背後にいる中国にすり寄った方が、色々な意味で得策であると判断したのであろう。将来的なことを思えば、自由主義国家で生活経験のある自分自身を担保にして、中国を揺さぶり父故金正日がしたように瀬戸際交渉にて立場を確立すればよいと判断したのであろう。少なくとも、その方が生き残りの確立は格段に高い。誰も、死にたいと思っている人間などいない。ましてや、あのような立場にいれば、既得権益を守ることは最重要課題であるはずだ。それには、守ることは、まず改革することと考えたのであろう。その第一段階が、今回のリ・ヨンホ解任劇であり、先軍からの脱却ということであったのであろう。自ら丸腰になることで、損して得取れ、利を得ようということなのだろう。

 実際、北朝鮮の経済状態の現実を金正恩が知らないわけがない。実状を知っていれば、自由主義国家で、資本主義に触れてきた経験のある彼からしたら、思想よりも実である経済発展をとるという考え方は、非常に自然である。その第一歩が、今回のリ・ヨンホ解任劇であり、自らの元帥就任であったのであろう。そして、側に妻を常に置くことで、内外に向かって改革の先頭にたっていることを表そうとしているのではないか。今までとは違う、自由主義諸国と同じように、国民皆に自由があるのだ、ということを間接的にアピールしようとしているようにさえ思える。そのことは、ここのところの北朝鮮での数々の出来事にも表れているように思う。

これは、私の個人的な観測である。だが、裏を返せば、このようになってくれればとも思ってのことであることを理解して頂きたい。私は、歴史上の史実も、親子愛や母性愛、家族愛という愛を排除して考えると真実を見失い、殺伐としたものにしかならず、ある意味本質が見えてこないように普段から思っている。各種愛という化学反応があり、歴史は積み重ねられていくと信じている。何故なら、歴史は、人間によって積み重ねられているからだ。故に、このように歴史を自分なりに、裏返して見るように普段から心掛けている。そのような見方で、北朝鮮も見てみると、リ・ヨンホ解任劇、そして、その直後の元帥就任と、今までの常識とは違った見方ができるように思えてきたので、ここに記すこととした。

北朝鮮ミサイル発射に垣間見える中国の思惑
2012年4月9日

  北朝鮮ミサイル発射が目前に迫った。この騒動を通じ、色々なことを我々日本人は学ぶべきだ。大切なことは、北朝鮮にとっての太陽は中国であるということ。そして、日本と韓国にとっての太陽はアメリカであるということだ。賛否両論はあるであろう。だが、現実を直視すればそういうことになる。太陽系において地球をはじめとする惑星は、太陽があって生きていられる。そのことを忘れては、地球の存在はあり得ない。同じことが、北朝鮮にとっての中国、日本や韓国にとってのアメリカと言える。これは現実だ。そのことを忘れて、この問題を議論することはできない。結局のところ、時代は変わっても、少々飛躍した表現だが代理戦争なのだ。冷戦時代以前と違うことは、それぞれの関係国も意志を持っているということだ。日本には日本の意志がある。韓国には韓国の意志がある。そして、北朝鮮にも北朝鮮の意志がある。それを如何に抑止できるかが、中国とアメリカの腕の見せ所である。それには、まず関係各国の思惑をよく理解しなければならない。アメリカは、朝鮮半島にこれ以上の負担を強いられたくない。単刀直入に言えば、戦争をする気はない。できれば、韓国への駐留も最小限の範囲内におさめたい。中国も、北朝鮮をアメリカと直接対峙しないように干渉国として存続させたい。だが、これ以上の負担を強いられたくはない。ましてや、朝鮮半島に核などということは、百害あって一利なしだと思っている。金日恩と密接な関係にある金英徹(キム・ヨンチョル)人民武力部総偵察局長が、故金正日の妹金敬姫(キム・キョンヒ)党部長の隣で拍手をしていることは尋常でない順位を無視した光景であった。これは現在の北朝鮮内部の微妙な力関係を表している。故金正日の実の妹金敬姫党部長の夫即ち金日恩の義理の叔父である張成沢(チャン・ソンテク)は、急激に存在感を表してきた。彼は、故金正日によって四度も左遷された。何故なら、彼は改革路線を推進し、中国と密接な関係を持っているからだ。彼は、金英徹とは微妙な関係だが、新しい軍指導者李英鎬(リ・ヨンホ)総参謀長とは親しい関係にある。どういうことかというと、中国は万が一に備えて、張成沢という捨石を布石することで、金日恩体制が崩壊しても、北朝鮮が崩壊しないように危機管理をしているということだ。金日恩世襲後、対外的に中国は金日恩を煽てている。だが、やはり世襲は望まないということだ。有事の際に、金日恩と共に北朝鮮という国が死なば諸共とならないように選択肢を用意しているのだ。中国にとって北朝鮮は、朝鮮半島統一によりアメリカと直接対峙しないための大切な干渉国であるということだ。日本は、北朝鮮に侮られぬよう領空侵犯があれば迎撃するべきだ。しかし実際には、ミサイル発射は大きな問題ではない。北朝鮮を左右するのはやはり中国であり、極東のパワーバランスの鍵を握るのは中国であるということを理解するべきである。

北朝鮮の今後の有り様

北朝鮮の今後有り様
2011年12月20日

昨日、北朝鮮の特別放送により、17日午前8時半に故金正日総書記が心筋梗塞により急逝したとの発表があった。世界中に緊張が走り、色々な憶測が駆け巡った。個人的にいくつかのことを思う。一つは、本当に17日視察中の汽車の中で発作を起こしたのであろうか、大きな疑問をまず感じた。普通に考えて、17日に急逝して、たった2日間で28日の国民葬儀を段取りできるであろうか。非常に不自然である。彼の死に当たっては、準備がいる。どういう形で、発表するか、その後の対応をどうするか、対処しなければならない。にもかかわらず、17日に亡くなり28日に葬儀というのは常識的にいってあり得ないと私は思う。それでは、どういうことかといえば、逆算すれば亡くなったのは17日ではなくそれより以前であったということだ。因果関係はわからないが、ここ少し前に各メディアが興味を示していた北朝鮮アナウンサー女性が姿を消していたことが、故金正日総書記の急逝を暗示していたのではないかと想像できる。多分、彼女が姿を消していた期間に、今後の体制を整えたり、葬儀の時期を計ったり、諸々のことが準備されていたに違いない。死の謎は、この記事では敢えて触れないが、その可能性も色々想像できる。汽車の中は密室、諜報活動に於いては一番暗殺等が為し易い密室であるのは常識だ。だが、そこまで想像することは、もう少し時間を経てからにする。

故金正日総書記の死の謎よりも、興味深いいことは、今後の北朝鮮の行方だ。このことについて、私なりの視点で読み解くこととする。ハッキリ言って、キーポイントはやはり中国だ。中国というのはどれだけ運が強いのか、と今回思った。昨日は、この機に乗じて脱北者が押し寄せることを中国政府は懸念していた。だが、七転び八起き危機を好機にかえてしまう、災い転じて福となす中国らしい方向性を想像することができる。

まず、中国、韓国、日本、そして、アメリカ近隣関係国の利害が、北朝鮮の今後に大きな影響を及ぼす。日本とアメリカは、北朝鮮の存在意味自体どのような形で存在するかに思いを巡らせてはいない。アメリカは、できるだけお金と人を使わずに朝鮮半島の安定が得られればそれでいい。日本も、アメリカと同じようなスタンスだ。一つだけ違うのは、拉致問題解決という点だけである。ところが、中国と韓国は、少々日本とアメリカとはスタンスが違う。韓国では、統一を旗印に表向き南北統一を希求しているけれども、実際には統一が実現すれば経済的に北朝鮮の経済が韓国経済まで道連れにしてしまう可能性が非常に高い。それは、韓国政府にとっても、アメリカにとっても望まないことだ。一方中国政府も、北朝鮮と韓国が朝鮮半島を統一することを望んでいない。理由は、別にあるが、中国政府としては、敵国であるアメリカと同盟関係にある韓国と国境線を接することになってしまう。中国は望まないことだ。中国としては、北朝鮮を死に体状態で緩衝地帯として存続させたいのだ。ところが、故金正日総書記を操るのは案外大変であった。痛みや、経済的な負担も大きかった。ところが、故金正日総書記が亡くなった今、中国として否定的であった世襲問題などの問題も含め、共産主義国として、色々な意味で面目を保つことができる。

今回、故金正日総書記の死という岐路にたち、間髪を入れずに中国が北朝鮮に対し大きく舵を取り出したことは、大いに理解できる。そのメリットを上げてみると非常に多い。1)世襲を形として否定できる。2)傀儡政権を期待できる。3)日本海側の北朝鮮の港を自由に使えるようになる。4)アメリカとその同盟国と直接接触しないための緩衝地帯としての意味。5)中国国内で大きな少数民族である朝鮮族に脱北者が加わる巨大化する独立運動の可能性を抑え阻止できる。6)北朝鮮軍を支配し極東アジア地区のパワーバランスに影響を与えることができる。7)北朝鮮を傀儡政権にしてしまえば、経済的に逼迫するアメリカにとってもプラス面が大きい。8)中国にとっては、アメリカに対し恩を売ることができる。9)中国にとっては、朝鮮半島まで含め、拡大政策の地理的可能性が広がる。このように、数え上げると中国にとってのメリットが非常に大きいことが理解できる。それだけではない。何より、疲弊しきっている北朝鮮国民にとっても、飢えから逃れる一番の近道であるといえる。こうやってみてみると、この形が、どの関係国や当事者たちにとっても、利害が合致し一番望まれる形であることがみて取れる。あとは、改革のスピードである。北朝鮮は最低1年は喪にふすであろうが、中国は足踏みすることなく、迅速に対応するのではないかと私は思っている。多分、北朝鮮軍部の中で、中国とパイプがあり緊密な連携をとれる人材が、その道筋をつけ、徐々に金正恩三代目の包囲網を強くし、飾りものにしていくのではないかと想像できる。多分、唯一、武力による動きが出る可能性は、その時である。勿論、中国側ではなく、金正恩側からである。だが、結果的にいえば、中国に制圧され、粛清する大義名分にされてしまうであろう。中国は、そこまで計算しているかもしれない。そんな風に、私は考える。

北朝鮮軍部による小規模クーデター勃発
2011年2月2日
 
 時事通信によると、北朝鮮の採鉱現場で、食糧難に抗議しての軍部将官が中心になっての小規模な反乱行動が起こったとのこと。反乱というと少々大袈裟になるかもしれないが、抗議行動であったようだ。しかし、金政権はこれをクーデターととらえ、関係将官を処分したとのことだ。
 
 本格的な金政権を転覆する目的のクーデターではないようだが、これは極めて異例で、今までこのような情報が入ってきたことはない。これは、いよいよ食糧難が深刻化し、人々は金政権に対し不満を膨らませているということかもしれない。今までは、不満があっても強権独裁政治下の北朝鮮で、政府に反抗することはイコール命を捨てることであった。よって、誰もそんな行動は起こさなかった。だが、ここにきて、三代目への継承劇などのこともあり、疲弊した北朝鮮の人々が動きだしたということかもしれない。アメリカ政府も、今回のこの反乱行動を含め、北朝鮮の今後の動向を極めて注意深く注視することを決めたようだ。アメリカとしては、今朝の産経新聞でも指摘しているが、金正日他界後の金正恩の軍事的暴発、具体的には核弾頭を使っての軍事的行動を極めて高いレベルで懸念している。即ち、暴発に備えての対抗措置へ向かっての準備を開始したということだ。
 
 少々、飛躍しすぎた話という人々もいるかもしれないが、軍事戦略とはこういうことだ。何かことが起こってからではなく。起こる前に万全を期する。それが米軍ならびにアメリカ政府の中では常識的な対応策なのである。
これがアメリカはじめ他国に於ける危機管理ということだ。残念ながら、日本は、この危機管理意識があまりにも貧弱すぎる。

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