最近気になること

ほとんど映画、ちょいと小説、きまぐれに音楽、の感想など気になることを記事にします!

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太陽を盗んだ男
2009年12月12日、新文芸坐「映画ファンが考えた2本立て」にて。

1979年度作品。
脚本:長谷川和彦、レナード・シュレイダー
出演:沢田研二、菅原文太、池上季実子、伊藤雄之助、北村和夫

不思議と何故かこの有名な映画を今まで観れていなかった。
いや〜、面白かった。
この映画が30年前の映画だとは思えないぐらい今でも十分通用するストーリーでした。
ネタバレあります。ご注意を!

解説によると・・・
中学校の孤独な物理教師、城戸誠は東海村の原子力発電所からプルトニウムを強奪、アパートの自室で原爆製造に成功する。TVのプロ野球中継を終わりまで見せろと政府を脅迫し、ラジオ番組を通じローリング・ストーンズの日本公演を要求するが不可能で、ついには5億円の要求にエスカレート。国家を敵に回しての孤独な戦いを始めるが……。バスジャック、原発襲撃、カー・チェイス、警察の手に渡った原爆の奪回と息もつかせぬ見せ場が連続し、クライマックスでは屋上で大活劇! 毒のある、壮大な娯楽アクション映画となっている。沢田研二が孤独でニヒリスティックな青年を好演している。

娯楽映画です。
解説にもある通り、毒のあるストーリー。
戦争で死んだ息子を返してくれと天皇陛下に頼みたいと皇居前でバスジャックをする精神を病んだ男(伊藤雄之助)。
プルトニウムを盗んでアパートの部屋で原爆を作る主人公(沢田研二)。
その原爆で政府を脅し、ラジオのリスナーからの要望アンケートからプロ野球中継の延長、ローリング・ストーンズの来日を要求するばかばかしさ。
本当は、主人公はやりたいことなど何もなかった。
ここから主人公と政府=刑事との駆け引き合戦。
ボイスチャンジャー(当時は珍しかったのでは)、逆探知の巧妙さ、百貨店での攻防、屋上からの5億円札束投げ、どれをとっても日本映画で当時ここまで「派手」にやった映画はなかったのでは。
後半も原爆の奪い合い、「派手」なカーチェイス、ヘリコプターアクションも交えながら、
主人公と刑事(菅原文太)とのマンツーマン対決。
そして、ラストへと。
綿密なところと大雑把なところをあえて混ぜている感じがする。
緩さと緊張感を両方感じさせるような不思議な映画でした。
長谷川和彦監督(ゴジ監督)、33歳の映画。
すごい映画でした。

盛りだくさんな毒を含みつつ、娯楽映画でありながら。
それでもやっぱり青春映画でした。
この当時のしらけ世代も反映した主人公の性格設定。
俺は何がやりたいんだろうと、自問する。「青春の蹉跌」とも通じる。
刑事(菅原文太)に父親のイメージを重ね合わせていたのでは。
父親への愛情を欲していた。
主人公は愛に飢えていた。
その愛情表現をこんな形(要求)でしか表せない不器用さ。
そして、菅原文太に裏切られたことでのショック。
こんな不器用さを幼いと言ってしまえば、それまでですが。

主人公と菅原文太とのビルの屋上でのバトル。
ゾンビみたいに拳銃で撃っても死なない菅原文太。(トークショーでゴジ監督はここで笑ってほしかったと言っていた。そういう意図で作っていたなら納得です。)
菅原文太が主人公を道連れにビルから飛び降りた。
菅原文太は地面に打ち付けられ死亡、主人公は電線に引っ掛かって生き延びる。
ぶざまに生き延びるかと思いきや、原爆爆発で終る。
ここは賛否両論でしょうね。
ぶざまに、情けなく、生き延びる方が、自分的にはいいのではと思いましたけど。
もしかしたら菅原文太=国家に裏切られことで、爆発させたというのは考えすぎかな。

主人公は何故、原爆を作ったのか。
ヒーローになりたかっただけなのか、戦争で息子を亡くした伊藤雄之助の代わりに国家に挑戦したのだろうか。あるいはすべてが思わせぶりだっただけなのかもしれません。

バスジャック犯の伊藤雄之助が、強烈に印象に残った。最後の映画出演ではないが、渾身の伊藤雄之助でした。1980年に亡くなられています。

この映画のあと、もう30年も映画を作っていない63歳のゴジ監督のトークショーがあった。
今でも人気があり、劇場は満席、通路もいっぱいでした。
印象に残っている言葉は、映画は今でも作りたいと思っていると。
作りたい映画はというと、「毒×痛快、そして(1回泣く)」というものらしい。
この映画を観て、なるほど、納得ですね。
60代になったゴジ監督の毒のある映画がぜひとも観たいです。

閉じる コメント(8)

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長谷川和彦さんは、水谷豊さんと原田美枝子さんの『青春の殺人者』とこの作品の2本だけで映画監督として未だに名前を連ねています。
とにかく、アラッポイ映画でした。確か、併映されたのは歌手の河島英五さんの『トラブルマン 笑うと殺すゾ!』。それ以降、2度と河島さんは映画に出なくなってしまいましたねぇ。。。

この作品についてどうもそちらのほうが印象が強かったことがあります。

2009/12/23(水) 午後 7:22 mos_mos_yoshi

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もすもすさん
『青春の殺人者』、昔みたんですが、あまり覚えていません。
この映画、確かにアラッポイ映画には間違いないでしょうね。でも自分は日活映画が結構好きで、藤田敏八系統の日活の匂いを感じました。33歳でこれだけの映画を撮ること自体に驚きです。併映はすごいですね!河島英五さんと言えば「ドンマイ」「時代おくれ」は好きでしたね。

2009/12/23(水) 午後 11:45 シーラカンス

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確かにこの映画の菅原文太は不死身でした^^
監督のトークショーもあったんですね。お若いですね。まだ63歳というのは意外な感じがします。ところで、本物の原爆というのはこれくらいの大きさなんでしょうか。

2009/12/25(金) 午前 6:44 ヒッチさん

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ヒッチさん
この映画、色んな意味で面白い映画でした。幼さとあやうさが同居していて、どうも気になるんですよね。トークショーで今平監督と浦山監督の下ネタの話は面白かったですが。どうなんでしょうか、自分は化学が嫌いだったので、現実的な話なのかどうかもよくわかりません。

2009/12/25(金) 午後 11:38 シーラカンス

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明けましておめでとうございます。
この作品大好きです。合計6回位DVDやビデオで観ました。
ユーチューブに前に監督さんと文太さん、ジュリーが映画のインタビューをしている映像が有って、
監督が「文太とジュリーの死は情死です。」と言っていたのがやけに納得してしまいました。二人の対立の仕方は、ちょっと愛憎が絡む感じで名シーンでしたね。

2010/1/2(土) 午後 10:34 [ - ]

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新文芸坐のこの企画、「映画ファンが考えた2本立て」は
ツボをついた作品が多くて是非行きたいと思っていました。
しかも長谷川監督のトークショー付き!
年末はむちゃくちゃ忙しくて行けませんでした。残念です。
それにしてもこの映画は本当に熱烈なファンのいる映画ですよね。

2010/1/4(月) 午後 6:10 [ 鉄平ちゃん ]

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ユメニさん
あけましておめでとうございます!コメント遅れてすいません。いや〜、うれしいですね、自分も変に大好きですね、この映画。「情死」とは面白い。そうかもしれません、まさに心中ですね。心中で生き残ったジュリーの喪失感は言い表せないですね

2010/1/4(月) 午後 8:37 シーラカンス

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鉄平ちゃんさん
ゴジ監督のトークショーは満席でしたね。それにトークもうまく面白かったですよ。頭の回転がいい方ですね。いまでも根強いファンがいると思います。
新文芸坐のプログラムは特にいいですね。ほかにもシネマヴェーラも神保町シアターもラピュタ阿佐ヶ谷も早稲田松竹も銀座シネパトスも個性のある番組構成で頑張っていますから、自分は少しでも映画を観ることで応援したいと思っています。

2010/1/4(月) 午後 9:33 シーラカンス

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