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伊藤大輔「王将」

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2009年4月5日、神保町シアター「浪花の映画の物語」にて。

1948年度作品。
脚本 伊藤大輔
出演:阪東妻三郎、水戸光子、三條美紀、小杉勇、斎藤達雄、滝沢修、三島雅夫

有名な大阪の将棋士坂田三吉(阪東妻三郎)の物語。
この映画は阪東妻三郎のための映画といってもいいだろう。
それぐらい阪東妻三郎が武骨で粗雑で愚直な男を、頭、表情、体全体を動かして坂田三吉になりきっている。(と言っても本物の坂田三吉は知らないですけどね)


坂田は藁草履職人で長屋暮らしをしている。
将棋大会に出るための参加費がないので、子供が楽しみにしていた祭りの晴れ着を質屋に入れたりと、そこまでするなよと突っ込みを入れたくなるほど将棋のために生きているやつだ。
女房の小春(水戸光子)はそんな三吉を捨てようと思うが、三吉への思いを断ち切れず、あえて将棋を思う存分やってくださいと三吉を献身的に支える。
関根将棋士(滝沢修)との勝負も打つ手なしの駒をさした三吉の負けとなり、悔しがる。
元々目が悪い三吉は、将棋の駒も判別できなくなるほど悪くなっていく。
そんなおり、関西の将棋好きな眼科医の先生に関西将棋界から「名人」になってほしいと手術をしてもらう。成功。
そうして、プロとなった坂田三吉はりっぱな将棋士となり、天王寺の長屋とは雲泥の差、弟子も持つ身分となる。
またしても、関根との勝負、開き直りで打った駒に関根があせり、三吉の勝ちとなる。
そのことを娘玉江(三條美紀)は「捨て身の将棋や。勝負に勝ったけど、将棋には負けてる。将棋をなめたらあかん」と叱咤する。
この玉江の言葉に三吉は自分を戒める。
最後は、東京へ関根名人のお祝いをするために東京に行っている時に、小春が危篤になり、電話もとで、「死ぬなよ」といいながら、小春は息を引き取る。

前半の将棋ばかの無茶ぶりや目が悪くなりこれからどうなるのかというあたりまでは興味深く見ていたが、プロとなり、特に最後も延々と電話で小春を励ますあたりはちょっとしつこいかなと思ってしまった。
当時はこういう演出でも受け入れられただろうと思うが、いま見ると、自分にはちょっと重たいです。ちょっと涙っぽいかな。

水戸光子、三條美紀もいいが、長屋の隣人の屋台のラーメン屋の三島雅夫がとてもいい。

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