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転校生 2010年9月27日、早稲田松竹「大林宣彦特集 尾道三部作」にて2回目鑑賞。 1982年度作品 監督:大林宣彦 脚本:剣持亘 出演:小林聡美、尾美としのり、佐藤允、樹木希林、宍戸錠、入江若葉、志穂美悦子 監督・大林宣彦の故郷を舞台とした、いわゆる“尾道もの”の長編劇映画第1作。山中恒の原作『おれがあいつであいつがおれで』を「ゴキブリ刑事」「時をかける少女」などの剣持亘が脚色している。監督の大林宣彦は自主製作映画からコマーシャル映画の世界を経由して長編劇映画を手掛けるに至るという、監督コースを歩んできた。いわばのちの自主映画出身の若手監督たちの先駆者といえる。勉強よりもいたずらが大好きなガキ大将中学生・斎藤一夫(尾美としのり)のクラスに斎藤一美(小林聡美)という幼なじみの女の子が転校してくるところから始まる。ある日、一夫と一美は神社の石段を転げ落ち、これがもとで二人の身体が入れ替わってしまう。おかげでガキ大将の一夫は女っぽくなるし、一美は荒っぽくなる。本人たちはもちろん、両親や仲間たちまでも巻き込んで大騒動という傑作ユーモア思春期編。TV『3年B組金八先生』出身の小林聡美の本格的映画デビュー作でもある。(eiga.com解説より) ネタバレあります。 「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」の旧尾道三部作。 今回、都合で「さびしんぼう」は観ることができなかったのですが、「転校生」「時をかける少女」は観ることができました。 「転校生」、大昔1回目観た時よりも、よかったです。 斎藤一夫(尾美としのり)と斎藤一美(小林聡美)の体が入れ替わり、一夫は、オカマのように女性の振る舞いになり、一美はオトコオンナと呼ばれるように荒っぽく男性の振る舞いになる。 1回目はそのドタバタ調のおかしさがちょっと強調されすぎていて、どこかあざとく感じていた。 周りの人がそのドタバタ調を「面白かった、よかった」というのを、ちょっと違うなあと密かに思っていたのです。 今回、前半のおかしなシーンは微笑ましく観ることができ、さらに後半の重要なシーンのために動と静の落差が必要だったんだと。 一夫の家の横浜への栄転が決まり、2人は体が入れ替わったまま、一生、生きていかなければならないことを覚悟する。 一美(体は一夫)は、死にたいと言う。 2人は彷徨うように気まぐれに船に乗り慰安旅行の団体にまぎれ、どこかの島の旅館で泊まる。 一見、男と女の「道行」の様相。 でも、実は男と女の「道行」ではない。 一夫(体は一美)は一美(体は一夫)を見て、今までこんな自分の悲しい顔を見たことがないと言う。 2人は手をつないで眠った。 男と女のシーンではなく、お互い自分の体を見て愛おしく想いながら眠る不思議なシーンです。 たぶんこんな映画は今までなかったのでは。 ラスト、本来の自分に戻って、一夫が横浜に引っ越しをするトラックを見送りながら、一美は言う。 「さよなら私」 そして、一夫も言う。 「さよなら俺」 人を通して、より自分が愛おしくなる。 世界にひとつのオンリーワン。 思春期だからこそ、余計にその気持ちは強くなる。 そんなことを、今、歳をとり、この映画を観ながら感じました。 ただ、自分を卑下し続けていた若い頃とのギャップは、今でも埋まりませんが。 大林宣彦監督も、その年代になったからこそ「自分が愛おしい」と言える映画を撮れたんだと思う。 それが、ノスタルジーなのでしょうか。 小林聡美、尾美としのりの2人の演技はすごいですね。
お寺の門で、小林聡美は一夫から一美に、尾美としのりは一美から一夫に、体が元に戻っても、それまでの入れ違いのトーンが変わることなく引き継がれ、まったく不自然さがないのです。 素晴らしい俳優さんです。 今回、この映画の2回目を観て、違う感想が持つことができ、ほんとによかったです。 |

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大林監督の尾道三部作(旧)はいずれも胸にキュンと響きますね。ちょうど自分の青春時代に重なるんですよ。だから20年後、30年後に少し違う感覚で回想できると、嬉しいような寂しいような、そんな郷愁を誘ってくれます。いわゆるノスタルジーですね。「さびしんぼう」は残念でした。
2010/10/3(日) 午前 0:09
ヒッチさん
尾道三部作は、ほんとに胸キュンで切ないですね。どうあがいてもどうしようもない辛さがなんとも言えないですね。青春なんですよね。監督自らのノスタルジーでもあるんでしょうね。「さびしんぼう」はさらに切ない映画でしたから、残念でした。またの機会を楽しみにします。
2010/10/3(日) 午前 0:25
大林監督は大好きです。時かけはDVDも持ってます。
転校生、さびしんぼうも、何度か観ましたが、もうだいぶ前になります。
ノスタルジーは、大林監督の代名詞ですね♪。
2010/10/3(日) 午前 0:37
小林聡美が初々しかったです。今や・・・!
それはさておき、大林監督の尾道シリーズは甘酸っぱくて好いですね。私は新シリーズの「ふたり」が一番のお気に入りです。
2010/10/3(日) 午前 9:12 [ あきりん ]
シーラカンスさん、私は大林監督作品と相性がよくありません。観る度に首をひねりながら映画館を後にしたものです。延々とCFを観たような気分になるのです。
2010/10/3(日) 午後 0:12 [ SL-Mania ]
ふぁろうさん
大林監督の尾道三部作、いいですね♪ 自分は「時かけ」が1番気に入ってます。あまりに切ないです。
2010/10/3(日) 午後 10:35
あきりんさん
小林聡美はヌードもあり、体当たり演技でした。こんなに若くても、うまいなあと感心しました。甘酸っぱくて切なくて胸が痛みます。心筋梗塞ではないですよ。新三部作は観ていないです、「ふたり」ですか、チェックしときますね。
2010/10/3(日) 午後 10:39
SL-Maniaさん
そうなんですか、独特の静止画像の映像処理がだめなんでしょうかね。私は若い頃の苦さと切なさを強く感じましたけど。。。
2010/10/3(日) 午後 10:43
シーラカンスさん。この「転校生」は仰るような切なさは感じられます。「ねらわれた学園」とか「姉妹坂」などはどうも駄目でした。
2010/10/3(日) 午後 10:57 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
「ねらわれた学園」「姉妹坂」は観ていないです。「廃市」はよかったですよ。
2010/10/4(月) 午後 9:26
「廃市」は16mmの作品でしたね。これはまだ観ておりません。
2010/10/4(月) 午後 11:48 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
昔、ビデオで観ました。大林宣彦監督の独特の映像処理は一切なく、モノクロの静かに流れる味わい深い映画でした。小林聡美が「転校生」とは真逆なおしとやかな女性の役でした。機会があれば是非。
2010/10/5(火) 午後 7:32
わあ、映画館で尾道三部作を上映したんですか。
こちらでは劇場ではまず観られませんので、本当に羨ましいです。
大林監督の三部作はみんな好きです。
『さびしんぼう』には泣かされましたし、『時をかける少女』も胸キュンものでした。
本作では小林聡美、尾美としのりの演技が本当に素晴らしいと思います。ラストは僕の心の中では、日本映画史に残したい名場面でした。
2012/11/24(土) 午前 8:26
のびたさん
のびたさんお気に入りの「さびしんぼう」だけは観れなかったのが残念です。私も尾道三部作は大好きです。胸キュンものは歳をとっても永遠のもののようです。今回「転校生」を観て、昔と違った感想を持ててよかったと思います。最近観た大林監督の「転校生 さよならあなた」も素晴らしかったですよ、是非。
2012/11/25(日) 午後 8:33