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2009年11月1日、シネマヴェーラ渋谷「東宝青春映画の輝き」にて。 1969年度作品。 脚本:成瀬巳喜男、大野靖子 出演:酒井和歌子、土屋嘉男、草笛光子、東山敬司、山本紀彦、市原悦子 またしても、懲りずに東宝青春映画の記事です。 解説によると・・・ 明るくて美しい君子(酒井和歌子)は何人もの会社の同僚(東山敬司、山本紀彦)から言い寄られているのだが、駆け落ちをして家を出て行った父(土屋嘉男)を思慕するあまり、彼らには友情以上のものを感じない。夫にまだ未練があるような様子の母(草笛光子)にしびれを切らした君子は、父が愛人(市原悦子)と子供と暮らす福島に単身向かうことにするのだが…。成瀬巳喜男『妻よ薔薇のやうに』のリメイク作品。 成瀬巳喜男監督の戦前の映画『妻よ薔薇のやうに』のリメイクが作られていようとは、全く知らなかった。 それも、東宝青春映画とは。 こんな地味な映画をリメイクしようとしたことが何か不思議です。 『妻よ薔薇のやうに』の主人公の君子は、あっけらかんとしていて、愛人と母親の父親へのかいがいしさを比べて、愛人に分があると「お母さんの負けよ」と言い切る。 酒井和歌子は、旧作より父親に思慕する設定にしてあるので、父親に戻ってほしいというこだわりがより強い。 だから、母親の味方を崩さず、最後まで父親と母親が仲直りすることに努力する。 その酒井和歌子の健気さは見ていて清々しい。 母親も旧作ほどの自己的なところはなく、愛人のかいがいしさもあまり強調されていなくて、母親と愛人の対比も緩やかで、どちらかというと父親が悪人のような扱いです。 最後は、酒井和歌子も父親の頑なな気持ちを解きほぐすこともできずに諦めることになるが、このあたりのなんとなく諦めるくだりがあいまいです。 ラストも、結婚式を見かけ前向きに結婚を考える表情で、元気よく笑顔で締めくくる。 なんか全体的に、一つ一つがあいまいに進み、あいまいに終わる映画でした。
父親に思慕していることの表し方も、二人が突然雪山を転げるシーンといった、今見ると不自然きわまりない描き方や驚きの表現をズームアップを多用したりとか、わざとらしさが目立った。 その中でも、酒井和歌子は頑張っていたと思う。 主役ですからね。 勝気な笑顔がかわいいですね。 |

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