政財界倶楽部(恩田将葉見聞録)

若者達がジャパニーズ・ドリームを夢みれる国を願い、「政治をもっと身近に!」というスローガンのもと、日本人に愛国心を喚起する。

アメリカ関係

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アメリカ人の政治に対する意識の高さを顕著に表す中間選挙
2006年11月8日午後5時00分

 今回の中間選挙は、アメリカ史上類を見ないほど意味深い選挙であった。イラク戦争の泥沼化から、多くの国民は、ブッシュ政権への不支持を露にしてきた。それは、どこの国民でも、自国民が毎月100人から戦死していれば、その政府に対して不信感を抱いて当然である。

 このような厳しい状況下、今回の中間選挙は行われた。しかも、ブッシュ政権二期目の中間選挙。それでなくとも、与党が負ける確立は非常に高い選挙である。悪い条件は揃っている。ブッシュ政権前のクリントン政権時代から、ここしばらく長きに渡って議会は共和党が過半数を維持し続けてきた。そんな長期共和党主導議会が続いてきた状況でのイラク戦争の泥沼化、有権者が民主党に流れるのは必然である。

 ところが、蓋を開けてみると、上院ではギリギリまで接線を繰り広げている。午後四時の段階で、まだ結果は出ていない。しかも、共和党と民主党は三票という僅差で拮抗している。

 これは、アメリカ人の政治に対する意識の高さを物語っている、と私は思う。イラク戦争には反対であっても、政治がネジレ現象を起こし停滞することを良しとしないアメリカ国民が多数いるということの表れだ。アメリカ人は、単に感情論のみで貴重な一票を投票しないということが証明された。例え、共和党が、負けたとしても、この事実は非常に意味深い。

 上院でも、下院でも、民主党が過半数をとってしまえば、残り2年のブッシュ政権は、民主党が主導する議会の言いなりにならなければならない。正しい政策も通らないというような、理不尽なことも起こりかねない。アメリカ国民は、その辺のことを客観的に捉え、感情を抑えて投票したのであろう。日本国民も、大いに見習わなければならいことではないか。

 やはり、まだまだ、日本とアメリカでは、国民の政治意識のレベルが大いに違うということのようだ。そうは言っても、小泉前首相による、郵政解散総選挙以来、日本国民も感情論で投票したり、組織の言いなりに投票したり、という無責任投票が少なくなってきた気がする。このまま、アメリカのようなレベルまで、国民が政治に対する興味と意識を高めてくれることを切に願う。
アメリカの中間選挙とは
2006年11月4日

 後数日で、アメリカの「中間選挙」が行われる。アメリカの「中間選挙」の時期になると、いつものことながら、各種メディアが大騒ぎをはじめる。何故、そんなにアメリカの「中間選挙」をメディアは大騒ぎして取り上げるのであろうか。案外、日本では知られていない「中間選挙」のことを少々説明することにする。

 アメリカでは、4年に1度大統領選挙が行われる。そして、大統領は、二期8年しか就任できないことになっている。よって、二期目のブッシュ大統領も、その任期は残すところ2年ということだ。

 4年に一度の大統領選の丁度中間時期に当たる2年目に、「中間選挙」は行われる。選挙の内容は、上院と下院の議員の選出選挙と州知事選挙である。上院も下院も、日本の衆参両議院のように解散がない。それぞれの任期は、上院が6年、下院が2年で改選となっている。しかし、上院も、2年ごとに上院議員全体の1/3を改選することになっている。よって、「中間選挙」では、上院の1/3と下院全員の改選を行うことになる。

 上院とは、州の代表によって構成される。どの州からも、平等に2名選出されている。州の人口や面積の広さに関係なく、どの州からも2名ということに建国以来なっている。

 下院は、国民の代表によって構成されている。有権者数に比例し区分けされた小選挙区から選出された、435名によって構成される。

 アメリカは基本的に上下両院対等となっている。だが、下院には、予算などの歳費に関する法案を上院よりも先に審議する、「予算先議権」という権限が与えられている。また、大統領弾劾の訴追権も、下院が持っている。「大統領の助言者」としての上院には、大統領が行った「任命に対する同意権」、大統領が締結した「条約に対する同意権」などが与えられている。ここのところが、重要な部分である。

 アメリカ史を振り返ってみると一目瞭然だが、多くの政権下で、大統領二期目の中間選挙では、大統領とは反対である野党が勝利するケースがほとんどである。それは、アメリカ人が強く抱く「平等」「公平」という意識に根ざす精神部分の影響が大きいと考えられる。大統領と政権与党が独走しないよう、中間選挙で国民は議会議員の多くを野党から選出する場合が多いということだ。

 ところがこのような歴史の慣わしに反し、ここ暫くは、議会も共和党が優位に立ち続けてきた。その前は、カーター政権後暫く、共和党選出の故ロナルド・レーガン大統領時代も含め、議会は民主党に牛耳られていた。ところが、その後、クリントン前大統領の時代も含め、議会も共和党が長きに渡って牛耳ってきた。これまでのブッシュ政権6年間は、議会を共和党が牛耳っていたという状況下、強気な政策でここまでやってこられた。だが、今回の中間選挙で、共和党が負ける可能性は非常に高い。何故ならば、それまで、共和党が牛耳った議会が非常に長く続いていた。そして、そのような状況下、イラク戦争は泥沼化し、多くのアメリカ人兵士が命を落としている。そのことに対し、多くのアメリカ人が批判的感情を持ち出している。よって、今回の中間選挙で、共和党が負ける可能性が非常に高くなってきている。それも、上院でも、下院でも、という最悪の状況に陥る可能性が高まっているのだ。

 それでは、その結果、何が起こるのであろうか? 答えは簡単である。万が一、上院でも下院でも共和党が負ければ、ブッシュ政権の残りの2年間は、手枷足枷状態での不自由政権になってしまうということだ。何故なら、予算も、人事も、政策も、全てが議会で不承認となり、前には一歩も進めない状況に陥り、この6年間のブッシュ政権の総括ばかりを民主党に迫られることになるからだ。しかし、そのようになってしまう可能性は、非常に高い。これは、色々な意味で注視しなければならない事態である。進行中の政策も全て見直されると考えなければならないからだ。勿論、対北朝鮮政策に関しても例外ではない。ことによっては、二国間協議へとブッシュは議会によって追い詰められる可能性もある。そうなれば、北朝鮮、金正日の思う壺である。由々しき問題である。だからこそ、イランをはじめとする中東問題があるにもかかわらず、ブッシュ大統領は、対北朝鮮に関する問題も、中間選挙までにある程度の強行策で迅速に解決したかったのである。しかし、時は既に遅しなのかもしれない。今後の動向を見守りたい。

アメリカも頭を悩めるイスラエルのベイルート攻撃
2006年7月20日

 今回のイスラエルによるベイルート攻撃は、色々な意味で頭の痛い問題である。アメリカにとっても、例外ではない。現在、アメリカ海軍ならびに海兵隊は、ベイルート在住のアメリカ人救出作戦に奔走している。海兵隊のCH-53Eスーパー・スタリオン・ヘリコプターは、キプロスへ避難するアメリカ市民を連日ピストン輸送している。また、強襲揚陸艦イオー・ジマ(USS Iwo Jima LHD 7)は、現在、アメリカ市民を避難させるべくベイルートへと全速力で向かっている。俄かに、アメリカ軍の動きは活発化してきた。一週間前までは、北朝鮮がミサイルを発射したことで、極東アジア地域で緊迫した状況が続いていたが、イスラエルがベイルートを攻撃したことで、中東の緊張感が一気に高まり、東アジアは優先順位2番目へと格落ちしたというところか。

 しかし、だからと言って、東アジアの危機感が遠のいたわけではない。アメリカの特使が和平行脚をして回った直後は、歴史的経験論からいっても、戦争が起こる確立が非常に大きい。今回、ヒル氏は行脚を繰り返した。同時に、第二期ブッシュ政権発足直後より、ライス女史は、中東での和平行脚を繰り返した。早い遅いで言えば、中東の方での行脚は早かった。そして、ライスとヒルでは、政府内での力はライスの方が強い。そうやって考えると、北朝鮮危機に圧されたことで、ライスが俄かに動きを活発化させ、イスラエルのベイルート攻撃という胆略的な軍事過激行動が行われたという可能性もなくはない。

 確かに、イスラエルの行動にも問題がある。その反応が、あまりに急であり、過激すぎる。だが、過去の事象を振り返ってみると、今回の相手はヒズボラであるが、パレスチニアンをはじめとするアラブ側の行為も胆略的で過激すぎる。これは、彼らの民族性や文化に起因するところが大きいのかもしれない。こんな身近な例がある。

 嘗て、私がアメリカの大学で国際関係学を専攻し学んでいた時のことである。その当時、私の担当はイランであった。日本人の私にとっては、未知の国であり民族であった。アメリカでは、イラン人の大親友がいたが、イランの国のことや歴史や政治のことは、まったく知らないと言っても過言ではない状況であった。そのような状況下、研究を続けた。私達の学部では、ペーパー・テストはなかった。全て実践的な発表形式での授業とテストであった。それは、私達の学部内に、CIAの地区事務所があり、教授陣も全てCIA職員と教授という二束の草鞋を履いていたので、非常に実践的な授業が行われていたのである。勿論、衛星写真等も6ヶ月の賞味期限切れの本物を使用して研究ができた。話が逸れてしまったので元に戻す。そのような恵まれた状況の中で、私のイランに関しての発表の時が巡ってきた。オーバーヘッドを使って約1時間、それまでの研究結果を発表した。ところが、その発表の途中で、パレスチナからの留学生の数人が、突然、その内容は間違っていると言い、私に駆け寄りオーバーヘッドを壊し、襲い掛かってきた。直ぐに、スクール・ポリスが来て事なきを得たが、彼らは普段同じ学部の仲間である。それも、我々の学部は、特殊な学部で生徒の人数も少なく皆比較的親しくしていた。そのような関係であっても、彼らは政治的な話になると命懸けで過激な人間に変貌してしまうのである。その数ヵ月後、故ガルブレイス博士が、特別授業をしてくれた際、やはり彼らパレスチナからの留学生達は、「それは間違っている」と怒鳴りながら壇上の故ガルブレイス博士に襲い掛かった。博士は、かすり傷ですんだが、さすがにこの時は、彼らパレスチニアンの留学生達は逮捕された。このように、彼らは非常に激し易く、死を恐れぬ性質であるようにその時私は思った。また、対峙するユダヤ人はというと、頭は良いのだが非常に頑固な民族性をもっている。これでは、いつまでたっても平行線であり、中東での和平は夢のまた夢であるような気がしてならない。

 話を北朝鮮に戻すが、常識的に考えれば、北朝鮮が万が一再度ミサイルを発射し、そのミサイルが日本もしくはアメリカを狙っていることが明確になれば、金正日の生き延びる道は絶たれる。そのことは、金正日自身が一番よく知っているはずである。リビアのカダフィ大佐が、自分の身の安全と引き換えに、アメリカの提案を受け入れたことを、金正日も非常に興味深く見聞していたという情報は流れてきている。また、金正日は、案外用心深い人間らしく、自国の側近や軍人に対しても、常に最深の注意を払っていると聞き及ぶ。それだけ、命への執着心が強いということであろう。そうは言っても、これまでの暴挙を見聞していくと、とても常識では推し量れない行動パターンを持っているように思う。それと、最近は常軌を逸しているようにも思えなくもない。と考えると、万が一ということも起こりかねないという確率も多少なりとも残っている。

 そういうことも念頭におき、今年の「リムパック2006」は参加する日本を含むアメリカの同盟国8ヶ国が結束して上陸作戦の訓練をしているという。例年、行われていることではあるが、今、この時期に、このような訓練を北朝鮮に見せ付けるということは、それなりの意味があると思って間違いない。また、先日の北朝鮮によるミサイル発射で報道されたが、丁度あのタイミングでアメリカ海軍第七艦隊の旗艦であるブルーリッジが、ウラジオストックに友好寄港をしていた。そして、そのウラジオストック沖合、ウラジオストック港より非常に近い位置に、北朝鮮のミサイルが7発も着弾した。まったく関係ないと言い切る方が難しい気がする。

 また、現在、6ヶ月にわたる対テロ戦争支援任務についている空母エンタープライズは、北朝鮮によるミサイル発射前からの予定行動であったにせよ、7月18日釜山に寄港した。そして、これから、空母キティーホークと合流し、東シナ海から南シナ海および日本海において攻撃訓練を実施するということである。これらのアメリカ海軍の軍事訓練行動が、北朝鮮にとって威嚇行動と映らないはずがない。予定されている恒例の軍事訓練とはいえ、これらのアメリカ海軍ならびに同盟国合同での軍事訓練の意味は非常に大きいといえる。訓練とはいえ、いつでも実戦配備に移行できるわけである。これは、間違いない軍事戦略上の展開であると見てよいのではないか。後は、敵国がこれらの軍事訓練行動を、どのように受け止めるかの問題である。

参考資料:「アメリカ海軍ニュース」http://blogs.yahoo.co.jp/hillbillynash

アメリカによる新たなる軍事行動はイランが先か北朝鮮が先か
朝鮮半島に於ける南北統一の気運を懸念するアメリカ
2005年10月9日

 たまたま今年は、8月15日前後ソウルにいた。正直に言って、少々異様な雰囲気であった。韓国の国旗が建物一杯に貼られていたり、アメリカの駐留基地の周辺には、今まで見たことない程多くの機動隊が警備にあたっていたり、硬質ゴム製長刀を腰に下げる警察予備軍だという一団がソウルの街に溢れていたり、と今まで私が見たソウルとは違った一種異様な雰囲気であった。街の至る所には、統一旗が掲揚され、何か場違いなところに来てしまったのかなという印象であった。
 試しに、案内をしてくれる人に、あの長刀は何か、と訊ねてみた。気を使ったその人は、あれは独立記念のセレモニーに向けて、北朝鮮の不穏分子を取り締まる時に使う武器で日本の木刀のようなものだ、という説明をしてくれた。しかし、どうも何だか様子がおかしい。街の中を歩いていても、私たち日本人に対する様子がいつもとは違う気がしてならない。私が神経質すぎるのか、微妙な違和感を肌で感じた。今まで、韓国に来て、こんな感覚を覚えたことはなかった。大体、長刀を腰に差している若者を警察予備軍と説明したが、彼らは制服さえ着用していない。見た感じも学生に見えた。盧武鉉(ノムヒョン)大統領は、ここにきて親北朝鮮の姿勢を露にしだした。もともと、大統領に就任する前から盧武鉉(ノムヒョン)という人は、反日で、しかも親朝であるということで知られていた。ある意味、韓国国民に強くアピールでき、強く韓国国民の支持を引き寄せられる彼にとっての手段は、反日と親朝を強く打ち出すしか術がないのだ。
 その証拠に、ここにきて、韓国と北朝鮮の民間レベルでの交流が急激に盛んになってきた。それこそ、念願の統一の時が目前まで迫ってきたのでは、と見紛うほどである。実際、一部では統一の気運が高まっている。但し、あくまで一部で、過半数の韓国国民の数には至らない。そうは言っても、以前に比べれば統一を支持する人々の数は間違いなく増えている。勿論、ほとんどの韓国の人々が、心情としては統一したいと思っているのであろう。しかし、統一後の経済破綻等、現実問題として起こりうる事象を考えると、感情的に統一を叫べないというのが正直なところであろう。
 何十年もの間、統一は両国で叫ばれてきた。しかし、未だ実現していない。だが、形はどのようになるのかは分からないが、案外近未来、南北が統一されるのではないか、という機運が熟してきているような感がしないこともないのも事実だ。
 今回の韓国訪問で驚かされたことは、上記したことに留まらなかった。細かいことまで言えば、数多くあった。例えば、ソウル市内で、北朝鮮の紙幣が、案外簡単に入手できてしまうことなども、以前は考えられなかったことのように思う。確かに、以前も入手はできた。しかし、今回入手できた北朝鮮の紙幣は、いずれも発行年数の若いピン札ばかりであった。ハッキリ言ってしまえば、本年発行されたものが主流で、古くても昨年のものであった。この辺のことは、どれだけ北と南の交流が盛んになってきているかということを端的に物語っているのではないか。
 実際問題、アメリカは、胸中穏やかではない。このような韓国の北朝鮮寄りの流れ、そして、盧武鉉(ノムヒョン)大統領の言動には、大きな警戒感を水面下で示している。アメリカの最大関心事は、朝鮮半島に於ける核の問題である。極端な言い方をすれば、アメリカにとっては拉致の問題などどうでもよいのだ。彼らが、懸念しているのは核の問題のみだ。北朝鮮に核を保有させてしまえば、現実問題として、拉致問題等の諸問題の解決も難しくなることは明白だ。北朝鮮に核を保有させるということは、アメリカも対等な立場に立たれてしまうということなのだ。そのことが、どういうことかは言わずと知れたことだ。
 同時に、アメリカが懸念しているのは、盧武鉉(ノムヒョン)大統領による一連の核に関する言動だ。これには、アメリカが非常に神経質になっている。もし、北朝鮮が核を保有することになり、北と南が統一されれば、朝鮮半島は核を保有するアメリカにとっては非常に危険な存在になる。いや、アメリカにとってだけではない。日本にとっても、中国にとっても、アジア全体にとって、危険な存在となる。それこそ、極東アジアは、地球上で最も緊張感漂う地域と変貌してしまうであろう。
 北朝鮮が、軽水炉の提供を交換条件として六カ国協議で出してきており、アメリカ側もこの提案をのむような姿勢を見せてはいる。が、しかし、アメリカの本音を言えば、軽水炉でさえも北朝鮮には持たせたくないのだ。北朝鮮側が、軽水炉が先だという主張をしてきたが、実際にはアメリカも後で寝返り軽水炉も北朝鮮には持たせないつもりであるはずだ。何故ならば、軽水炉を保有するだけで、現状の技術をもってすれば充分に核兵器を製造する可能性を与えてしまうことになることだから。いくら、軽水炉を交換条件に、国際原子力機関(IAEA)に加盟させたとしても、軽水炉を手に入れたと同時に、以前のように突然脱退を表明し、査察団を追い出すということも可能性としては考えられる。アメリカが、そんなリスクを取るはずがない。
 日本のメディアは気付いていないようであるが、今回の六カ国協議前から現在に至るまでのアメリカの様子を見ていると、実は非常に緊張感漂う状況であることが見てとれる。その緊張感が、どのようなように働くかは、我々の想像を絶することも有り得るということではないか。
 ここ数カ月のアメリカの対北朝鮮の動向を見ていると、彼らが本気で、しかもアグレッシブに北朝鮮問題に取り組みだしたことが見て取れる。このことは、日本もかなり緊張感をもって受け止めるべきであろう。アメリカという国は、戦争を起こす前に、必ず和平交渉行脚のようなことを盛んに繰り返す。このことは、アメリカの歴史を紐解けばわかる。今回も、二期目のブッシュ政権がスタートした直後、ライス国務長官は、ヨーロッパと中東への和平行脚を繰り返した。そして、北朝鮮に関しては、上院議員を二人訪朝させたことを皮切りに、今回の六カ国協議を挟んで、非常に頻繁に和平外交を繰り広げた。これらのアメリカの動きは、新たなる軍事行動への第一歩、黄色信号が灯ったと言っても過言ではないであろう。
 昨晩のテレビ・タックルという番組で浜田幸一氏が、案外アメリカによる軍事行動の可能性だって皆無ではないぞ、と指摘していたが、その通りであると思う。多分、アメリカは、イランを先にするか、北朝鮮を先にするか、という選択肢を自らに課しているのであろう。ギリギリまで、どちらを先に叩くかということは判断せずに、最終段階で決しようと考えているに違いない。
 距離も装備も、その環境的問題からすると、対イランと対北朝鮮では異なる。しかし、艦隊と後方指令部という観点でみれば、対イランも対北朝鮮も、同じ第七艦隊を中心に、日本とグアムの米軍基地を後方指令部として展開可能な地域なのである。ということは、二者択一の選択肢としては無理のない二国なのだ。
 実は、我々の測り知れない緊張した状況が、あのハリケーンがニューオリンズを直撃していた頃、時を同じくして起こっていたという噂もある。果たして、それがイランなのか北朝鮮なのかはわからない。だが、その緊張した事態が勃発していたが故に、ブッシュ大統領はじめ閣僚達の神経は、ハリケーンではなくそちらに向いていたということだ。彼らにしてみれば、ハリケーン災害に関しては、州ならびに市が適切な対応をするであろうと思っていたはずだ。ところが、あのような大惨事に発展してしまったので、大事と小事が入れ代わってしまったということであろう。

 日本のマスメディアは、ワイドショー的に、10月10日の北朝鮮独立記念式典に向かって、後継者が発表されるのではというような報道に終始していた。が、しかし、北朝鮮にとっては、後継者発表どころではなかったはずだ。後継者など発表している場合ではないのだ。そんなことをしていれば、足下を掬われる。そんなに、金正日も馬鹿ではない。わかっていないのは、日本のマスメディアと大半の北朝鮮専門家と名乗る学者達だけである。しばらくは、そんな重要な発表はするわけがない。こんなに緊張した状況下、後継者の発表などということがされると本気で思っていた日本のマスメディアに、大きな不安と不信を覚えるのは、私だけではないはずだ。いずれにしても、緊張感が高まりつつあるということを、我々国民も他人事ではなく認識しなければならない。取り返しのつかぬことにならぬよう、今こそ危機管理意識を高めるべき時なのである。

アメリカのハリケーン避難民救済問題
2005年9月8日


 ハリケーン「カトリーナ」が米国南部を襲った。ルイジアナ州ニューオリンズを中心に、想像を絶する被害が出ている。このことは、連日日本のメディアも伝えているので、読者の皆さんもご存知であろう。日本では、昨年の中越地震や数々の台風による洪水、河川の氾濫等のニュースは、言い方が悪いが見慣れている。どちらかというと日本国民のハリケーン「カトリーナ」への反応は、対岸の何とやらという感が否めない。しかし、アメリカでは、特に被害に直接あった南部では大きな混乱と、救援に遅れをとったブッシュ大統領に対し、批判の嵐が吹き荒れている。
 まず、ここで我々は、冷静にことの情勢を見極めなければならない。日本のメディアの情報を鵜呑みにすると、少々間違った理解になってしまうのでは、と懸念する。
 確かに、今回のアメリカ政府の対応は、少々後手に回っている。しかし、そこには、システム上の理由を含め、救援活動が後手に回った各種原因があるように思われる。現在、日本のマスメディアが報道しているように、必ずしも、アメリカ政府の対応が後手に回ったので、このような結果になったとばかりは言い切れない。
 アメリカという国とアメリカ人の良さ強さは、その行動力の早さということが言えるであろう。しかし、そのアメリカ人が、何故こんなにも被害を拡大してしまったのであろうか。その一つの理由は、アメリカの地方自治、地方分権制にあると思われる。
 アメリカでは、日本よりもずっと早くから、地方分権が実践されている。各州は、各々の国と言っても過言ではないほど、独立して成り立っている。その集合体が、読んで字のごとく「アメリカ合衆国」なのである。俗にアメリカ政府と我々が言っているのは、アメリカ合衆国連邦政府ということだ。よって、今回のような自然災害による被害が出た場合は、地元であるニューオリンズ市長が適切な判断をして、ルイジアナ州知事に災害救助支援の要請を出し、その上で、ルイジアナ州知事が、必要とあれば連邦政府または大統領に救助要請をする、というシステム形態になっている。何だか、ややこしいことになっているのだな、と言われる方々もいるかもしれない。しかし、こういうシステムにはなっていても、一般的には、市長から知事、知事から大統領へというプロセスは、他国に競べ非常に合理的かつ迅速に行われるのがアメリカ合衆国である。
 しかるに今回は何故、こんなにも政府からの救援が遅くなり後手に回ってしまったのか? まず、その理由の第一は、やはり現場であるニューオリンズ市長の判断の甘さ、ルイジアナ州知事の判断の甘さ、ということになるであろう。連邦政府が勝手に救助支援をすれば、州政府へ対しての内政干渉になってしまう。よって、ニューオリンズ市長が、自らの判断ミスを棚に上げ、ブッシュ大統領を批判していることは、少々可笑しな光景である。ましてや、被害妄想的黒人差別発言を、一部の黒人市民がすることも可笑しなことである。
 ブッシュ大統領は、歴代の大統領の中でも、一番と言っても過言ではないほど人種差別的な感覚のない人である。その証拠に、ブッシュ政権の要所では、ライス国務長官をはじめ、多くのアフリカ系アメリカ人が活躍している。嘗て大活躍をしたパウエル元国務長官にしても、パパ・ブッシュの時代から、ブッシュ家とは非常に近く親しい間柄である。

 ニューオリンズに関しては、地理的なことをよく考慮して報道しなければならない。というのは、もともと、ニューオリンズという都市は、水に囲まれたデルタ地帯なのだ。数々の河川や湿地帯に囲まれ、メキシコ湾にミシシッピー川が注ぎ込む湿気の多い地域なのである。ルイジアナ州自体が、ミシシッピー川と共にあると言っても過言ではない地域なのだ。そして、この地域では、水による災害が、今回だけではなく、毎年頻発している。そのような環境におかれているということは、常日頃から治水事業に力を入れ、万が一に備えてしかるべきである。ハリケーンにしても、今回が初めてではなく、日本風に言えば「ハリケーン銀座」と呼べるほどの地域なのだ。
 もう一つの問題は、貧困である。貧困故に、非難勧告や非難命令が出されても、非難したり逃げたりできなかったのである。そして、貧困故に、その土地以外は知らず、自分の生まれ育った土地から離れることを恐れたのである。このように、貧困故に起る無知によって被害は拡大された。結局のところ、今回の問題は、この地域に蔓延る「貧困」によるところが大きいということだ。

 多くのアメリカ・メディアも、今回の災害救助が後手に回った理由は、イラク戦争に多額の予算を割き、治水事業の予算がカットされたからだと報道している。が、しかし、これは非常に政治的な報道であると見た方が公平であろう。 
 確かに、イラク戦争により、軍事費以外の予算がカットされた。だが、そのことが、今回の被害を広げたり、救援が後手に回ったりしたこととは、直接的には関係ない。今までは、このような自然災害を予測して莫大な治水事業予算を割いてきたのであるから。そして、それらの予算によって、的確な治水事業と自然災害に対する危機管理体制が確立されていれば、このように被害は拡大しなかったはずである。
 また、一部日本のメディアは、避難民を受け入れた市町村の住民と避難民の間で、あたかも不協和音が生じているように報じているが、これも間違った見方である。基本的に、アメリカ人はボランティア精神豊かであり、人のために汗水流すことを惜しまない傾向にある。特に、今回のように、自然災害による避難民を受け入れるようなことは、率先して皆行う傾向が強い。それでも、受け入れる住民側と避難民の間で摩擦が起るというのであれば、唯一考えられるのは、避難民を受け入れた市町村民に対する難民保護のための税金負担が大きくなった時であろう。実際に私も過去に、このようなケースを目の当たりにしたことがある。それは、ベトナム難民をアメリカで受け入れた時であった。ベトナムからの難民を受け入れた市町村で、彼ら避難民を保護するための税金が増大した際であった。税金を払わされるアメリカ人の不満が爆発した。実際に、私もベトナム人難民と間違えられ発砲されたことがあった。幸い大事には至らなかったが。

 いずれにしても、今回の避難民救援遅滞問題の原点は、イラク戦争反対派、すなわち反ブッシュ派がこの地区には非常に多いということである。ニューオリンズ市長もルイジアナ州知事も、反ブッシュ派の政治家である。そして、貧困が原因で、この地区からは多くのアメリカ人が、軍隊に入隊しイラクへと派兵されている。当然の成り行きではあるが、自分の身内を前線に出していれば、危険な前線で身内が命を落とさないことを願う。危険な前線がなくなれば、自分達の身内が命を晒すこともなくなる、と考えるのも自然である。貧困に喘ぎ入隊しても、結局我が子や身内を危険に晒すブッシュ憎し、ということになってしまうのだ。このような状況下、この地区では、反ブッシュのアメリカ人が大勢をしめている。
 信じたくはないが、反ブッシュ派の政治家達の一部が、このハリケーン「カトリーナ」を政争に利用したのでは、ということが一部で囁かれ出している。そのことを、今後ブッシュ政権は糾明していくことになるであろう。
 しかし、ブッシュ大統領の言うとおり、今は救援遅滞の原因糾明よりも、救援救助を迅速に行うことが先決である。

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