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2010年6月27日、新文芸坐「没後15年 映画ファンに愛されつづける鬼才・神代辰巳」にて。 1979年度作品。 原作:中上健次 脚本:荒井晴彦 出演:宮下順子、石橋蓮司、亜湖、阿藤海、山口美也子、絵沢萠子、山谷初男、三谷昇、高橋明 にっかつロマンポルノが生んだ名作中の名作であり神代辰巳の最高傑作の一つ。雨の中、ダンプカーの運転手光造は自動販売機のカップめんをすすっている女を拾う。いたずらをするつもりの光造だったが、その日から女は彼のアパートに住みついてしまう。女は自分のことは何も言わないし、光造もあえて聞いたりはしない。ただ来る日も来る日もセックスを繰り返すだけ。彼女は突然何かにおびえたりするが、過去を持ち込むのはセックスの体位くらいで、光造と一緒にいることをただ喜んでいる。もう若くもない男と女の交接の日々を描きながら、その頽廃感から発せられるのは粉飾ぬきの性愛の姿だ。神代は例によって長回しを多用し、役者の息づかいまでも映し出している。また頻出する雨のシーンに象徴される湿度の高い映像空間を作りあげ、日本の映画が持つ独自の色彩と質感をフィルムに定着させている。その全編からエロスが匂い立つ。性愛の化身ともいうべき女を演じきる宮下順子が素晴らしい(eiga.com解説より) 濃厚な男(石橋蓮司)と女(宮下順子)のお話です。 日活ロマンポルノとはいえ、ほとんど部屋での男と女の会話と愛の営み。 それと、ずっと雨です。 梅雨の今頃に観ると、よけいに汗が肌にまとわりつきます。 粘着質です。 歳をとると、もうええんちゃうかと私が思うぐらい2人とも元気なのです。 男のわがままであったり、逃げてきた女のしたたかさも見えてきます。 普通の映画と違うのは、男も女も、生々しく情けないのです。 情けないことを普通に描くことがすごい。 若い2人が駆け落ちすることを知り、女はもう若くないと泣きます。 男も女ももう若くはないのです。 それでも、こうして抱き合っているしかないことの悲しさが、観終わって時間が経ってからよけいに伝わってきます。 それは自分がもう若くないから、そう感じるのかもしれません。 出口がないのか、自分で塞いでいるのか、それはよくわかりません。 やっぱり日活映画らしいと思います。 70年代の閉塞感をどこか感じる映画です。 男である限り、性に関しては、情けないほど本能に委ねてしまうのが、悲しい。
まったく関係ない話ですが、この当時「赫い髪」は異質な髪だったろうけど、今観ると全く違和感がない。 時代が変わると、価値観も変わっていくんですね。 それと、憂歌団の歌は、この映画にはあっていないように思う。 |

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確かに、日活=神代作品には、70年代の閉塞感がありますね。
2010/6/28(月) 午後 10:31 [ ひろちゃん2001 ]
ひろちゃんさん
70年代そのものに閉塞的な時代背景があるかもしれません。あまり、楽しい映画が少ないような・・・。
2010/6/28(月) 午後 10:56
宮下順子さんの「オッパイ」は、”アメリカオッパイ”やけに横に長くて、変な垂れ下がりをしてる。
セックス映画って、スケベ親父の卑小な欲望満たしているんだけれど、僕はあのオッパの形に、やや笑ってしまいました。
神代監督も、あるいはキャストといい、”笑い”を志向してた部分もあったかも知れませんね。
2010/12/11(土) 午前 0:32 [ moemumu ]
moe*u*uさん
「オッパイ」の形はmoe*u*uさんほど気にならなかったですが(笑
)、宮下順子さんの声と表情は、ほんとにエロっぽいです。
2010/12/11(土) 午後 1:40