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1987年作品。 ダックスフントのワープという寓話のイメージからほのぼの小説を想像していたが、まったく以ってうれしい裏切りに会いました。 ハードボイルドイオリンが、こんな純文学っぽい小説も書いていたんだ。 センスはこの頃から抜群ですね。 さすがイオリンです。 予期しない展開にこの人の才能を知りえたことがとてもうれしい。 でも、この小説を理解するには難しかった。 大学の心理学科に通う「僕」は、ひょんなことから広辞苑が好きな自閉的な少女・下路マリの家庭教師を引き受けることになる。「僕」は彼女の心の病を治すため、異空間にワープしたダックスフントの物語を話し始める。彼女は徐々にそのストーリーに興味を持ち、日々の対話を経て症状は快方に向かっていったが…。 主人公が少女に話す物語は、どこか厳しい寓話です。 年寄ダックスフントが、スケボーに乗って止まることができなくて、女の子にぶつかる瞬間に、ワープして砂漠に紛れ込んだ。 そこでゼンマイじかけのアンゴラうさぎに助けてもらう。 アンゴラうさぎは自己中心的なやつ。 2人はしばらくすると、邪鳥に前足を切られた死にかけの野牛と出会う。 そのあとアンゴラうさぎは、野牛を殺して、食糧にする。 そして、邪鳥と年寄ダックスフントの戦い。 年寄ダックスフントは、野牛のため、今まで殺された動物たちのために邪鳥の目に針を何回も打ち込み、やっつける。 気がつくと、年寄ダックスフントの切られたしっぽに包帯が巻いてあった。 アンゴラうさぎが包帯を巻いてあげたのだ。 主人公も不思議だ。
ずっとプラトニックな関係に業を煮やした彼女は肉体関係を持つかそれとも彼女の精神の一部である子犬を殺すか主人公に迫る。 主人公は、迷わず、子犬を窓から放り投げた。 2度離婚しているロックンローラーの家庭教師、少女と仲が悪い新しいママは最近ノイローゼ。 主人公と少女の不思議な会話、個性の強い登場人物。 主人公の話から少女は新しいママとの距離を縮めようとして、死んでしまった。 何とも言えず、残酷な小説だった。でも残酷だけではないはず。 しかし、よくわからなかったが、面白かった。矛盾するようだけど。 同じ短編の「ネズミ焼きの贈り物」も厳しい話だった。 |
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こんばんは。
初めまして。
ランダムで訪問し、拝読させて頂きました。
機会が有れば、また伺います。
佐賀県武雄市からです。
宜しくお願いします。
2009/3/10(火) 午後 11:10
kisima13さん
コメントありがとうございます。
また良ければ、気楽にお立ち寄ってみてください。
よろしく!
2009/3/11(水) 午後 10:13