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1965年度作品。 2009年1月25日、新文芸坐にて。 オリジナル作品より21分短い。 脚本:水木洋子 音楽:武満徹 美術:戸田重昌 「黒髪」新珠三千代、三國連太郎、渡辺美佐子 「雪女」岸恵子、仲代達矢 「耳なし芳一」中村嘉葎雄、丹波哲郎、志村喬、花沢徳衛、田中邦衛 「茶碗の中」中村翫衛門、滝沢修、杉村春子 怖い映画は、時代がずれるだけでとても損をしているように思う。 CGなど恐怖映像には結構慣れてしまっているからだ。 この映画、怖い映画として今観るとそんなに怖くない。 でも、当時としては怖かったのだろう。 どちらかというと怪奇話、民話の映画として観たほうがいいような気がする。 そういう気楽な気持ちで観ると、なかなか興味深い。 なにせ室内のセット、美術がすばらしい。 斜陽の影が落ちようとしていた当時の邦画界にあって、豪華なセットだ。 こんなセット、今の映画ではまず作れないだろう。 それよりCGで作っちゃうだろうな。 「耳なし芳一」は怖いけどおかしい。 芳一が平家の怨霊の武士に連れていかれないように、寺の住職が体中に経文を書くが、耳に書くのを忘れたため、耳を切り取られた。 「悪いなあ」と悪びれた様子もない住職、芳一は琵琶を片手にこの話を説いてお金持ちになったという。 怖さの緊張感ととぼけた笑い。 このバランスがいい。 「茶碗の中」も同様に面白い。
主人公は出された茶碗の中に、若い男の不気味な笑い顔を見た。 一気に飲みほして帰ったものの、夜、その若い男が現れ、男を斬ったが、男は音もなく消えた。 一気に明治の時代、この話を作った作家が茶碗を床に落としたまま、行方がわからない。 知り合いの女性が、ふとカメを覗くとそこに、作家がおいでおいでをしていた。 この話も異様な恐怖と作家の「おいでおいで」のかすかな笑いが絶妙でおかしい。 |

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小林正樹ファンとしては押さえておきたい1本ですけど未見です。うれしくなるようなキャストですね。
2009/2/5(木) 午前 6:21
ヒッチさん
小林正樹ファンだったんですね。
出演者は、すごいメンバーです。
2009/2/5(木) 午後 9:07
この映画はホラーの売りで公開してなかったと記憶しています。寒い冬の公開だったのでよく覚えています。中の話は英語教材でよく出てきましたね。
当初は国際版と呼ばれる短い版しか上映されませんでした。ネガがその状態でしか残っていなかったそうです。しかしプリントでオリジナル版が残っていて、私は旧・文芸坐で小林監督の特集で観ることができました。今、DVDはオリジナル版で出ています。
2011/1/30(日) 午後 8:06 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
原作は小泉八雲でしたね。なかなか面白い映画でした。オリジナル版も観てみたいです。戸田重昌の美術と武満徹の音楽の豪華さは充分楽しめました♪
2011/1/30(日) 午後 8:50
お返しのTBさせていただきました。
2016/10/16(日) 午後 11:20 [ SL-Mania ]
> SL-Maniaさん
ありがとうございました。
2016/10/17(月) 午後 11:14
全長版を見ましたが、これぞ“日本の怪談”でしたね。不気味さはあるんですが、怖いと言うより芸術的でしたし、なんと豪華なキャストなのかと、圧倒されました。
こちらからもTBお願いします。
2017/10/6(金) 午後 8:34
> atts1964さん
そうですね、怖いというより情の方が強いですね。さすが日本映画の美術のレベルの高さを証明した作品だと思います。
2017/10/7(土) 午前 11:45