|
1997年作品。 初めて読んだ藤原伊織の『テロリストのパラソル』がとても気にいったので、その次に発表したこの小説を読んだ。 『テロリストのパラソル』ほどではないにしろ、それなりに面白かった。 主人公は7年前に妻が原因不明の自殺をしてから、生きる理由を失い、隠遁生活をしている。 それも妻が自殺した時、自分の子ではない子供を宿していた。 これだけで、充分落ち込み、立ち直れない。 あるきっかけで妻の自殺、妊娠の相手を探り復讐をすることになる。 妻が誠実であることがわかったので、相手を殺さない。 妻の誠実さがわかれば、それ以上は必要ないので、相手を殺さなかったのだ。 じつに、かっこいいじゃないか。 「自分を取り戻した」ことで彼はこれからも「生きて」いくことができる。 その隠遁生活から最後にアイデンティを取り戻すまでの主人公の気持ちに大いに共感できた。 タイトルがいいよね。 ファン・ゴッホの8枚目の「ひまわり」を探して、最後にその「ひまわり」をガソリンで燃やす。 燃え上がる赤い炎の美しさが、まさに見えるような描写だ。 まるでお祝いをしているかのような。 藤原伊織という作家は、絵を描いていただけあって、色彩が豊かだ。 厳しい話だけではなく、ユーモアのある会話のやりとりもある。 それに主人公は甘いものが好きだ。 あったかい牛乳を飲んで、ホイップクリームドーナツも好きだ。 愛嬌のあるやつだ。 次は『てのひらの闇』を読んでみようかな。 ちなみに藤原伊織さんは、2007年癌ですでに亡くなっています。 彼の新しい作品がもう読めないのが、残念です。 内容(「BOOK」データベースより)
自殺した妻は妊娠を隠していた。何年か経ち彼女にそっくりな女と出会った秋山だが、突然まわりが騒々しくなる。ヤクザ、闇の大物、昔の会社のスポンサー筋などの影がちらつく中、キーワードはゴッホの「ひまわり」だと気づくが…。名作『テロリストのパラソル』をしのぐ、ハードボイルド・ミステリーの傑作長編。 |
全体表示
[ リスト ]




『テロリストのパラソル』読んだことあります。
面白かった記憶があります。
藤原伊織さんって、亡くなったんですか!?知らなかった。
2008/9/23(火) 午後 8:52
さわらびさん
そう、『テロリストのパラソル』は面白かったですね。
その本を読んだ時には、もう亡くなっていましたね。
パターンが似てるという噂がありますが、次は『てのひらの闇』を読んでみます。
2008/9/23(火) 午後 10:42
『ダックスフントのワープ』もお薦めしときます^^
2008/9/25(木) 午後 9:54
ついでにTBしときますね〜^^
2008/9/25(木) 午後 9:58
む〜さん
コメントありがとうございます。
追悼として『ダックスフントのワープ』も含めてこれから順番に読むことにします。
2008/9/25(木) 午後 10:38