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市民ケーン 2010年9月7日、シネマヴェーラ「映画史上の名作4」にて。 1941年度作品。 脚本:ハーマン・マンキーウィッツ、オーソン・ウェルズ 出演:オーソン・ウェルズ、ジョゼフ・コットン、ドロシー・カミング、エヴァレット・スローン、アラン・ラッド 鬼才ウェルズ監督が、25歳の若さで発表した処女作で、絶大な権力者の秘めたる人生を斬新な映画手法で洞察した傑作。“ローズバット(ばらのつぼみ)”という謎の言葉を残して、新聞王ケーンが死んだ。ニュース映画の記者たちはこの言葉がケーンの波乱の人生を解明する鍵になると考え、取材を開始する。後見人、昔の親友、後妻などケーンの人生と交錯した人々の話から、次第にその一生が浮き彫りにされていく。それは、富と権力を欲しいままにしながらも、孤独で空虚な新聞王の姿であった……。この作品は、当時の新聞界の大立者ランドルフ・ハーストをモデルにしていたため、公開当時、物議を醸した。しかしケーンの人生をパズル状に配列した脚本の巧みさ、それを鮮明に画面に映し出す演出力、パン・フォーカスによる的確な撮影など、完成度の高さは比類ない。1987年ハリウッド百年祭記念の世界映画ベスト・テンの第一位にも選ばれた映画史上の金字塔。(eiga.com解説より) ネタバレあります。 あまりにも有名な映画。 そして、あまりに切なかったです。 そして面白かったです。 戦前とは思えないスピードのある展開、モノクロの陰影、ダイングメッセージ「ローズバット(ばらのつぼみ)」の謎解きを追いかけるミステリアスなストーリー、楽しめました。 ケーンが死ぬ間際に残した「ローズバット(ばらのつぼみ)」の謎を新聞記者が、インタビュー形式で調べるうちに、ケーンの人間像が浮き彫りになる。 権力と富を自分の思うように動かすケーン。 誰も逆らえない。 前妻とのやりとりと離婚。 新しい妻との出会い、そして彼女のためにオペラハウスを建て、彼女をオペラ歌手にする。 大ブーイングの批評。 悪い批評を聞いた妻の歌いたくないと言うことも聞かずに、「歌え」と強要する。 「結局、あなたは、私が好きなのではなく、自分の満足のために動いている」 ケーンは人を愛することはできないのだ。 人の愛情に飢えている。 人から愛してほしいという願望が強い。 子供のケーンがソリで雪遊びをしていると、そこに財産管理人が現れ、ケーンは金持ちになった。 宿屋を経営する両親が、宿泊客から料金の抵当として金鉱の権利書を手に入れ、それを相続したため。ケーンの母親は、彼の教育と財産の管理のためケーンを田舎から離した。 ラスト、ケーンが死んで、ゴミが焼却処分されたものの中に、幼少の頃に遊んだソリがあった。 そのソリの名前が「ローズバット」。 子供の頃の純粋な気持ちに戻りたかったのか、親から離れて住んだことで親の愛情に飢えていたのか、
死ぬ間際に脳裏に浮かんだ言葉を発した瞬間、ケーンは大昔の幼い子供の頃に戻っていたはずだ。 |

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この映画は新聞王ハーストをモデルにしたと思われて、ハースト系新聞社の排撃にあった映画ですね。パンフォーカスを十二分に生かしたことで有名な映画ですが、画面合成もふんだんに使われていますね。あれだけ大騒ぎした「Rose Bud」が実は子供の頃に愛用したソリだったというおちはマスコミへの痛烈な批判のように思えます。
2010/9/13(月) 午後 11:16 [ SL-Mania ]
最初に見たときは名作と呼ばれている割にあまりピンとこなかった作品です。2度目はよくいわれるパン・フォーカスなどの映像技法に注目して見ました。3度目でやっと分かりました。噛めば噛むほど味が出てくる映画です。
2010/9/14(火) 午前 6:47
薔薇の名前
というメッセージが最後の最後に示されるんですね。素晴らしい映画でした。
薔薇の名前はこのタイトルで映画(ショーン・コネリー)にもなりましたね。
2010/9/14(火) 午後 0:39 [ dalichoko ]
SL-Maniaさん
色々と調べたら、裏ですったもんだあった映画のようですね。私は単純に映画的なセンスやうまさを感じました。富と権力を得ても、心は癒されることがなかった孤独感が伝わるいい映画でした。
2010/9/14(火) 午後 10:49
ヒッチさん
ローズバットの謎がようやく判明してもソリが燃やされる悲しさがなんとも言えません。切ない映画でした。
2010/9/14(火) 午後 10:53
chokoboさん
謎解きが、女性関係だと思っていたら、こんな答えだったとは、あまりに悲しい。「薔薇の名前」、ありましたね、好きな映画です。
2010/9/14(火) 午後 10:59
こんばんは。
感動というより、感嘆した映画でした。
でも、優れた作品には違いないと感じました。
TBさせてくださいね。
2012/6/25(月) 午後 8:22
ギャラさん
映像の斬新さに驚きました。それに屈折した主人公の心情に共感しました。有名な映画の割にあまり評判はよくないようですが、自分は好きな映画です。
2012/6/29(金) 午後 11:53