最近気になること

ほとんど映画、ちょいと小説、きまぐれに音楽、の感想など気になることを記事にします!

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2009年7月8日、シネカノン有楽町2丁目にて。

2009年度作品。
脚本:西川美和
出演:笑福亭鶴瓶、瑛太、余貴美子、八千草薫、松重豊、岩松了、笹野高史、井川遥、香川照之、
中村勘三郎

ネタバレあります。

この映画をみて、何が本当の幸せなんだろうかと考えてしまった。
八千草薫が病院に行くのを嫌う。
亡くなった夫が病院に入院して、苦しい思いをした上に亡くなっているからだ。
八千草薫は自分が住みなれた村で死にたいと願っている。
それも一つの選択かもしれない。
必ずしも、病院にいかなくても、苦しかったとしても、それはそれで幸せなのかもしれない。
病院に行くことが幸せにつながるとも限らない。
そう、自分には思えた。

最初のシーンを思い出す。
老人がのどに食べ物を詰めて息が止まる。
鶴瓶が蘇生をやろうとすると、家族が「もう、何も施さなくていいです」と言葉で言わずに、目くばせをする。
老人はそのあと、食べ物を吐き出し生き返る。
「納得できて死を迎えれば、それでいい」
すべてが、このシーンで物語っているように思う。

八千草薫と井川遥の親子関係、笑福亭鶴瓶と父親との関係。
鶴瓶は父親への愛情というか、尊敬というか、医者になれなかった後めたさが、偽医者の形になったのかもしれない。
その父親の代わりに八千草薫のガンを隠し通し、最後は病院の給食のおじさんとして見守るようになったと思う。
井川遥は医者。
「納得できる」=鶴瓶と「納得できない」=井川遥の構図。

それは、鶴瓶が偽医者だったことにも言える。
村の人たちは鶴瓶が偽医者だったことを知っていたはずだ。
知っていて何も言わなかったのは、村人も納得できていたから。
納得できて死を迎えられれば、それでいいのかもしれない。
そんなことを、この映画をみて考えた。

2010.2.28
ふと、思った。
本物が本当に正しいのかどうかもわからない。
偽ものでも正しいかもしれない。
人の価値観は多様であってもかまわないと思った。
人が何を持って価値観とするかそれ次第のように感じた。

閉じる コメント(19)

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納得に目を向けた解釈、まさにその通りですね。
同義的には正しいか正しくないかでしょうが、感情的には納得してるか納得してないか、
そんな場面には、人間なら、いろいろ出くわしそうな気もしますね。

2009/9/3(木) 午前 0:14 ffa**77

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本当のところは、何が正しいか・・・疑問を投げているんでしょうか。やや、わかりにくかったのと、監督の独得のあいまいさの雰囲気に、いまひとつついていけなかった映画でした。俳優陣は素晴らしいです。TBさせてください。

2009/9/3(木) 午前 0:21 fpd

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ふぁろうさん
何が正しくて何が正しくないのか、何が幸せで何が不幸なのか、人間には計り知れない気持ちの尺度があるように思います。そんなことを考えさせてくれた映画でした。

2009/9/3(木) 午後 10:56 シーラカンス

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fpdさん
都会と田舎、親と子、医者とニセ医者、色んな要素を織り込んでいるので、焦点がどこにあっているのかわかりにくいです。それがこの監督の個性なんでしょうかね。鶴瓶も余貴美子も井川遥もよかったです。八千草薫は、なんてかわいいおばあさんなんでしょうか。

2009/9/3(木) 午後 11:01 シーラカンス

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まだ見てないですが、評判いいですね
西川監督作品も興味があるので見てみたいです

2009/9/3(木) 午後 11:36 [ きらきらくん ]

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余貴美子は偽医者であることを見破っていましたが、それ以外の村の人は偽医者とは知らなかった、というより真実を知ることを潜在的に拒んでいたんだと思いました。それもまた、彼らなりの保身(=納得)というところでしょうか。

2009/9/4(金) 午前 6:09 ヒッチさん

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くろさわさん
映画は色んな要素が含まれているので、面白い映画かと言われると、答えにくい映画です。「ゆれる」と同様に多重的な見方ができる映画です。

2009/9/4(金) 午後 10:31 シーラカンス

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ヒッチさん
知っていながら、納得しようと自分に言い聞かせていたのかもしれません。医者よりも医者らしい鶴瓶を信じたいと思ったのかもしれません。

2009/9/4(金) 午後 10:40 シーラカンス

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イマナビさん
美人監督ですが、グッズまで収集するほどのマニアでは・・・。

2009/9/5(土) 午前 10:44 シーラカンス

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『納得』という視点ですね、ウムウム。

個人の尊厳にも通じるんでしょうか。私なりに考えてみます。

2009/9/8(火) 午前 10:32 [ 気儘に徒然 ]

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気儘に徒然さん
「嘘の幸せ」にもつながるのかもしれません。よくわかりませんが。理論で解決できない人間らしさを感じました。

2009/9/8(火) 午後 9:49 シーラカンス

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そうですね、つるべいの医師は偽でしたが、住民の心の支えになってましたからね。これはこれでよしでしょう。

2010/8/17(火) 午後 9:21 mossan

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もっさんさん
申し訳ないですが、つるべいではなく、つるべです(関西人なのでこだわってしまいます)。この映画は自分には難しい映画でした。西川美和監督の映画は難しいです。

2010/8/18(水) 午前 0:10 シーラカンス

偽医者だけど、絶対的な善。そんな顔で描かれていたらもっと分かりやすかったんでしょうね。
どこかずるさがあるんだろうと勘ぐりながら見ていたので、ちょっと分かりにくい気がしました。

2010/9/12(日) 午前 9:10 ちいず

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ちいずさん
この映画、難しい映画でした。「偽医者だけど、絶対的な善」か。見る側としては単純な方が理解しやすいですよね。この監督は、今の時代、そんなに単純ではなく、複雑な世界だということを表そうとしているのかも、ですね。

2010/9/12(日) 午後 10:18 シーラカンス

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将に、人間って複雑複雑がある故、それをしっかりと描く事が難しいんですよね。
最近の日本映画は果敢にその問題に立ち向かっている映画が多いので心ず強いです。
TBします。

2012/3/31(土) 午後 11:17 [ ひろちゃん2001 ]

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ひろちゃんさん
この監督は単純な思考ではないですね。2本しか観ていませんが、人間の色んな感情をさらけ出して、まとめようとしないところがユニークですね。

2012/4/1(日) 午後 10:22 シーラカンス

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やはり、終末医療へのアンチテーゼのように受け取れますね。
ただ、結論は曖昧にしています。
その辺が、この監督の個性かもしれませんね。
いい映画でした。
TBさせてください。

2012/12/6(木) 午後 3:04 ギャラさん

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ギャラさん
おっしゃるようなことがテーマだと思うのですが、西川美和監督の描き方は複雑で、アイマイですよね。「ゆれる」もそうですが、ストレートでない分だけ、そんな簡単な世の中でないことを象徴している気もします。

2012/12/6(木) 午後 8:47 シーラカンス

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