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2010.2.27 2001年1月刊行。 「――また、会えたね」。昭和二十年五月、神戸。疎開を前に夢中で訪ねたわたしを、あの人は黄金色の入り日のなかで、穏やかに見つめてこういいました。六年半前、あの人が選んだ言葉で通った心。以来、遠く近く求めあってきた魂。だけど、その翌日こそ二人の苛酷な運命の始まりの日だった→←流れる二つの《時》は巡り合い、もつれ合って、個の哀しみを超え、生命と生命を繋ぎ、奇跡を、呼ぶ。 物語の起伏は少なく、その分作者の思いが深く込められているよう。(本の解説より) 「時と人シリーズ」の第三弾。 「スキップ」「ターン」とは違って、淡々と描かれる。 ネタバレあるかも。 第一部は戦前から戦争に突入し戦争末期までの一人の少女の物語。その少女はその中で一人の少年と出会い恋をする。 第二部は、病院に入院している男性が過去の日記を読み、昔を思い出しながらテープに録音している。 小学生の頃に出会った私設図書館のおばさん。 第三部は、出会いの物語。 めくるめく時間の軸が流れ、二人は繋がれているかのように過去と未来の時間を飛び越えて出会う。 同じ人ではないところがユニーク。 物語の起伏が少ないけど、それだけ作者の思いが込められているように感じる。 巻末の宮部みゆきと北村薫の対談を読んでしまったので、どうもその影響を受けて書きにくい。 人から人へ受け継がれていくもの。人の豊かさみたいなものを、また人は引き継いでいく。 落ち着いた大人の時を紡ぐドラマ、感動的でした。素敵です。 3作ともお薦めです。 写真は小説に登場する「啄木かるた」です。発売しているようです。 |
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北村さんと宮部さん、とっても仲良しでいらっしゃいますよね。二人が解説され北村さんが選ばれたアンソロジーをその影響で読んでしまいましたよ(*・∀-)☆
三部作といわれていますが、それぞれに個性的な作品ですよね。ただ、リンク探しが趣味の私としては、脇役や小物でもいいから何かリンクがあったら…と、ちょっとだけ思ってしまいました。
トラバさせて下さいね(*^^*)
2010/4/7(水) 午前 9:42
金平糖さん
そうみたいですね。宮部さんが自分の好きな個所を説明しながらこの小説をほめていました。金魚のデザインの短編集ですよね。なるほど、若い作家はリンクするケースが多いですね。ご老功の北村さんの三部作時代には、まだそういう遊び心がないような・・・。
2010/4/7(水) 午後 8:47