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女のみづうみ
2010年10月23日、フィルムセンター「映画監督五十年 吉田喜重」にて。

1966年度作品
監督:吉田喜重
原作:川端康成
脚本:吉田喜重、石堂淑朗、大野靖子
出演:岡田茉莉子、芦田伸介、早川保、露口茂、夏圭子、梅津栄

愛人・北野(早川保)と情事を重ねる宮子(岡田茉莉子)は、ある夜自分の裸体を北野に撮らせたが、そのフィルムを暴漢に奪われる。以来、宮子は見知らぬ男(露口茂)の脅迫を受け、ついに男に指示された列車に乗るのだった……。川端康成の小説『みづうみ』より着想を得て、自由に翻案した吉田喜重作品。写真の中の女をモチーフに、虚像と実体の関係を問いかける。(eiga.com解説より)

不倫をしている女が、男にせがまれるまま裸の写真を撮られ、正体不明の男にネガを拾われ、そのネタを脅迫に片山津温泉行きの列車に乗るように指示される。
前半は不倫の女に脅迫する男が絡み、謎めいたストーリー展開。

愛人が片山津温泉までやってきてくれたことに女が感動したのもつかの間、愛人の婚約者がやって来て、女は一気に冷める。
女の気持ちの移り変わりの激しさに唖然とする。
そして、女は正体不明の男と出会ってから、物語は不明瞭な展開を見せる。

突然、映画を撮影している現場が登場する。
女と正体不明の男はその撮影シーンを眺める。
そこでは、現像した写真屋の裏でヌード撮影のモデル嬢が裸のシ−ンだけふき替えをしている。
朽ち果てた舟の中で、女と男は抱き合う。
その後、崖の上で、女は男を突き落とす。
旅館には亭主がいた。
無事に事なき得たと女は言う。
帰りの電車の中で、崖から落とした男が現れる。

愛に対する女の気持ちの情熱と冷淡さ、保身のための移り変わりの激しさを見せているのだろうか。
どこまでが現実で幻想なのかも定かでない。
どこか女は冷静で、楽しんでいるかのようにも見える。

青山真治監督と吉田喜重監督のトークショーがあった。
松竹からの独立の理由や独立後の経済的な面を聞かれていた。
吉田喜重監督の考える「反映画」にも質問が。
子供の頃の戦争抑揚映画のイメージがあり、イズムのような映画は作りたくないと。
そうすると、映画と撮らないことが「反映画」に対する答えになると。
う〜ん、分かったような分からないような難しい回答。
自己主張がないということだろうか。

でも、この「女のみづうみ」の幻想的な映画を見ると、なんとなく通じるものがあるように思う。

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