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2010年10月16日、シネマヴェーラ「川島雄三「シブ筋」十八選」にて。 1948年度作品 監督:川島雄三 脚本: 中山隆三 出演:佐野周二、徳大寺伸、幾野道子、山本礼三郎、殿山泰司 山深いホテルに集まった金庫破りの犯人・辰三(山本礼三郎)、精二(佐野周二)、茂吉(殿山泰司)の三人は、金を分配しズラかる手はずをきめる。ところが辰三に付いてきた秀(徳大寺伸)という小悪党が、行きがけの駄賃にホテルの金庫を破っていこうとそそのかしたことから、犯人たちの間に諍いが生じ…。(シネマヴェーラ解説より) 犯罪映画に男と女の恋を絡めたアクション風ミステリー映画とでも言いましょうか。 前作の「深夜の市長」と同様に、5作目も平凡な出来栄え。 松竹時代の川島雄三監督はまだ、個性が感じられません。 唯一印象に残ったのが、3人の犯人が謎に包まれた弟分の秀(徳大寺伸)が怪しいと考え、階段から事故にみせかけ落とそうとするシーン。 4人の後ろ、前と短いカットを繋いで、佐野周二が後ろから徳大寺伸を押す瞬間に佐野周二の女が入り、女が階段から落ちるヒッチコックばり?のサスペンス。 しかし佐野周二の女が佐野周二を悪の道から救いだそうとするが、ストレートすぎて、もうひと捻りほしいところです。 山本礼三郎は渋い声とぎょろりとした目が印象的。 人を殺すことを気にかけない雰囲気が怖い。ホラー映画をやったらさぞかし怖かっただろう。 殿山泰司は不器用そうな人に頼る弱気の男。こんな時代から映画に出ていたんですね。息の長い俳優さんでした。 佐野周二はどう見ても犯罪者に見えない。近所の人のいいお兄さんにしか見えない。そもそも松竹でこういう犯罪映画を撮っていたことが不思議。
徳大寺伸も刑事でありながら犯人たちに潜入したけど、あっけなく見つかり、捕まってしまう情けない役どころ。 その割に、ラストはわざわざダンディな背広を着て、気障な帽子をかぶり、佐野周二の前に現れる。 徳大寺伸は「按摩と女」がよかったなあ。 |

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私もシネマヴェーラ「川島雄三「シブ筋」十八選」で観ました。徳大寺伸の正体はすぐにわかりました。木下忠司の音楽が内容にそぐわないですね。ワルツ調の音楽は1年後の「破れ太鼓」に転用されていますね。16mmでの映写で条件はすこぶる悪いです。
2010/10/19(火) 午後 11:58 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
おお!、シネマヴェーラに行かれましたか。そう、徳大寺伸の正体は期待どおりの結果でした。木下忠司は抒情的なメロディでした。そうなんですか、転用ってありですか。画像は悪いですね。自分は映画館で観れることが幸せですね。松竹時代の川島雄三ってイマイチのような気がしますね。
2010/10/20(水) 午前 0:33
音楽の転用は結構多いです。ことにDVDが普及してそれが確認しやすくなりました。自作の転用ですから、問題はありません。有名な「ゴジラ」のテーマもあれは伊福部氏の演奏会用の音楽から取られたものです。
2010/10/20(水) 午前 7:25 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
ほう、「ゴジラ」のテーマもそうなんですか。ある映画の音楽を転用して使った映画は今まで気になったことはないですね。まあ気がついていないだけでしょうね。
2010/10/20(水) 午後 10:42