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2010年6月7日、神保町シアター「喜劇映画パラダイス」にて。

1965年度作品。
脚本:高岩肇、武田敦
出演:三國連太郎、佐久間良子、伊藤雄之助、北林谷栄、緑魔子、江原真二郎、市原悦子、千葉真一、西村晃、花澤徳衛、鈴木瑞穂、山本麟一、吉田義夫、加藤嘉、室田日出男、加藤武、

土蔵破りに入ろうとして不気味な集団を目撃する男。その直後に列車転覆事故が勃発する。21世紀になっても謎とされている松川事件を思わせるような犯罪を、うまく絡ませた恐ろしくも楽しい喜劇。刑事役の伊藤雄之助のとぼけた味わいと、三國連太郎の純情素朴な心情が笑いを増幅させる。(eiga.com解説より)

あの社会派の山本薩夫監督が喜劇を撮ったということで、はたしてどんな映画になるのか楽しみでした。
途中までは、泥棒集団のリーダー三國連太郎のおかしな物語が楽しかったです。
にせ歯医者になり、村の富豪を見つけ、土蔵に穴を開け、着物を盗む。
昔の土蔵は土と竹で作られていたから、穴を開けるのも簡単。
トラックで盗んだ荷物を運び、警官に見つかっても、助手席に花嫁に扮装した男を乗せて、結婚式の荷物だと言って、トンづらする。

刑事の伊藤雄之助のしたたかな尋問にも三國連太郎が軽妙にやり返す。
この2人の名優の演技を見ているだけで楽しいです。

その後改心して、泥棒から足を洗い、建築現場で働き、そこの労働者の歯を診療してやることから、村の歯医者になり、次第に村の名士に登り上がる。

そして三國連太郎の泥棒物語が、一転、変わる。
「松川事件のような事件」を目撃して、実際捕まった人たちとは違うことを証言するかどうかで悩む。
証言すると自分が泥棒だったことが明らかになるからだ。

この法廷での証言の描き方が自分には苦手でした。
三國連太郎が証言すると、傍聴人から拍手喝采と不自然な豪快な笑いが起きる。
三國連太郎の発言を正当化するための演出。
このわざとらしい演出方法にどうも私は引いてしまった。
映画的には、もっと違った描き方ができたように思うのですが。

閉じる コメント(10)

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山本薩夫監督は本作の4年前に「松川事件」を発表しています。その時に証言した元泥棒の男の証言に興味を持ったそうです。本作の中で赤間という名前の被告が出ていますが、あちらではその彼が主役でした。同じ俳優が扮しています。警察のあり方を皮肉った映画ですが、公開当時は興行成績はよくなかったといいます。東映映画を観る層とのミスマッチだったようです。

2010/6/20(日) 午後 7:42 [ SL-Mania ]

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Sl-Maniaさん
「松川事件」を監督したのは知っていましたが、未見です。そういうつながりがあったのですね。赤間を演っていたのは鈴木瑞穂という俳優さんですね。山本薩夫監督は人間個人より社会全体のいきどおりや怒りのドラマに興味があるようですね。

2010/6/20(日) 午後 8:15 シーラカンス

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鈴木瑞穂ではありません。鈴木は木村という被告役です。小沢弘治という俳優です。この人は今民藝のメンバーではないでしょうか。滝沢修の演出・主演の「セールスマンの死」に出ていたのを生で見たことがあります。映画にはあまり出ていませんが、「戦争と人間・完結篇」で北大路欣也が軍隊に入って訓練するシーンの軍曹役があります。多分、元泥棒の証言も実際あんなふうだったと思います。最後に「嘘つきは泥棒の始まりというが、警察が嘘をつくのはどういうことか」というとどめの言葉は効いています。この映画は風刺喜劇です。日本ではあまりない喜劇ですが、この手のものでは成功した作品だと思っています。余談ですが、千葉真一も若いです。鈴木瑞穂の息子役を演じていたのは金子吉延という子役で忍者映画「ワタリ」で主演しています。TV映画「赤影」で青影だったですか、子供忍者にも扮していましたね。小林稔侍も出ていましたが、おわかりでしたか?

2010/6/20(日) 午後 8:25 [ SL-Mania ]

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社会派と呼ばれた山本薩夫監督でした。
「作品」として考えた時、本当に良いものかどうかなんて考えています。

ジブン自身にとって好みの映画監督ではないことは確かでして。。。

伊藤雄之助さんは「怪優」だったかもしれません。あの容貌でしたから。。。でも素晴らしい俳優さんだったことも確かです。。。

2010/6/20(日) 午後 10:48 mos_mos_yoshi

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SL-Maniaさん
すいません、間違っていましたね。この映画では印象強い被告人だったもので。おお、金子吉延でしたか、全く気がつきませんでした、「青影」でしたね。TV映画「赤影」は好きでしたね。当時の映画「恐竜大決戦」は、「赤影」の影響をうけています。小林稔侍は全く気がつきませんでした。新聞記者の室田日出男はわかったんですが。かなりマニアックな話ですね♪

2010/6/21(月) 午後 8:35 シーラカンス

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もすもすさん
この映画は、途中まで泥棒の三國連太郎の個人的なドラマで、山本薩夫監督には珍しい展開で結構面白いと思って観ていたのですが、やはり最後は山本薩夫監督らしい演出になっていたように思います。残念ですね、芸術家であればもっと自分の広がりを見せる挑戦をしてもよかったのではと思います。伊藤雄之助はおっしゃるように「名優」よりも「怪優」が似合う俳優さんですね。

2010/6/21(月) 午後 8:44 シーラカンス

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おそまきながらTBさせてください。

2011/9/7(水) 午前 0:13 [ SL-Mania ]

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SL-Maniaさん
TBありがとうございます♪

2011/9/7(水) 午後 10:49 シーラカンス

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実際には、あのような裁判の進行(笑い声が多い)などはありえないでしょうね。コメディとして見ないとついていけないかもしれません。

TBさせてください。

2015/1/21(水) 午後 9:34 fpd

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fpdさん
こういうあきらかに意図的に社会派映画を作っている場合に、どうもそちらに誘導しているようなわざとらしい演出は苦手でした。コメントしておきながら辛口コメントですいません。

2015/1/22(木) 午後 10:34 シーラカンス

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