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2010年1月11日、第3回江東シネマフェスティバルにて。 1971年度作品。 原作:山本周五郎 「深川安楽亭」 脚本:隆巴 出演:仲代達矢 、栗原小巻 、中村翫右衛門 、佐藤慶、山本圭 、近藤洋介 、岸田森 、山谷初男、
草野大悟、酒井和歌子、神山繁 、中谷一郎 、滝田裕介、三島雅夫、勝新太郎
小津安二郎監督生誕の地にちなんだ深川発の「江東シネマフェスティバル」(東京都江東区)。開催された古石場文化センターには小津安二郎監督ゆかりの品が常設展示されている。 この映画も深川に関係していることで上映されたようだ。 解説によると・・・ 黒澤明、木下惠介、市川崑とともに“四騎の会”を結成した小林正樹が、結成後の第1作として作った時代劇。題名の「いのちぼうにふろう」は、アウトローたちが若者の純愛にほだされて“命を棒にふろう”とまでして、恋を実らせるという物語からきている。安楽亭(父親:中村翫右衛門、娘:栗原小巻)は四方を堀に囲まれた“島”に建っていた。そこは一膳飯屋だが、無頼漢たち(仲代達矢、佐藤慶、近藤洋介 、岸田森 、山谷初男、草野大悟)が住みついた吹き溜まりでもあった。ある日、そこへ無銭飲食で袋叩きにあっていた青年(山本圭)が逃げ込んできた。青年は幼なじみの娘(酒井和歌子)が女郎に売られるのを助けようとして、店の金に手をつけたのだった。 この映画のポイントは、与太ものたちが、幼なじみの娘を助けようとする若者のために一肌脱ぐ理由とその思いが観客に伝わるかどうかだと思っていた。 「河内山宗春」「グラントリノ」とモチーフは似ている。 仲代達矢が昔別れた母親への強い思いを募らせる。 大きくなって母親と再会した時、母親は女郎になっていた。 仲代達矢は殺してしまった。 子供のすずめが傷ついているのを見て手当をし、親が帰ってくるように世話をしてやる。 母親に求めた理想の愛情を、山本圭の一途な愛情に同化して、抜け荷によるお金を稼ぎ、女郎屋にいる酒井和歌子を身請けして助けてやろうとする。 その思いは自分には十分伝わりました。 「自分から抜け荷の仕事をこんなにやりたいと思ったことはない」と言わせるほどの入れ込みよう。 見せ場は、ラスト近くの無頼漢たちと八丁堀同心との戦い。 映画全体は重たい雰囲気が漂い、武満徹の音楽も不安定感いっぱいだったけど、それなりに緊張感が途切れず、楽しみました。 ただ、勝新太郎のエピソードはカットしてもよかったのではと思う。 前述のストレートな無頼漢たちの思いだけで押し切ってもよかったと思う。 中村翫右衛門は、さすがといった貫禄の演技。
それと、無頼漢たち(佐藤慶、岸田森 、山谷初男、草野大悟)のエピソードももっと膨らませてほしかったなあ。 栗原小巻も美しく、酒井和歌子もかわいかったです。 |

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小林正樹ファンとしてはこれは是非見ておきたいですね。深川は小津の生誕の地でもありますし。中村翫右衛門 、佐藤慶、山本圭あたりのキャストが斬新な感じです。
2010/1/18(月) 午前 9:04
ヒッチさん
小津安二郎監督の子供の頃の習字とか展示してありました。
fpdさんも江東シネマフェスティバルには関係あるようですよ。
小林正樹はまじめな方なんでしょうね。同じ山本周五郎の原作で喜八監督の映画とはまるっきり違います。面白いですね。
2010/1/18(月) 午後 9:18
小林正樹監督作品は結構追いかけているほうで、録画できて良かったです。お返しのTBさせてください。
2015/7/18(土) 午後 9:32 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
自分も結構追いかけています、と言いながら5本しか観ていませんが。日本映画斜陽の時代、小林正樹監督にしては、人情ドラマが強いです。
2015/7/20(月) 午後 11:14
やっと観ました、、、Tbさせてください
2018/10/5(金) 午後 5:33 [ たっふぃー ]
四騎の会は山本周五郎の原作をよく映画化していますよね。小林正樹監督は「化石」、「怪談」など名作がありますが、私はこの「いのちぼうにふろう」が一番好きです。
2018/10/7(日) 午前 7:59 [ tou*hun* ]
> たっふぃーさん
TBありがとうございます。明日ご訪問させていただきます。
2018/10/7(日) 午後 10:35
> tou*hun*さん
「化石」は未見です。「怪談」は壮大な日本映画界における最高の美術の表現だと思っています。人情ものも結構好きです。日活大映が衰退していく日本映画界の中、大作が多かった小林正樹は大変だったのだろうなと思います。
2018/10/8(月) 午後 7:23