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剣 2010年10月19日、新文芸坐「市川雷蔵没後40年特別企画 大雷蔵祭」にて。 1964年度作品 監督:三隅研次 原作:三島由紀夫 脚本:舟橋和郎 出演:市川雷蔵、川津祐介、長谷川明男、藤由紀子、河野秋武、稲葉義男 大学の剣道部の部長・国分(市川雷蔵)は純粋に剣の世界に打ち込み、自らはもとより部員に対しても厳しかった。国分とは考え方が対照的な賀川(川津祐介)は、国分が学内ナンバーワンの恵理を誘惑したと部員に説き、皆で厳禁にされている水泳をしてしまう。自らのいたらなさを恥じた国分は自殺する。雷蔵がストイックに剣の道に打ち込む主人公を好演。色濃く漂う虚無感は観る者を圧倒する。賀川を演じる川津もデカダンスな臭いを発散させて、雷蔵とは好対照な持ち味を発揮。三隅監督の演出も三島文学の香りをうまく生かして、硬質なストイシズムで貫かれた映像を作り出している。(eiga.com解説より) 冒頭から不思議感が漂う。 太陽の絶対的な正義に憧れる主人公国分(市川雷蔵)。 チンピラに撃たれ傷ついた鳩が、飛び立とうとして飛び立てず、主人公の懐に入る。 鳩の首を折ろうとする。 飛び立てない醜さが許せないのだ。 頭の中は次の試合のことだけを考える。 それ以外の将来のことなどを考えることは、馬鹿馬鹿しいことだと。 あまりにストイックすぎで、潔癖すぎて、気持ち悪い。 自分に厳しく、他人にも厳しい。 人間としての余裕がないため、ラストの自殺も、おのずと予想された結果だ。 たとえこの場を乗り切っていても、いずれは「死」に至るしかない。 人間としての、「醜さ」を良しとしない。 たぶん、原作者の三島由紀夫の個性なんでしょう。 その個性を独特の映像で見せ切った三隅研次監督の手腕は見事です。 三隅研次監督は正確には「斬る」「なみだ川」しか観ていない。 「座頭市物語」はTVで観た記憶がある。 もっと、評価されてもいい監督だと思う。 三隅研次監督の映画をもっと観てみたい。 市川雷蔵の真摯な表情より、軽く微笑んだ表情が怖い。
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前にも書きましたが、私は三隅研次監督の映画は好きです。ストイック過ぎてそこまでやるかと私は思いました。でも三島の最期を思うとやはり彼の考え方なのでしょうね。考えようによっては危険な感じがします。「斬る」「剣鬼」と本作は三部作みたいですが、これだけ現代劇ですね。
2010/10/24(日) 午前 7:59 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
うまく言えないんですが、どこか不思議な空間の映像を使うんですよね。三島由紀夫の本は1作しか読んだことがないんですが、右よりだったり、彼の思想が入っている気が私もします。3作とも観ました。「斬る」も変わった映画でした。「剣鬼」は併映でした。他の2作よりは娯楽的な要素が強い感じがしました。三隅研次監督のお薦めがあれば教えてください。
2010/10/24(日) 午後 6:51
「眠狂四郎勝負」「眠狂四郎炎情剣」「眠狂四郎無頼剣」の3つは好きですね。「座頭市血煙り街道」は近衛十四郎をうまく使っていましたね。変わったところでは山崎豊子原作の「女系家族」という現代劇もあります。
2010/10/24(日) 午後 9:00 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
ありがとうございます。
「眠狂四郎」シリーズですか、「女系家族」もチェックしときます♪
2010/10/24(日) 午後 10:05