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2010.4.21 亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。(本の解説より) 面白かったです。 ネタバレあります、ご注意を。 「主人公」の世界では、「姉」は生まれていない。 「姉」の世界では、「主人公」は生まれていない。 「主人公」の世界では、兄や好きだった同級生の女の子は死んでいる。 「姉」の世界では、2人は生きている。 またアクセサリのお店もうどん屋も、「主人公」の世界では無くなっているものが、「姉」の世界ではちゃんと残っている。 その違いは、「主人公」と「姉」の違いだけ。 姉には見えていたものが、自分には見えていなかったという事実を衝き付ける。 まさか、こういう展開になるとは。 ここまで、自分の存在意義をストレートに見せつけられると、あまりに辛い。
自分は何をしてきたか。 読者にも問われているようで、手厳しい。 でも、ミステリーものにこういう発想を取り入れるセンス、楽しいですね。 米澤穂信、またまた気になります。 |
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米澤作品なのでミステリーだとばかり思い読み始めたら、どんどん様相が思っても見なかった方向に進み始め、救いようのない話にどう決着をつけるのかと心配していたら、ラストはこう来たかと…。
トラバさせて下さいね。
2010/5/5(水) 午前 7:43
金平糖さん
米澤穂信さんはまじめな印象が強くて、この小説もいかにもっていう感じでした。他の本も読んでみたいです♪
2010/5/5(水) 午後 1:41
米澤作品はすべて読んでますが、中でもワースト1か2ってくらい好きじゃないお話でした。読んでいて気が滅入るだけで、なんだかなんにも得るものがなかったです。ラストであそこまで落とす必要があったんでしょうか・・・。
2010/5/15(土) 午前 0:47
べるさん
そうなんですか、凄いですね。厳しいなあと思って読んでいましたが、でも徹底していて、この発想は面白いと思いましたけど。。。苦笑いからして彼はそれでも帰るように思うのですが。
2010/5/15(土) 午後 5:36