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2010年3月30日、ユーロスペース「特集上映テオ・アンゲロプロス」にて。 1988年度作品。 脚本:テオ・アンゲロプロス、トニーノ・グエッラ、タナシス・ヴァルティノス 出演:ミカリス・ゼーケ、タニア・パライオログウ、ストラトス・ジョルジョグロウ、イリアス・ロゴテティス、ミハリス・ヤナトゥス ドイツにいると聞かされた見知らぬ父を求めて、12才の少女と5才の弟が夜行列車に飛び乗った。オートバイの青年への報われない初恋、死んだ馬が引きずられていった雪の夜、疲れきった旅芸人たちが休む海辺、港から吊り上げられる巨大な手、そしてフィルムの切れ端の中に浮かぶ1本の樹……痛切に美しい詩のような風景の中を進むふたりが旅の果てに見るものは……。(eiga.com解説より) テオ・アンゲロプロス監督作品は初めてです。 ネタバレあります。 解説に書かれているように、映画の流れの中で現れる不思議なシークエンスに戸惑う。 死んだ馬が引きずられていくのを見ながら12才の少女と5才の弟が号泣する。 生き物の死を悲しむということもあるが、唐突に死んだ馬が現れることに違和感を感じた。 さらに理解に苦しんだのが、港から吊り上げられる巨大な手のオブジェをヘリコプターが運んでいくシーン。 朝起きたオートバイの青年が海を見つめて愕然とする。 その先には巨大な手のオブジェ。 そのオブジェを唖然と見つめるオートバイの青年と近寄る兄弟。 延々とこれでもかと思うぐらい、ゆっくりと写す。 巨大な手のオブジェは何かの象徴だとは思うが、さっぱり理解できない。 ギリシャの歴史の中での何かの事件を表しているのかもしれないが、もう少し観客が分かる程度のエピソードなり、説明が必要なのではないでしょうか。 それともこの映画を観るには、それなりの素養が必要だということでしょうか。 自分は間違っているかもしれないが、もう少し相手に伝えるための工夫をした方がいいのではと思ってしまう。 それなりにヒントなり、取っ掛かりがあれば、もっと素晴らしい映画になっていたはず。 こんなことを有名な監督に言うのも、恐れ多いが。すべてが観念的な映画であれば、それはそれで納得できるが、普通のストーリーに突然の「物体」=象徴は、厳しい。 ドイツにいると聞かされた見知らぬ父を求めてギリシャから無賃乗車したが、映画が始まってすぐに父親はいないことを盗み聞きする。 だから、兄弟はドイツに行っても、何も解決しないことを知っている。 それでも色んな人たちと巡りあい、辛い経験も味わい、恋の辛さも知る。 兄弟は、いったいどこへ行こうとしているのか、何を目指しているのか。 ラスト前、国境を越えてドイツに密かに舟で渡ろうとする兄弟。 警備兵の銃声の音。 次のシーン、朝霧の中からかすかに兄弟が姿が映し出される。 草原の中、一本の太い木がある。 その木に二人が抱きつくシーンでエンディング。 兄弟は多分殺されたんだろう。 死の幻想の中、一本の木は何の象徴なのだろう。 兄弟はギリシャで、死をもってしか国境は越えられないという意味だろうか。よくわからない。 でも、このラストシーンは印象に残る。 この監督の映像は独特です。
普通、観客は映画を見ていて、1カットの終わりはだいたい予想がつく。 ああ、そろそろ次のカットにいくだろうなと。 しかし、この映画では、もうそろそろだろうと思っていても、さらに10秒間ほど、まだそのシーンは続く。 重要なシーンであればそれも理解できるが、ことごとく同じパターンで流れると如何せん仕事帰りのおっさんには厳しい。 ということで、何度と睡魔に襲われたことか。 しかし、テオ・アンゲロプロスには失礼なので、頑張って観ましたよ。 この映画を観る前までは、テオ・アンゲロプロスをあと何本か観ようと思っていたが、ちょっと考え直します。 自分には相性が悪いかも。 |

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私の好きな監督の一人です。
タルコフスキーと共に「眠くなる監督」の双璧なのですが、私はどちらも好きなので、そんなに眠くなりません。(笑)
どちらかと言えば吉田喜重の方が眠くなります。(笑)
えーと、アンゲロプロスの中でもこの映画は「眠くならない」方なので、他の映画を見る時は、夜は避けた方が良いかも。(笑)
2010/4/1(木) 午後 9:45 [ ひろちゃん2001 ]
ひろちゃんさん
すいません、仕事帰りのオヤジの辛口コメントと聞き流しておいてください(笑)。でも巨大な手のオブジェは何なのでしょうか? 吉田喜重はラッキー?にも「秋津温泉」しか観ていません。そうですね、今度は朝から観ることにします^^。
2010/4/1(木) 午後 11:57
その昔、岩波ホールでテオ・アンゲロプロスの映画を上映していたような。。。
もうかなり大昔の話だったと思います。。。
映画館、全然、行っておりません。あんなに以前は行ったというのに。。。
2010/4/2(金) 午前 1:12
もすもすさん
岩波ホールは場所は知っているのですがまだ行ったことがありません。ミニシアター系の老舗なんでしょうか。
さしでがましいようですが、環境が許されるなら映画は映画館で観る方が・・・。感激の度合いが違います♪
2010/4/2(金) 午後 8:42
ユーロスペースで今年特集があったのですか!!
見逃してしまって残念です。
確かに眠くなりますよね(笑)
でもこの監督さんの作品は大好きです。
TBさせてくださいね。
2010/5/25(火) 午後 1:32
cartoucheさん
コメントありがとうございます。結構観客は多かったです。
この映画はどうも。。。でも別の日に観た「アレクサンダー大王」は面白かったです。もしよかったらこちらも覗いてやってください。
「旅芸人の記憶」もぜひ観てみたいです。(その時に観たらよかったと後悔しています)
http://blogs.yahoo.co.jp/seizo0303/32439103.html
2010/5/25(火) 午後 11:36