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2010年8月5日、新文芸坐「命一コマ 巨匠・内田吐夢の全貌」にて。 1957年度作品 原作:菊島隆三 脚本:橋本忍 出演:加藤嘉、志村喬、江原真二郎、外野村晋、岡田英次、山本麟一、中村雅子、石丸勝也、植木基晴、花沢徳衛、飯田蝶子、風見章子、高堂国典 もとは菊島隆三の書いたTVドラマで、これを橋本忍が映画用に脚色し直し、監督には名匠・内田吐夢があたっている。美濃平野の小さな炭鉱で起こった落盤事故をモチーフに、坑内に閉じ込められた5人の坑夫と、救助作業に専念する所長や韓国人の姿を、サスペンスあふれる演出で描く迫力たっぷりの作品。(eiga.com解説より) 炭鉱で起こった落盤事故で生き埋めになった人たちを救出するサスペンス映画。 途中救出作業が思うように進まず、諦めかけたことはあったが、困難を乗り越え無事に救出するハッピーエンドのドラマ。 ・・・と、思うんですが、どこか不思議な映画なんですよね。 1番の原因は、坊さん(高堂国典)が、突然、救出されるまで断食を始めたこと。 助かっても助からなくても、救出されるまで断食すると言う。 わざわざ、この坊さんを登場させた意図は何なのか。 助かるも運命、死ぬも運命、なるようにしかならないという監督の思想のあらわれ? 救出する作業が、思うように捗らず、内輪もめも起こる。 泥を排出する作業が遅い、そもそも作戦自体が現実的ではない、朝鮮人炭鉱夫の仕事が遅いなどお互いに批判をしあう。 そして、作業はストップ、生き埋めになった人たちはもう死んでいるはずだと。 時間は過ぎて行く。 炭鉱会社の社長は、水漏れがあっても、部下の上申を知らぬ顔でもみ消していた。 あくどい商売をする悪い奴だと思っていたら、途中から、改心して、できることはなんでもすると言う。 それでも、周りの批判は厳しい。 自転車に乗り、橋を渡ってから、橋の下で停まり、ふと考える。 自分では「どたんば」だと思って自殺することを考えたけど、他の人から見るとまだ「どたんば」ではないかもしれないと。 もう一度みんなを説得して、救出作業を再開してもらおう。 やっぱり、ここは力が強い朝鮮人炭鉱夫の助けが必要だ。 最初来てもらったが、仲たがいをして、帰ってしまっていた。 朝鮮人炭鉱夫の集会でも、手助けしないことが決まった。 帰り道、一人が「俺たちは、炭鉱に入る時、埋もれても誰かが助けてくれると信じて仕事をしていたはずだ。明日から誰も助けてくれないぞ」 その言葉で、朝鮮人炭鉱夫たちは、助けに向かった。 そして、あることで坑道の泥水は通り、無事に救出することができた。
サスペンス映画というより、閉じ込められた地下の炭鉱にいる人たちを救出するために、人がもがき、争い、そして力を出し合い、助け合い信じあうことの大事さを感じさせてくれた映画でした。 しかし、あの坊さんはいったい何だったのだろうか、気になる。 |

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この内田作品は観ていません。観たいと念じているものの、果たせてません。その代わり原作のNHKドラマは観ているのです。幸いNHKに現存していて、最近回顧放映で観ることができました。DVDにもなっています。三国連太郎が初めてTVドラマに出た作品で、二つのスタジオを駆使して製作されたらしいです。
2010/8/31(火) 午後 3:41 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
すごいですね、NHKのドラマ版を観られているんですね。ドラマ版が評判よかったので映画が作られたと聞きました。ほう、三国連太郎の初めてのTVドラマですか。生き埋めになる若者の江原真二郎の役だったんでしょうか。それとも、岡田英次の朝鮮の人の役だったんでしょうか。
2010/8/31(火) 午後 9:20
生き埋めになる役で、助かったのにまた坑内に入って亡くなってしまう役どころでした。他に加東大介や津島恵子、西村晃、多々良純、河野秋武らが出演していました。飯田蝶子も出演していますが、映画と同役かもしれません。ほんの端役で若き日の名古屋章も出ていましたね。
2010/8/31(火) 午後 10:00 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
また映画とは違うストーリーのようですね。加東大介はまとめ役の東野栄治郎かな。飯田蝶子は被害者の家族の役だったかと。断食する坊さんは登場しましたか、1番気になる人物でした。
2010/8/31(火) 午後 11:30
Wikipediaで調べると設定の変更があるみたいですね。映画の独自性を重んじたのでしょう。断食する坊さんはいなかったと思います。また在日の青年という設定も記憶にありません。三国扮する工夫はどうも東京あたりで借金逃れで工夫に入り混じっているという設定。追跡している暴力団の一員に名古屋章扮するチンピラが出ていたように思います。
2010/9/1(水) 午前 10:14 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
そうですか、坊さん出てきませんでしたか。在日の人は出て来なかったんですか。かなりストーリーが違います。映画の方は、救出するために内輪もめするところが重要なポイントにしているような気がします。
2010/9/1(水) 午後 11:23