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2009.11.11 初乙一作品です。 解説によると・・・ 視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった―。 重いです。 暗いです。 しかし、読むにつれ、どんどんこの世界に引き込まれます。 アキヒロがミチルの家に逃げ込んでから、わずかな明かり、かすかな音、一挙一動にも二人が敏感に感じあうように、読み手も同じような感覚に襲われながら重たく張りつめた空気にゾクゾクした。 二人とも今までの人生の中で、他人との関係が不器用で、一人で生きていくこともそれでいいと思っていた。 そんなときに殺人者として犯人疑惑のあるアキヒロがミチルの家に隠れた。 目の見えないミチルは誰か家の中にいることを知っていた。 その人は鍋が落ちてくるのを守ってくれたことで優しい人だと感じていた。 ある日、ミチルは唯一の友達カズエと喧嘩をした。 ミチルはカズエとのつながりを拒絶し、人生を諦めかけようとしたが、いたたまれずにがむしゃらに人とのつながりを求め、ミチルはカズエに電話した。 カズエはすぐに電話を切った。 「話を聞いて!」 ミチルは、カズエの家に行こうと思った。 しかし、一人で外に出る恐怖を知っているミチルは玄関でうずくまってしまった。 その時、ミチルの手首を誰かが持ってくれた。 そして、カズエの家まで連れていってくれた。 ミチルとアキヒロが、ようやくお互いの肌を感じながら、心を通わせた瞬間です。 このシーンも含め、何度となく胸が熱くなることがあった。 この話はミステリーで、ラストに近づくにつれ、全体のパズルがはまっていきますが、アキヒロが殺人犯でなかったことに越したことはなかったが、それほど重要なことだとは思わなかった。 それよりも、「あなたのために泣こう」とするミチルの新犯人に対しての純粋な気持ちに心を動かされる。 二人の純粋な気持ちが、今の世の中ではぎくしゃくすることにも複雑な気持ちだ。 研ぎ澄まされた純粋感覚の中での、二人の愛の物語といえるでしょう。 一人称と客観的な文章が交差する文体。 好きな本です。 一言、小説のカバーはあまり本の内容あっていないように思います。
ホラーではないですからね。 映画も無性に観たくなってきました。 田中麗奈が楽しみです。 |
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偶然ですが、本日、映画「GOTH」見たところです。
乙作品は映画化には向いていて、なかなかと佳作も多いのですが、何故か、地味に映画化されて、いつの間にか、公開が終わっている作品が多いのが不思議です。
「GOTH」も映画的には、佳作なのに、いつの間にか公開されており、映画化されていたのも最近知りました。
2009/11/23(月) 午後 10:10 [ ひろちゃん2001 ]
ひろちゃんさん
子供が「GOTH」の本を持っていたはずなので、今度借りてみます。映画は誰が出ているんでしょうか?映画化されたことも知りませんでした。
2009/11/23(月) 午後 11:28
乙らしさがある映像であったので、隠れた拾い物ですよ。
記事にしましたので、出演者はそちらで確認してください。
原作も良いですよ。
2009/11/24(火) 午前 9:05 [ ひろちゃん2001 ]
ひろちゃんさん
へえ〜、そうなんですか。
ありがとうございます。確認します。
原作も子供に借ります。
2009/11/24(火) 午後 11:44
不器用な2人が相手の動向を気遣いながら、だんだん近づいていくところ、そして明確には書かれていませんがきっと2人が新しい関係を築いていくんだろうというところ、もう夢中で読みました。
登場人物にどうか幸せになってくださいと必死に祈るような気持ちで本を読んだのはここ最近印象にないことかもしれません。
シーラカンスさんもこの本を読んでくれたことに感謝!です。
トラバさせてください!
2009/11/25(水) 午前 1:09 [ とくだ ]
プラチナさん
そうですね、二人の信頼のある不思議な関係がこれから築かれていくんでしょうね。プラチナさんのコメントにも感謝!です。
2009/11/25(水) 午後 8:19
先日はコメありがとうございました。
表紙からは想像のつかない本でしたね。
この先、どうなるんだろ??って思うと、グイグイ引きこまれ、、、読後がすごく良かったです。
こちらからもトラバさせて下さい。
2009/11/26(木) 午後 4:07
わぐまさん
こちらこそ、コメントありがとうございます。
最初、暗い話だなあと思って読んでいましたが、乙一の世界にはまってしまいました。言葉を交わさなくても、お互いの気持が通じあい、ラストも気持のいい終わり方でよかったです。
2009/11/26(木) 午後 11:26
私もプラチナさんの記事が気になり、読んでみました。
二人の気持ちが謎に満ちている書き方、やがて「暗いところ」から、日の差す場所に出て行こうと決心しもがき苦しむさまなどが丁寧に描かれていました。ラストにも驚愕でした。
トラバさせて下さいね。
2010/2/2(火) 午前 10:25
金平糖さん
家に潜むアキヒロとそれとなく感じるミチルの不思議な関係が、ぞくぞくしました。こんなに不器用で純粋な二人が気持を通わせていく素直な小説でした。
2010/2/2(火) 午後 11:23