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2009年10月18日、フィルムセンター「生誕百年 映画女優 田中絹代」にて。 1932年度作品。 脚本:野田高梧 出演:江川宇礼雄、斎藤達雄、田中絹代、笠智衆、武田春郎、水島亮太郎、大山健二、坂本武、飯田蝶子、伊達里子、双葉かほる まず、仰々しい題名にびっくり。 大学仲間の堀野(江川宇礼雄)、熊田(大山健二)、島崎(笠智衆)は、野球の応援団で変な踊りを踊っている。その横を斎木(斎藤達雄)が本を片手に勉強をしている。勉強熱心だけど、頭は中学生並と先生に言われている。 堀野(江川宇礼雄)と喫茶店の看板娘(田中絹代)は仲がいい。 卒業試験も3人はカンニング作戦で乗り切ろうとしていた。 そこへ、会社を経営する父親が危篤だと知らせが入り、堀野(江川宇礼雄)は大学を中退して父の跡を継ぎ、会社社長に就任した。 1年後、大学の同窓だった熊田(大山健二)、島崎(笠智衆)、斎木(斎藤達雄)の3人は、堀野の会社に就職させてくれという。 そこでも、相変わらずのカンニング作戦と堀野の応援作戦。 無事に堀野の会社に入社できるが、3人はどこか社長堀野に気を使ってしまっていた。 そして、喫茶店の看板娘(田中絹代)をめぐって、堀野が3人の前で田中絹代にアタックするが、いいだろうかと問いかける。 3人は了承する。 しかし、斎藤達雄はその前に田中絹代に結婚を申し込み、OKをもらっていた。 田中絹代は斎藤達雄がこれから結婚もできなくて可哀想だからと了承した。 いやな感じです。 婚約を知った堀野は、友だちなのに何故言ってくれなかったんだと斎藤達雄を殴りつける。 斎藤達雄は生きていくためには、堀野に逆らうことはできないと言う。 それでも、友だちなのかと堀野は言う。 そして、新婚旅行のために斎藤達雄と田中絹代が乗った汽車に向かって、3人は大きく手を振る。 青春ですね。 3人のカンニング作戦が最高に笑える。 特に大山健二は、ホータイ左腕を先生に見つかって、腕を触られてイタタタタと呻く演技は、笑えます。 また江川宇礼雄のとぼけた感じが、ダスティン・ホフマンに似ています。 斎藤達雄は、「落第はしたけれど」とは変わって暗い不器用な学生を演じている。 自分も不器用で偉そうなことは言えませんが、勉強しているように見えるのに、成績が悪いヤツって確かにいました。 変な感想ですが、斎藤達雄は田中絹代とうまくやっていけるんだろうかと考えてしまう。 3人と斎藤達雄が遊んでいる描写もなく仲がいいとも思えず、信頼関係があるとも思えないで、よく考えたらどこか不自然な青春映画のような気がする。
なぜ、「落第はしたけれど」のように下宿で遊んでいた信頼関係にあった4人が、その後に社長と従業員という構図にしなかったのか疑問です。 |

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この映画の主役は本来、斉藤達雄と田中絹代にするべきだったんでしょうね。金持ちの江川宇礼雄を中心に置いたことで違和感を持たれたんだと思います。しかし、ユーモアを交えた小津の演出は手堅く、ラストに向かってきちんと収束しているところはお見事でした。
2009/10/22(木) 午前 7:00
ヒッチさん
小津監督は、不器用で普通の庶民の代表の斉藤達雄をメインにしたかったんでしょうかね。笑いはずいしょに楽しめました。社長のあいさつも一瞬にして終わるところも笑わせてもらいました。あざやかな起承転結でした。
2009/10/22(木) 午後 11:12