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2009年11月15日、フィルムセンター「生誕百年 映画女優 田中絹代」にて。 1947年度作品。 脚本:依田義賢 出演:田中絹代、山村聰、毛利菊江、東山千榮子、朝霧鏡子、東野英治郎、岸輝子、小澤榮太郎、青山杉作、佐伯秀男 解説・・・ 明治・大正期の新劇運動を率いた島村抱月(山村聰)への、運動草創期の大スター・松井須磨子(田中絹代)の恋をテーマにした作品。当時の俳優学校や新劇運動、そして当時の舞台劇が細部にいたるまで再現され、絹代扮する田舎出身の娘が女優になるまでの成長をリアルに描いている。同じ題材で山田五十鈴主演の衣笠貞之助作品『女優』が競作となった。 気性が激しく情熱的な女優松井須磨子を田中絹代が見事に演じている。 これはすごい。 また、島村抱月が松井須磨子を厳しく演技指導する姿を見て、溝口健二監督が田中絹代を指導しているようにダブって見えたし、田中絹代をカメラを通して写すそこには強い愛情を感じることもできる。 溝口健二監督と田中絹代のバトルの映画である。 長まわしカメラでじっくり撮ることで、途中から松井須磨子なのか田中絹代なのか分からなくなってくる。 若手の女優から大女優となり、激しく罵ったり、傲慢な女の姿も見せ、島村抱月の病死による厳しい別れ、愛人としか認めてもらえない存在、色んな表情を見せながら最後は自殺する。 アップショットはなく、ある時は固定カメラで見つめ、ある時は流れの中で泳がせる。 その田中絹代の生きざまを、見事に描き切っている。 ラスト、東野英治郎の「素晴らしい女優だった」云々だけは必要ないと思う。
「東京物語」のおっとりとしたおばあさんのイメージしかなかった東山千榮子が、この映画では、山村聰の厳しい義母をやっていてびっくりした。 山村聰の妻役の毛利菊江も冷静で怖かったなあ。 「ぼんち」の怖いお婆さん役を思い出した。 |

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これはDVD化されてないしレンタル屋さんにも置いてないので、なかなか見る機会がありませんね。溝口作品はもっとソフト化されてしかるべきと思います。溝口と田中のバトル見てみたいです。
2009/11/18(水) 午前 6:27
ヒッチさん
この映画、DVD化されていないんですか。いい映画ですけどね。溝口監督作品のDVD少なそうですね。すべて出ているのは黒澤監督ぐらいですか。絹っちのパワーはすごいです。
2009/11/18(水) 午後 10:15